
ここ最近、たくさんの自転車に多く採用されているスルーアクスル。
脱着の便利さは圧倒的にクイックリリース(以下QR)なのに、スルーアクスルの方式を採用するフレームが次から次へと発表される。
さてその理由は、どの辺りにあるのでしょうか?
今回は、そんな事を考えてみようかと思います。
まず、そもそもスルーアクスル方式とはなんでしょう?
スルーアクスル方式とは、フレームに車輪を取り付ける際の取り付け方法の一つです。
現在最も主流な車輪固定の方法であるQR方式は、ハブの中心にあるシャフトをフォークなりフレームなりの溝の部分にはめ込み、外側からの圧力で車輪をフレームに固定する方式です。
それに対しスルーアクスル方式は、フレームもしくはフォークにつけられたアクスル径と同じ大きさの穴にアクスルシャフトを通し、フレーム側につけられたネジを締めこみ固定する方式です。
文章では判りづらいですので、写真の解説で参りましょう。
こちらが、QR方式。
こちらが、スルーアクスル方式。
全然別物なのがみて取れるかと思います。
では、次にそれぞれのメリットはどんなものでしょうか?

QR方式
・着脱が簡単
・規格の数が少なく互換性、汎用性が高い
スルーアクスル方式
・QRに比べて軸が太いため剛性が高く頑丈
スルーアクスルの大きなメリットは、文章にするとたった1行なのですが、その効果の大きさゆえに多くのフレームに採用されているのです。
当然のごとく欠点もあります。
・着脱に工具が必要なものもあり、QR方式に比べ時間がかかる。
・アクスルの規格も太さ、長さ、ネジのピッチなど細分化されており自分の自転車がどれを採用しているか理解するだけでもちょっと大変。
ただそんな欠点に目をつぶってでも採用されるほどのメリットなのです。

そんなスルーアクスルですが、フォークやフレームにもともと採用されているものなので、後から変更というわけにはいかない代物です。
なので、頭の片隅に入れておいていただき次のフレームなどをご検討の際には、是非とも選定材料の一つにしていただければと思います。