池山 豊繁
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必殺!シクロクロス貼り!

各地でクロスレーサー達の熱い戦いが繰り広げられる時期がやってきました。
「ショウカク」とか「コウカク」とかいう呪文のような言葉に翻弄されながらも、たとえ泥だらけになってもペダルを漕ぎ続けるのです。

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そんなCXのレースシーンで出番が多いのが、チューブラータイヤです。
今でこそチューブレスタイヤも選択肢が増えてきましたが、やはりトップカテゴリーでもほとんどがチューブラータイヤを使用しています。もちろん、そうやって使われるのには理由があるのです。

1.タイヤ重量が軽い(あわせてチューブラー用のリムも構造がシンプルでクリンチャーのものに比べて軽いものが多い)

2.リム打ちがしにくく、空気圧を低圧に落とすことができる。

3.しなやかなものが多く、空気圧を落とすこととあわせてとてもしっかりとしたグリップ性能を持っている。

4.チューブラーに多く見られるサイドスキンのタイヤは見た目も玄人のように良く見える。

4番はまぁよしとしても、やはり1〜3番は走りを大きく左右する部分ですので、一つ上の走りを目指すには必要だと感じる人も多いと思います。じゃあみんな迷わずチューブラーを使えば良かろうってことになるのですが、このタイヤにはいくつか欠点もあるのです。

1.総じてCXチューブラータイヤはハイプライスなものが多い。

2.パンクしてしまったらおしまい。(場合によってはシーラントを注入してなんとかなるケースもあります)。

3.リムセメントという接着剤で貼付けるので、時間がかかる上に結構大変な作業となる。

4.貼付けを失敗すると、リムやタイヤがセメントまみれに汚れる。

というような点が挙げられます。
ただし、レースの世界では以上の点はあまり問題にならないことなので、今でもレースシーンではチューブラータイヤが使われているのです。

そんなチューブラータイヤ、ロードタイヤの中ではあまり見られないですが、CXではしばしば見られるのが、「リムからタイヤが剥がれる」というトラブルです。

リムセメントといういわば接着剤での貼付けなので、それを100%防ぐというのは難しいですが、レース中にタイヤが剥がれてしまうのでは話になりませんよね。

何故、CXではタイヤが剥がれるトラブルが起きやすいのでしょうか?
それは、CXを漢字一文字で表現するならばきっとこの文字を選ぶに違いない、「泥」が原因である事が多いと考えられます。

泥の中に含まれる水分が、チューブラータイヤの内側の「おむつ」とか「ふんどし」と呼ばれる縫い目を隠している部分に染み込み、接着力を弱めるのが、タイヤが剥がれてしまう原因といわれています。

ロードでは、空気圧を高圧にして乗るので、空気圧で水の浸入を防ぐ事ができ、剥がれるようなトラブルが起きにくいです。しかしCXでは2気圧以下にまで空気圧を落として乗るような事が多く、またロードに比べてタイヤ幅も広いので、コーナーリング時には横方向の力が大きくかかります。結果として、ベロンと剥がれてしまうのです。

それでも皆さんが安心してチューブラータイヤを導入できるように、サークルズでは「必殺シクロクロス貼り」とまでは言いませんが、CXスペシャルなタイヤ貼付けを行っています。(前置きが長くなりましたが、むしろここからが大事な所ですw)

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1:タイヤに0.5〜1.0気圧の空気を入れ、使用するリムに仮装着をして馴染ませます。
仮装着したまま1日ほど置いておく事でタイヤを伸ばし、接着する際の装着がしやすくなります。

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2:リムのタイヤ接着面を荒めの紙ヤスリで軽く荒らします。
既に使っていたリムに新しく装着し直す場合は、残っているリムセメントをある程度取り除いておきます。

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3:リムセメントを薄く塗り、そのまま24時間乾燥させます。

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4:乾燥したリムセメントの上に2層目のセメントを薄く塗り、もう1度24時間乾燥させます。

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5:図のようにタイヤとリムの接着面同時がぴったりと収まる形状になっているかを確認します。(問題なければ6へ進みます)接着面の間に1mm以上の隙間が出来てしまう場合、もしくはより強力に接着したい場合には、ここでCX TAPEを貼ることをおすすめします。

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CX TAPEはいわゆるチューブラー用の両面テープではなく、リムセメントに溶け合う事でより強力にタイヤが接着できるCX用に開発された特殊なテープです。

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CX TAPEを貼る前に、薄くリムセメントを塗り、テープを貼ったら24時間乾燥させます。
その後、もう一度リムセメントを塗り24時間乾燥させます。
ここまでで、少なくとも4日はかかります。。。。気が遠くなるかもしれませんが、全てはタイヤのためです。

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6:いよいよ、貼付けていきます。
タイヤに0.5〜1.0気圧の空気を入れ、ふんどし(タイヤ内側の接着面)に薄くリムセメントを塗ります。

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7:リム側にも薄くリムセメントを塗ります。

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8:タイヤをリムに乗せます。
タイヤをリムにしっかり押し付けます。この時バルブ位置を始点として一周にわたり左右均等に力をかけてタイヤを乗せていきます。

9:タイヤがリムに乗ったら空気を2気圧程入れます。

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10:タイヤがリムの中心に乗っているかを確認します。
リムからふんどしがはみ出過ぎている箇所がないようにしっかりとセンター出しをします。

11:サイドにはみ出したリムセメントは拭い取りましょう。

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12:その後、24時間乾燥させたら接着は完了です。めでたし!めでたし!

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13:また、Dugastのタイヤを使われる方は、あわせてAquasureをタイヤ側面の保護剤として塗布する事をおすすめします。ゴム手袋等を使ってタイヤサイドにAquasureを薄くレイヤー状に塗っていきます。水が浸入しないようにリムとタイヤの間にもまんべんなく塗り込みましょう。バルブ穴にも塗り込む事をおすすめします。塗り終わったらそのまま10時間乾燥させて完成です。

いかがでしょうか?
きっと途中から読んでいるのも辛かったと思いますが、
きっちりと接着させるにはそれなりの時間と手間を要するのですね。

でもこれで安心してレースの土俵に立てるわけですから、困った時は、是非サークルズまでご相談下さい。

CX SPECIAL貼り:1本2,500円
CX SPECIAL貼り with CX TAPE:1本3,000円
Aquasureコーティング:1本1,000円(Aquasure代込み)

Crossiscoming

トップレーサーの間でも絶対的なシェアの高さを誇るDugastのタイヤも今なら様々なパターンが揃っています。もちろん、タイヤの持ち込みで貼り付けのみのご依頼も大歓迎です。

池山 豊繁
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