「とにかく家から一歩出て、ペダルを漕ぎだすだけ。それがもっとも難しい」
ONE TREE ACADEMY主催のジェームスはこう言います。

雨が降ったらめんどくさいし、早起きするのも気合いがいる。平日の疲れを癒したいから家でゴロゴロしていたいし、できれば明るい時間から缶ビールを片手に、片付いていない部屋を眺めながら昼寝などしてしまいたい。
とにかく出かけない言い訳を横に置いて、理由などいらないからドアを開けて一歩を踏み出すこと、それがそれで一番難しい。
先述のONE TREE ACADEMYは、自然と対話が出会うアウトドアの教室です。階層を平坦化することで、誰もが生徒・教師となり、焚き火を囲んで物語を共有しながら、急速に変化する世界を共に探求します。

それぞれのストーリーを共有し、柔らかな時間を共に過ごすことを通じて、私たちは人生と仕事のバランスを学び、心身の健康を育みます。ストーリーの共有は、私たちに本当に大切なことを思い出させ、コミュニティのつながりを深くし、創造的な生活を促してくれます。
2026年秋、8年ぶりにサークルズが主催するライド&キャンプイベント RIDE ALIVE / ライドアライブが静岡県で開催されます。
その候補地になっているのがKATSUO TRAILという全長200kmの周回トレイルです。そしてそのルートの折り返し地点の長島公園に設置されたウッドデッキが今回参加したONE TREE ACADEMYの教室で、参加者や経験を共有してくれる話し手みんなで自転車で向かいました。

大切なのはどんな自転車であるか、経験者かどうか、体力があるか、そう言ったことではなく、ただ一緒の道を誰かと走ることに豊かさを感じる心を持っているか、ということなのだと思います。

このONE TREE ACADEMYに参加すべく大井川鐵道千頭駅に集合した私たちは、アイスというガソリンを注入したあと、緩やかに続く日本の山間部らしい道をちぎれたり合流したりを繰り返して進みました。茶畑を過ぎ、幾つものトンネルを越え、標高を上げていくと、このエリアをRIDEALIVEの地に選んだ理由の一つである絶景が目の前に広がります。
奥大井湖上駅を見下ろしながら、自分の脚でここまできた達成感に少しだけ浸る時間。とはいえ2時間くらいのショートトリップです。

ここまできたら目的地は目の前。さあ、ONE TREE ACADEMYの教室へ到着です。
サークルズからは田中、木村、宮本の3名が、PAPER SKYのルーカスとONE TREE ACADEMY主催のジェームス、BINGO BAKERYの福岡夫妻と、食べ物、写真、自転車、旅、道具、社会情勢など、興味の向くまま自由に語り合いました。自分以外の人が知っていること、経験してきたこと、感じていること、意見や考え方に耳を傾ける時間です。インターネットで調べても、AIに問いかけても導き出されない豊かな考えを持つ人たちと、一本の木の下で知識を分け合う有意義な時間が穏やかに流れていました。



長い時間話をしました。自分が何の不安もなく、自然体で身を置けるコミュニティのあることの幸せを噛み締めるような1日だったことが思い出されます。
これはジェームスの言葉です。
「コミュニティとは私たち自身が共につくり上げていくものだと思っています。人とのつながりや対話、そして共有する時間を通して、私たちは互いを支え合い、より健やかで、より力強く、そしてより豊かな人生を育んでいくことができます。」

翌朝はBINGO BAKERYのベーグル(スプレッドを自分好みに組み合わせて食べました。クリームチーズ・ペッパー・ドライトマト・オリーブ油の組み合わせが私的ベスト)とスープを頬張り、テントサウナや簡単なハイクを楽しみました。



私たちは比較的わかりやすく簡単で、ショートなルートを選びましたが、RIDEALIVEの時は自由にルートをひける自由さが待っているエリアです。ハイク、釣り、ランなど自転車以外の遊びとの相性もバッチリでしょう。今からこのエリアで遊べることが楽しみです。

帰りはあっという間。いくつものトンネルを抜け、風を切って下り続けます。このご褒美感と、まだもう少し一緒に走りたいな、と思う感覚が混ざり合う帰りの道もまたいいものです。
たくさんの仲間たちとこの地にまた戻ってくる秋が待ち遠しいです。どんな出会いやドラマが私たちを待っているのでしょうか。
