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【BLACK CAT BICYCLES】Mini Moose Stem

昨年夏のMADEからもう一年が経とうとしています。と同時にもう来月の今頃には今年のMADE開催が控えており、SimWorksチームはブースの準備を水面下で進めている最中です。

そんな中届いたのがこちら。忘れた頃にやってくる嬉しいやつ。

最初にお伝えしておきますと、こちらは発注担当(私)の一目惚れによりオーダーしたものとなります。

15年前、BLACK CATのビルダー・トッドが自身のバイクパッキングバイクのために作ったブルムースステム。

その当時のマーケットにある硬いステムとハンドルを組み合わせても、フルパッキングのバイクパッキングバイクを操る際にどうしてもふらつく感覚があり、それを改善するために作ったものだったのですが、その美しいスタイルのステムはコアなファンの間で注目され、グラベル・バイクパッキングのカテゴリーが洗練された現代に向けてアップデートして帰ってきました。

写真のバイクはアーリーバーズのケイタが昔オーダーしたBLACKCATのグラベル・ダートツアラー。
こんな感じでフロントにマイクロパニアをつけて今年は台湾旅を計画してるんだとか。
そう、彼はすでにちゃっかりステムを入手済み。

二股形状によりハンドル周りの剛性がアップするので、特にフルパッキングのバイクパッキングバイクや、荷物を積載した状態でのグラベルライドにおいてハンドリングの安定感が増す。というわけです。

なんでこのステムを作ろうと思ったのか?という問い対して、上述のポイントがその大きな理由なのですが、それと同時にトッドはこんなことも言っていました。

「バイクインダストリーには、答えのない『なぜ?』がたくさんあると思うんだけど、おそらくさらに多くの場合、その『なぜ?』という問いに対して、怪しげで曖昧な性能指標で答えられていると思うんだよね。 このステムの場合、剛性は上がるけど、パッキングなどの積載がない状態のリジッドバイクに取り付けると不快な剛性アップになりかねない。でも、なぜ作ったのかという質問に対するほとんどの答えは『クールだと思うから』っていうことに尽きると思う。」

まさにその通り。なぜって聞くのが野暮でした。

トッド自身が遊びの中で必要だと思って、そしてどうせ作るならクールなものが良いと思って作ったものですもの。良いに決まってるじゃないですか。

BLACKCAT BICYCLES Mini Moose Stem

素材:スチール
ハンドルクランプ径:31.8mm
コラムクランプ径:28.6mm(1-1/8″)
スタックハイト:43mm
重量:243g(50mm) / 259g(70mm)

価格:99,880円(税込)

その美しい仕上げと、クローズドクランプによりフロントコクピットがクリーンにまとまるというのも魅力的なステム。50mmと70mmの展開で、それぞれトッド自身によるパウダー塗装が施されています。

※その構造上、クランプエリアが86mm以上の幅を有し、15mmライズ・15度スィープ以内に収まっているフラットハンドルバーでないと取り付けができませんのでご注意ください。

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Ikeyama Toyoshige
池山 豊繁

Circles / SimWorks / CWD 学生の頃のメッセンジャー・サークルズでのアルバイトを経て、今に至る。 サークルズスタッフ最年少を公言していたが、今ではニュージェネレーションも加わり古参の存在。 でも身長は最小です(#163cmですがなにか)。 CXレース経験もありますが、今はのんびり瀬戸のグラベルを走ったりするのが専らで、過去の面影はどこへやら。自転車で釣り場にアプローチするBikeToFishingのスタイル研究にも余念がない。
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