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サークルズはマウンテンバイクを信じています。

矛盾しているのですが、僕は自転車に嫌われて、自転車に救われた。 そう言っても過言ではありません。

サークルズに入社して様々なモノやコトを知っていく中で特に「マウンテンバイク」に出会っていなかったら、僕は今程豊かな人生をおくれているのだろうか? そう思うのです。

さかのぼる事16年前、学生の頃に負った左足アキレス腱断裂。 その後遺症で左足の拇指球からつま先、そして脹脛(ふくらはぎ)にわたって全くと言っていい程力が入らないと言う事から、実は僕は自転車のペダルがまともに踏めません。ましてやビンディングペダルで踏み位置を拇指球あたりで固定されるなんてもってのほかでした。 

「ペダルを効率よく回すには、つま先を進行方向に向けペダルのシャフトを中心に拇指球に重心をかけると良い。」 なんて教科書に載っているような理屈は僕の足にはとても通用しなかったのです…

この事がスポーツバイクにおけるペダリングにとって致命的な事だと分かったのは、恥ずかしながら6年前サークルズに入社してからでした。 自転車屋になったのにどうしよう…と、すごく悩んでいた時に、BOSSから 「乗って経験できない分は知識でカバーできる。 あと、お前はまずサークルズで誰にも負けないメカニックになればいい。」 と、声をかけてもらった事ですごく気持ちが楽になった事を覚えています。

そして入社から半年程たってからでしょうか、出会いは突然やってきました。 僕のメカニックの師でありマウンテンバイクの師でもあるマコトさんから 「JUS、トレイルへ行こう。 だからマウンテンバイク買いなよ! さぁ、どれにする?」 とサークルズ新入社員恒例?の先輩からの自転車何買う? 攻撃。

そこからなのです!

マウンテンバイクと出会い、僕が目指すべき、そして目指したいと思える「」が開けたのは。

マウンテンバイクでトレイルライドをしていると、乗車できない難所は自転車を押したり担いだりして山の中を歩きまわるというシチュエーションに遭遇する事もあります。 ですのでトレイルライドにはマウンテンバイク用フラットペダルにトレイルランニングシューズ、僕的にはこれが1番のオススメなのです。 そう、ビンディングというシステムがスポーツバイクに乗るうえで必ずしもアドバンテージだけではないという事をマウンテンバイクは教えてくれました。

もちろん「クロスカントリーレース」や「登坂」と言う場面ではビンディングペダルの恩恵は大きいのだと思いますが、トレイルライドの醍醐味は慌てずのんびり、誰と競う訳でもなく景色や自然を楽しみ、疲れたら休む。 ふと腰を下ろして休んだ場所の景色が実はものすごく良かったりするのです。

そんな事もマウンテンバイクは僕に教えてくれました。

マウンテンバイクを道具として使い、そして相棒のように呼吸を合わせる。あらゆる路面コンディションも乗り越えて進んでいく事ができる頼もしいヤツなのですが、時々自分の実力を過信して調子に乗ってしまったあかつきにはするどい牙をむく事もあります。ですが、マウンテンバイクはアキレス腱断裂を言い訳に半ば諦めていた僕と自転車とのシンクロを叶えてくれました。

僕が愛するトレイルライドやバイクパッキングの準備で1番時間をかけて悩み、そして楽しみでもあるのは、コンビニも食堂も無い山の中での食事休憩をどう充実させるか?と言う事。 休んだついでにザックからクッカーとバーナーを取り出し、お湯を沸かしてコーヒーを淹れて飲む、小腹がすいたらそこらの切り株を机にしてゴハンを作って食べる。 

何も大げさな事をしなくていいんです。 

まず最初はお湯を入れてもどすだけ、暖めるだけでも十分立派なアウトドアクッキングになりますから! これもマウンテンバイクが教えてくれた山の楽しみ方。


phoy by onyourmark.jp

 
アウトドアシーンにおいてマウンテンバイクやULハイク、トレイルランニングと注目を集めている昨今ですが、使わせていただくフィールドにおけるトラブルが後を絶たないのも正直目をそらす事のできない事実です。 

まず僕たちマウンテンバイカーもハイカーもトレイルランナーも、同じ山、同じフィールドを使わせていただく仲間として手を取り合い、新しい一歩を踏み出していく事が大切なのだと我々は思い、そしてその想いをしっかりと胸に刻み僕たちは次の行動へと着実に移していきます。
  

サークルズはマウンテンバイクを信じています。

  

 
 

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JUS
伊藤誓悟

中、高、大学とラグビー部。大学の時左アキレス腱が断裂してくれました。リハビリで自転車に乗り始めたのがきっかけで、気づけば僕はここにいます。 前職はスポーツジムのインストラクターをへて整体師。CRC専属のトレーナー&メカニックとしてチームメイトが日本で、いや、世界で活躍できる様にサポートするのが僕の野望です。 カラオケでの尾崎は絶対に自分が一番です。
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