日常と非日常、どちらの立場でも使えるところが自転車の魅力の一つです。
日常的に使っている自転車で非日常を楽しみにいく。それはとても大切な事だと思っています。
本当は自転車って一台あればいいんじゃないかって思うし、その一台を探す旅の中に僕たちはいるのかもしれません。
しかし、自転車に跨って一度アクティビティーに踏み入れればそんな思いはどこへやら。
あの自転車ではここには来れない。この先の景色を見たい。
そんな思いに駆られてまた一人、MTBライダーが生まれました。
普段はグラベルバイクでたくさんの道を走り回り、自転車という遊び道具を楽しんでいるオーナー様がチョイスしたのはマウンテンバイク。
グラベルで踏み入った土の世界にさらに強く引き寄せられ、さらにアグレッシブな非日常を楽しみたいとの事でBREADWINNER CYCLESから提案されたトレイルバイクGoodwaterのオーダーを頂きました。
BREADWINNER CYCLE / Goodwater
BIKE SPEC
Frame | BREADWINNER CYCLES Goodwater |
Fork | ROCKSHOX Pike Ultimate |
Component | SHIMANO SLX M7100シリーズ |
Wheel Set | CHRIS KING ISO Boost x STAN’S NOTUBES Flow Mk3 |
Tire | TERAVAIL Honcho 27.5 x 2.6″ |
Tubeless Valve | PEATY’S x Chris King Mk2 Tubeless Valves |
Head Parts | CHRIS KING Inset7 |
Bottom Bracket | CHRIS KING Threadfit 24 |
Saddle | BROOKS Cambium C17 |
Seatpost | PNW Component Rainier |
Stem | PAUL COMPONENT Boxcar Stem 35mm |
Handle Bar | SIMWORKS Mowmow Stealth Bar |
納車予定日はあいにくの雨がしっとりと細い線を描いていました。
しかしその雨足は決して強くは無く、むしろ空気中の汚れを洗い流し、より鮮明に景色とこの新たな自転車を眼前に映してくれました。
タイトなスロープや木の根、ロックフェイスを最大限にグリップしながら走り抜けるために27.5×3.0のセミファットタイヤを飲み込むまでのクリアランスを持ったこの車体。
スムースなオフロードを快速に駆け抜けるために29×2.3までも許容してくれます。
実は初めてマウンテンバイクという物を手にするオーナー様。
ここに至るまでは色んな行き来がありました。
決まっていたのはハードテイルという事だけ。
気持ちが決まってからは、もうスパスパっと決まっていきました。
必要十分な機能と価格を抑えるためにSLXを選択、ベアリングを使用する部分には、使えば使う程馴染み、メンテナンスの大切さ、ものを大事に使っていく気持ちを教えてくれるCHRIS KINGをチョイス。
カラーを選べるCHRIS KINGだからできるカラーリングを意識し全体にマットターコイズを散りばめました。
もちろんPEATY’Sのチューブレスバルブも上手く使って抜かりなく。
実は同業者のオーナー様。
休みの予定がよく会うのでもう何度か一緒に山を楽しみに行ってきたのですが、ホワイトの車体が森の中で本当に映えて走り抜けていく姿がまさに水が流れるように滑らかです。
少し長めに設定されているリアバックによるフラフラとしない設計が、落ち着いた走行をもたらしてくれるのだと思います。
土の上にすっかり囚われたオーナー様は一緒に走るたびに滑らかに、速くなっています。
この自転車がもたらしてくれる安心感により、走るラインがしっかりと見えているのではないでしょうか。
次に乗りにいくときは前を走ってもらおうと思います。
Have a Good Ride.
Text by Yuya Takahashi