Special Thanks / Photos by Kenji Muto & Kazuki.y & _yama_saan & Kenji Nishio

こんにちは、はじめまして!アルバイトの亀岡です。
今回は、先日愛知県豊田市の千石公園で開催された「東海トラクロ」に参加したので、その模様をお届けしたいと思います。
まず簡単に自己紹介をさせていただきますね。私は大学4年生の22歳で、2021年に大学進学を機に名古屋に引っ越してきました。2022年からサークルズでアルバイトをしていて、主にメカニックとして働いています。特にトラックバイクが大好きで、MASHや競輪フレームを複数台所有しています。
ちなみに、シクロクロスとは深い縁があり、私の地元・長野県の野辺山では毎年「野辺山シクロクロス」が開催されていて、それこそサークルズがブースを出展・レース出走していたころに私もジュニアの部に出ていたことがあります。昨年で最後の開催となってしまいましたが、参加することができ、その大会で味わった熱気や楽しさは今でも忘れられません。
そんなシクロクロス歴十年超え(笑)の私が、今回挑んだ「トラクロ」、どんなレースだったのか詳しくお伝えします!

トラクロとは?
「トラクロ」とは、固定ギアであるトラックバイクを使ってオフロードを走るレース、通称「トラックロクロス」の略です。変速機もブレーキもないトラックバイク(固定ギア)で走るという、他の自転車レースとは一味違った競技です。
この競技の魅力は、ルールがかなり自由な点です。今回のレースでは、以下の4つだけが規定として決まっていました。
- ブレーキレバー・アーチを外す
- 固定ギアであること
- ヘルメットを着用する
- ペダルストラップ、ビンディング、トゥークリップを使う
これだけでOKというシンプルなルールなので、参入障壁が非常に低いんです。実際、ホイールサイズの規定もないので、20インチのリアディスクにフロントバトン、ブロックタイヤというクレイジーなバイクで出場している猛者もいました。

また、ブレーキや変速機がないため、機材トラブルが少なく、自分のテクニックとフィジカルが試されるのも大きなポイントです。
機材と装備選び

トラクロではレースに使うギア比とタイヤ選びが重要です。逆にそれくらいしか選ぶものもないのですが…個人的には2.0〜2.3程度が調子よく走れるギア比だと感じます。

今回は、ギア比は 49T-22T / 2.227 と軽めな設定にしました。タイヤは走行性能よりも見た目重視で30cをチョイス。ギア比もタイヤも、想定より調子が良く、今回のコースには十分でした。
服装も自由で、サイクルジャージで走る人もいれば、私のようにカジュアルなパーカーで参加する人もいます。中にはジーンズで走る選手もいるので、他の自転車レースとは一線を画すカジュアルな雰囲気も楽しめるのが「トラクロ」の魅力です。ラフな格好で速い選手は、めっちゃクールです!




自走で会場へ
今回は、友人と共に名古屋から自走で会場に向かいました。会場が橋の下祭りの場所と同じなので、もんじゃさんに「Bike to 橋の下」のルートを共有してもらいそれをなぞる形で向かいました。天気も良くて、景色を楽しみながら、約20キロを1時間半かけてのんびりと走行。途中でスーパーに寄って食料を購入しつつ、道中を楽しみました。
Jack The Bike Rackが大活躍!!


レース前の試走
会場に到着したら、会場に到着すると、すでにDJが盛り上げる音楽をプレイ中。レース前からその熱気を感じながら、ワクワクした気持ちで準備を進めました。ブレーキを取り外し、試走に出ました。久しぶりのトラクロだったので、最初は結構しんどくて「帰りたい」と本気で思ったほど。でも、コースは鋭角なコーナーやシケイン、高低差のある部分があって、走っていても観ていても面白いコースでした。路面は比較的フラットかつドライで状態も良かったので、安心して走ることができました。


本番レース
予選は、1200mのコースを四周で行われました。60名を2組に分けて、上位10名が決勝に進めるというシステムです。私が参加したのは二組目。前組の選手たちの速さを見て、少し不安になりつつも、自分のペースを保って走り切ることを目指しました。
トラクロのスタートは、ルマン式スタート。選手が自転車から離れた位置で待機して、合図とともに自転車を取りに行くというスタイル。しかも、このスタートが予想以上にカオスで、バイクがめちゃくちゃに積まれていることもあり、必死に自転車を探し出す必要がありました。下手したらバイクをコース外に隠される、なんてこともあるので運要素が強めです。




スタートからは、どの選手も全力疾走!私はちょっと出遅れましたが、冷静に追い上げを狙いました。上位の選手はシケインをバニーホップで超えていましたが、私には到底無理なのでバイクを持ち上げて越えていきました。レース半ばでは、自分がどの順位なのか分からなくなるくらい必死に走り続けましたが、結局決勝進出は叶いませんでした。
順位決定戦、決勝とその後の楽しみ
予選終了後には順位決定戦が行われました。本来、決勝に進むことのできなかった選手が全員走るはずなのですが、集まった選手は約半分程度でした。僕もなのですが、大半の選手は予選で足を使い切ってしまったようです…(笑)


順位決定戦では予選と同じコースを三周回。スタートのけりだしは上々だったものの、案の定スタミナが切れ、どんどん順位を落としてしまいました。レース半ば、前を走っていた選手が落車!よけきれず突っ込んでしまいました。

情けない恰好をさらしていますが、クリートが外れず全く動けない状態でかなりあせっています。ゆっきんごめんなさい、、、順位決定戦も下から数えたほうが早い順でフィニッシュ。結果は全く残せませんでしたが心から楽しめたのでOKです。
決勝は1700mを5周回で行われ、レースが始まるとやっぱりトップ選手たちのレベルは違いました。上位陣のコーナリングや加速の鋭さに圧倒されつつ、レースが進みます。最終周回ではドラマも!トップを走っていたSADA選手が周回数を間違えてフィニッシュしてしまい、その後ろで続く選手たちが驚く展開に。結果はトラクロ世界チャンプの広歩選手が優勝、二位が若きホープ舜斗選手、三位がSADA選手という結果でした。トップ集団の誰が勝ってもおかしくない手に汗握るレース展開でした!





レース終了後には、ユニークな賞の表彰もありました。例えば、最年少・最年長賞、スタイル賞、タイヤ細い賞、ガールズ賞、ドベ賞など本当に様々です。レースで結果が残せなくても、誰にでもプライズのチャンスがあるんです。
私は「名古屋ネクストジェネレーション賞」を受賞!どういった評価基準なのかわかりませんが、これからも名古屋のピスト界隈を盛り上げていけるように尽力します!
サークルズスタッフのもんじゃさんは「一番重いギア比賞」を受賞していました。ちなみにレース時のギア比は2.7くらいだそうです。剛脚…



キャンプと焚火で締めくくり
レース後は、仲間たちとキャンプを楽しみました。タープの下に集まって、みんなで焚火を囲みながらリラックス。冷えた体を温めるために温かい鍋を囲んで、ゆっくりと食事を楽しみました。レースの余韻に浸りつつ、みんなで「今日はあのコーナー攻めすぎたな!」なんて、レースの思い出を語り合う時間が本当に楽しかったです。普段は自転車の話ばかりだけど、こうして外で食べるご飯や焚火を囲んで過ごすことで、ちょっと違った形で仲間との絆が深まる感じがして、最高のひとときでした。
やっぱり、外で食べるご飯って格別ですね。鍋をみんなでシェアしながら、温かいスープをすすりつつ、「次回のレースどうしようか?」なんて話すのも、また楽しいものです。焚火のパチパチと音が心地よく、夜の静けさと共に、レースの興奮が少しずつ冷めていきましたが、仲間とのこうした時間が、何よりのリフレッシュになりました。


まとめ
今回の東海トラクロは、レースの白熱した展開はもちろんのこと、その後のキャンプや焚火を通じて、仲間たちとゆっくり語り合う時間まで含めて、本当に充実した一日になりました。レースの興奮と達成感、そしてキャンプのリラックスした雰囲気の両方を楽しめるのは、このイベントならではの魅力だと改めて実感しました。
競い合いながらも、お互いをリスペクトし合い、ゴール後には健闘を称え合う。そんなトラクロの自由で熱い雰囲気が、自転車の楽しさを再確認させてくれました。そして、レース後に焚火を囲んで語らうことで、チャリ仲間との絆がより深まったのも大きな収穫です。
また、こんなにも楽しいイベントを開催してくれた運営スタッフの皆さん、本当にありがとうございました! コースの設営や運営のサポート、そして何よりレースを最高に盛り上げてくれたおかげで、思い切り楽しむことができました。
次はぜひ、この記事を読んでいる皆様も一緒に出場しましょう! 初心者でも気軽に参加できるのがトラクロの魅力。エントリーを迷っているなら、ぜひ思い切ってチャレンジしてみてください!必要なのはピストバイク、ヘルメット、何より「楽しみたい!」という心意気。きっと忘れられない思い出になるはずです。
また次のレースで、皆様と一緒に走れるのを楽しみにしています!
