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3年目 JUSとイノッチの「俺たちのOMM BIKE」そして次へ思う事。

「お昼ご飯はどっか美味い蕎麦屋に入って蕎麦食おうぜ!蕎麦!」
 
「景色の良いとこでお湯湧かしてコーヒーでも飲みましょうか!」
 
3年前の事。
日本で初開催となった「OMM LITE/BIKE」に参加した僕とバディのイノッチのレース前はこんな会話から始まっていた。 それは僕たちだけなく、他のレース参加者達からもちらほらと聞こえてきた。
 
地図に記されたポイントを自転車に乗って周る、車種も自由、コースも自由、ゴール時間だけは守る。 OMM BIKEのルールはこれだけ。僕らはこのレースをまるでスタンプラリーかのごとくゆる〜い気持ちで考え、レース当日を迎えていたのだ。
 
その後、こんなにも楽しく、そして厳しく、白熱したバトルが展開されるとはこの年の僕たちは考えもしなかった。
2016年夏、長野県白馬村岩岳大会の事である。
 

オンロードと登りはどうでもいいから、トレイルの下りが楽しみだな~、サスペンションは絶対あった方がいいよね〜。
 
2016年大会のバイクセレクトはこんな感じだった。 兎にも角にもダウンヒルが楽しければ良い。 まぁ、一応距離も乗るだろうからホイールは29erでクロスカントリー用のタイヤに履き替えておくか。 長野へ出発する前日ぐらいまではフルサスペンションバイクで参加しようと考えていたぐらいだ。
ザックにはレギュレーションで指定されているアイテムはもちろん、クッカーにバーナー、コーヒー豆におやつと水をぎっしりと詰め込んだのだった。
 

OMM BIKE初年度、結果は、散々だった…と言うわけではなかったのだ。 これが。
 
「あれ、もうちょい頑張ればもっと上狙えたんじゃね?「あのチームには勝ってるじゃん!」
 
この感覚が実に嫌らしく、これがOMM BIKEか!と僕らの闘争心をかき立てた。 シクロクロスのレースやヒルクライムのレースなんてやらせても全く結果が出ないであろう、僕とイノッチがそこそこやれてしまったのだ。
スピードやテクニック、体力だけでは勝てない、地図読み、ルートセレクト、マシントラブルケア、そして街中を走り回るアーレーキャットで培った感覚、これが僕ら(ほぼイノッチさん)にはあったのだ。
 
僕たちが唯一”速いあいつら”に勝てるレースがOMM BIKEなのであった。
 
「ほほ~ん、なるほどね。来年はもっと上位狙えちゃうんじゃね?てか、狙っちゃうよ。」そんな思いが僕ら2人に火をつけ、来年も絶対にこの2人で参加すると言う気持ちにさせた。 そして絶対にライバル達には負けたくない、”速いあいつら”にも勝ちたいと内なる闘志をメラメラと燃やすのだった。
 

 
2017年、夏。
2回目となるOMM LITE/BIKEが長野県白馬村岩岳、昨年と同じ場所で開催された。
そこで僕らは天国と地獄を見たのだ。これは昨年書いたブログを読んで頂ければお分かり頂ける。
 
俺たちのOMM BIKE 2017 DAY1 「始まりの始まり。」
俺たちのOMM BIKE 2017 DAY2「THE 有頂天!! Fatback Hell Riders!」
俺たちのOMM BIKE 2017 DAY3「有頂天からの転落。リベンジと挑戦。」
 

この年は昨年の反省を生かす事だけを考え「あいつらには負けたくない」と言う事にこだわった。 僕の想像する楽しいダウンヒルは無い!あっても1割、そこを求めたらこのレースは勝てない。 オンロードの巡航速度を上げる!登りも早く!バイクはフラットバークロスがいい!マウンテンバイクじゃなくたっていい!荷物は最低限必要なものを。でも水はたっぷり…と、のぞんだレースだったが空回った。 全てが。 恥ずかしいくらいに。
 
「調子にのったらいかんよ。お前ら、速くないから。実力を把握しなさい」これがこの年に学んだ事だった。
そう、「俺たちは強く…ない!」それが分かったと言う事が、何よりもの収穫だった。
 
後に語られるであろう”FAT BACK HELL RIDERS”(地獄の背脂ライダーズ)と言うチーム名をMPB(Mountain poor Boys)のジャッキーさんジェリーさんに命名してもらったのもこの年である。
 

そして迎えた3度目のOMM BIKE。 場所は初開催となる徳島県海陽町。 海と山に囲まれた自然豊かなフィールドが舞台となった。
“3度目の正直” “岩の上にも3年” “2度ある事は3度ある” “3年目の浮気ぐらいおおめにみろよ” と先人達は3と言う数字でうまく言葉を作ったものだとつくづく感心するのだが、僕たち”FAT BACK HELL RIDERS”にとっても今回の3年目、3回目と言うのは大きな節目を迎える数字である。
 
最初にお伝えしておくと、今大会で”FAT BACK HELL RIDERS”は解散する事が決まっているのである。
最後の”FAT BACK HELL RIDERS”優秀の美を飾るべくしっかりと準備をした。
 
イノッチは2016年から今回まで29erのリジッドフォークマウンテンバイクとブレる事のないバイクセレクトに対し、僕はと言うと2016年は29erのマウンテンバイク、2017年DAY1はフラットバークロス、DAY2は650Bのマウンテンバイクと車種がブレッブレ。 今回はイノッチと車種を合わせるべく2018年モデルのKONA UNIT-Xを用意した。 元々27.5+企画のホイール設定なのだが、29erにインチアップ。 これでバイクは29erのマウンテンバイクでリジットフォークと条件は2人そろった。 あとは”FAT BACK HELL RIDERS”のロゴを当日着るウエア、Patagonia Nine Trails Bike Jersey/パタゴニア ナイントレイルズ バイクジャージにシルクスクリーンで手刷りした。
 

過去2回の経験を生かし準備は万全だったが、スタート前の緊張感は何回経験を積んでも慣れる事はない。 むしろ今回に賭ける想いが強い分、いつもに増して緊張していた。 いつも通りスタート30分前に得点表が配られ、イノッチが瞬時にルートを組む。 僕の仕事はポイントの得点を読み上げ、イノッチが地図に得点を記入する。 そしてイノッチの「こっちから行って、こう周って、ここ取って、こうしよう。いい?」と言う言葉に対して、実はよく分かっていないのだけど「そうですね。そうですね。そうしましょう。それでいいと思います!」と言って安心させてあげる事ぐらいだ。 だってイノッチの地図読みのセンスを信じきっているから。 余計な事を口出ししない。 僕は地図を見ない。 万が一イノッチが間違っていたとしても、「アレ?違うんじゃないか?」とも思いたくないからだ。 それが僕のスタイルである。 ひょっとするとイノッチはあーだ、こーだと言いながら2人でルートを考えたり、レースプランニングできるバディの方が楽しいのではないか?と考えすぎて、枕を濡らす夜もあるのだけれど、イノッチのバディは僕しかいない、僕にしかできない事がある!と信じている。 まるで付き合いたてのカップルのような不安な気持ちにおちいる事もたまにあるのだ。
 

さて、DAY1のレース展開はと言うと、登って下ってが気持ちいいと思えるぐらいのオンロードと、なんじゃこりゃと思わされるような壁をバイクを担いで登ったりと、徳島の自然の優しさと厳しさを存分に味わう事に。 みんながレース後にキレイだったね、と口を揃えて言うような景色には目もくれず走り続けた、DAY1レースタイム5時間の内、バイクを停めて休んだ時間は延べ10分程で補給やルートチェックは基本バイクの上で済ませた。
 

 

 

 

そんなDAY1を終えた結果は総合8位とトップ10に入った。 うん、まずまずだ。しかもDAY1、4位のシゲちゃん率いるチームDoppoと40点差とトップ上位2チーム以下から10位ぐらいまでが大接戦を繰り広げていたのだ。
 
「いける!!」チームDoppoまでもが射程圏内に入った!!
ドキドキした!!こんな感覚はあのとき以来だ!!
 
そう、前節にも書いたが、昨年僕たちは地獄を見ているのだ。 順位の良かったDAY1から調子にのりDAY2で一気に順位を落とすと言う大失態を犯している。言わずともイノッチもDAY2が課題である事は承知しているはずだ。
 
「調子にのるな。」「絶対に調子にのるな」「謙虚に!」「兎に角謙虚に!」
 
そう自分に言い聞かせ、レース後もおとなしくしておこう。 本番は明日だ!今日は早く寝て明日に備えよう….イノッチもそう思っているはずだ。
そう思っていた矢先…
 

「おめーら背脂足りねーんだよぉー!!」「あーもうマジ疲れたー!」「君たち何点だったのー?」「ルービーある?ルービィー!」
 
きた。 完全に調子にのっている。 イノッチが完全に調子にのっている…
昨年の悪いイメージが僕の脳裏を横切るのであった…そんなこんなで楽しい夜も更けていき会場が少しずつ少しずつ静かになって行くのであったが「ぎゃははははは!」とテントの外からいつまでもイノッチ達の笑い声がこだまする。 ダメだぁ…でもまぁ、これもOMM BIKEか。と目をつむり、耳を塞いだ。
 

 

DAY2、朝6時頃にもなるとあちらこちらで話し声が聞こえ始める。 もう少し寝たいのに…と言う気持ちとは対照的に外の声は増して行く。 何故か車の中で寝ていたイノッチはピクりともせず深い眠りに落ちている。 イノッチがむくむくっとそしてガラガラの声で「おはーっす…」と起きてきたのはレース開始1時間30分前ぐらいだっただろうか。
 

しっかりと寝た自分に対して、やべぇ完全二日酔い…とクダをまくイノッチ。 そりゃそうでしょうよ、と思いつつもスタートグリットに着いて地図を睨むイノッチの顔つきは昨年までとは違った。 焦りもなく的確だった。 高得点を狙いに行きすぎず、自分たちの走力、体力、コンディションを考えた上で得点が低くても取れる範囲をロスなく確実に取りに行くと言う作戦。 そこが去年とは大きく違うとこだった。
 

 

昨日も通ったルートを的確に1つずつ。 ルートが頭にある分、景色を楽しむ余裕もできた。 しかし昨日と違うのは制限時間が1時間短いと言う事。 やはり自然と補給はサドルの上となる。 唯一止まった休憩は自分のバイクのタイヤがパンクしチューブ交換をした時と、ネクターがどうしても飲みたい!と止まったダイドーの自販機の前だけだった。
 
膝も腰も痛い、合計体重150Kgオーバー、背脂たっぷりの42歳のおっさんと35歳のおっさんがヒーヒー言いながらペダルを回すのだ。 それはOMM BIKEを通じて出会ったたくさんのライバル達と”速いあいつら”に負けたくないからって言うのもあるのだけれど、僕は自転車と言う乗り物が楽しくて、自由で、本当に自転車を好きになって良かったな。 ってしっかりとまた再認識する為に必死にペダルを回していたんだと思う。
 

 

 

DAY2ゴール。2日間のレースが終わった。 総合7位。 過去最高順位を得る事ができ、とても嬉しかったのだが、実は結果は正直あまり気にしていなかった。 あれだけ良い順位を取りに行きたい!と思っていたのに実に不思議な感覚だった。 全てを出し切った感覚なのか、順位が良くても悪くても正直もどっちでも良かったのだ。 ただただこの3年間イノッチとバディを組んで走り続けてこれた事、その達成感で存分に満たされていた。 イノッチさん3年間バディ組んでくれて本当にありがとうございました。 本当に勉強になったし、何よりも最高に楽しかった!! いつかまた、バディ組んで背脂伝説創りましょうね!
 
 Photo by OMM JAPAN/Shinpei koseki
これにて僕とイノッチのOMM BIKEチーム”FAT BACK HELL RIDERS”は一旦ピリオド。 たくさんの人に応援してもらって本当に感謝です。 またどこかで、WellDoneの黄色いチップスバッグを背負って、ま〜るい背中の”FAT BACK HELL RIDERS”を結成できたらいいなって思ってます。 そのときまでお楽しみに。 僕たち普通のぽっちゃりしたおっさんに戻ります。 ありがとうございました。
 
とは言うものの、これでOMM LITE/BIKEが終わったわけでは無い! 次回は早くも7月14日、15日に再び長野県白馬村でのOMM LITE/BIKEの開催が決定しており、4月15日からエントリーが開始しされます!
 
僕がこの3年で得た経験を生かしてOMM LITE/BIKEの面白さを、より沢山の皆様に知って頂けるように広めていくのが過去に参加してきた今後の僕らの役目だと思っています。 7月14日、15日はみんなで白馬いきましょう! サークルズもスタッフ全員で行けたらいいなーって考えてますので! バディがまだいなくたって、バイクがまだ無くたって、お任せ下さい!なんとかしますから! 兎に角、OMM LITE/BIKEが気になっている方、どんな事でも構いませんのでお尋ね下さい!よろしくお願いします!

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