来店予約はこちら

GIRO EMPIRE VR70 Knit
編み込んでつくられたビンディングシューズ

  
 
ソールにエアを搭載したエア テイルウィンドや昨年話題となったズーム ヴェイパー フライなど、革新的なテクノロジーを用いスポーツシューズ界を牽引するナイキがフライニット シリーズを発売したのは確か2012年、ロンドンオリンピックの頃。 ソックスにシューレースとソールを付け加えたようなその出で立ちはとても衝撃的でした。 それから約5年、3本のストラップが当たり前となっていたビンディングシューズにシューレース機構を搭載したEMPIRE / エンパイアをリリースしたGIRO / ジロが、2018年モデルの新作としてニット構造のアッパーを採用したモデルがリリースされました。
 

【GIRO】 Empire VR70 Knit


¥28,400(税抜)
Color : Black/Charcoal、 Lime/Black、 Midnight/Blue

 
Xnetic™Knitと呼ばれる独自のニット構造のファブリックはポリエステル糸を編み上げて造られるため縫い目や段差が極端に少なく、またワンピース構造のため軽量でまるでソックスのような快適な履き心地を実現。 くわえて伸縮性、通気性、耐久性など必要となる機能面は、編み方やテンションの強弱で必要とする箇所に自在に備える事を可能とします。 つまりは足入れ部分はテンションが甘めで靴下のように柔らかく、甲を中心としたメインのパートはテンションをキツめに編み込み、しっかりとした固定力を実現させているのです。
 

ナイキのフライニットが登場した時に頭をよぎった固定力や耐久性への不安を、ペダルとシューズが固定されるこのエンパイアのニットシリーズにも抱くとも思うのですがそのような心配は皆無と言ってよさそう。 それくらいテンションは高く、細く編み込まれています。
 

もちろんこのEMPIRE VR70 Knitはランニングシューズではなく、オフロードで活躍するビンディングシューズ。 泥や岩など様々な外的要素からの保護とサポートのためTPU素材の外骨格とDWR処理を施してあるので、通常使用における耐久性と撥水性を備え、様々なシチュエーションでの使用を考慮したものとなっています。 そして履き口が高く取られているのもしっかりと足首を保護するようにと考えられたものです。
 

 
そしてソールの芯となる部分には高い剛性と軽さを備えたEaston®EC70カーボンファイバーを使用し効率の高いペダリングを実現。 さらに地面との接地部分にはVibram®︎ゴム製のソールを使用し、歩行時には高いグリップ性を発揮します。
 
快適な履き心地、且つ高い機能面を備えたEmpire VR70 Knitですが実は今までのシューズと大きく違う点がもう1つ。 それは生地のあまりが出ないという事。 生地をパーツ毎にカットし縫い合わせるものだと確実に使用せず廃棄してしまう部分がありますが、糸から編み上げられたこのシューズを作る上では余分が出てしまう事がありません。
 
ルックスと機能面で惹かれる方も多いと思いますが、環境に優しく経済的という今までのビンディングシューズにはなかった魅力を持つ一足となっています。
 

ちなみにXnetic™Knitを使用したシューズはこちらも入荷しています。
 

【GIRO】 EMPIRE E70 W Knit


¥24,800(税抜)
Color : Berry/BlightPink, Grey/Glacier

 
レディースモデルのEMPIRE E70 W Knit。 こちらも基本的には紹介したEMPIRE VR70 Knitと同様の特性を持つロードシューズ。 EMPIRE VR70 Knitでは外部に備えられたTPU素材の骨格は、メンズ、レディース共にロードタイプではシューズ内側に備えられています。
 
 
シューレースを使用するビンディングシューズの代表的な存在となるEMPIREですが、個人的にメインで使用しているQUOC/クオックNight/ナイトや、お気に入りすぎてちょっと使い込み過ぎた感が否めない状態(笑)のTourer/ツアラーを履いてきた事で、そのシューレースタイプの長所と短所は十二分に理解しているつもりです。 例えばレースホールの数の分だけ、足の形をなぞるように細かく調整できるため、その一体感は通常の3本ストラップでは決して味わうことはできないと思っています。 また脱ぎ履きをする際に少しばかりの時間を要するのですが、それも慣れて仕舞えば全く苦にはならず、逆に儀式的、アスリート的にはルーティンとでも言うべく、ライドに出かける際に幾分か心が引き締まったりもするのです。
 
また使用されるEaston®EC70カーボンファイバーを使用したソールは数年前に同社のFactorを履いていた頃に、その薄さと硬度を体験。 足裏とペダルに隔てるものを感じさせないダイレクト感、加えた力がそのまま推進力に変換されていく効率の高さは私の中では圧倒的なものでした。 さらにその上をいくのがEaston®EC90と考えると恐ろしくもなったりするのですが、それは自分の力の足りなさに起因するかもしれません。
 
何を伝えたいかというと、シューレース、Xnetic™Knit、Easton®EC70カーボンファイバーの組み合わさったこれらのシューズは、ルックスも踏まえ総合的にとてもレベルの高いサイクリング・シューズだということです。
 
新たな一足をお探しの方はぜひお試しください。
 
 
 

アバター画像

yanakku
柳瀬公識

サークルズ歴と自転車歴はだいたい同じ。 通勤をメインに自転車を利用するようになり、それまで車や公共交通機関を利用して足を運んでいたいろんな場所へ自転車で赴くように。 それからメッセンジャーなども経験しつつ、今ではロードバイク・マウンテンバイクと様々なアクティビティを楽しんでいる。
柳瀬公識の記事一覧