
初見、こいつを見た瞬間、そう思った(笑)
親友にしたい猫型ロボットNo.1の地位を守り続ける人気者の手にそっくりなそれは、アルミの削り出しステム人気No.1の地位を守り続けたTHOMSON X2 Stemの後継機、その名もTHOMSON G2 Stem。

ぱっと見はほとんど変わらない(並べて見なければ判らない?)ので変わった点などをご紹介できたら思っております。
まずは見た目
先代X2は、ドロップハンドルを使用するバイクで不動の地位を占めていましたが、グラベルバイクの登場により荒れた道に挑戦する自転車にはボルト2本では、ハンドルの固定力が心許なくハンドルがズレると言ったトラブルの話をよく聞くようになり、より固定力の強い4本ボルトのX4へと主役の座を取られていったわけです。
ただ、磐石に見えるX4にも弱点が・・・・。
やっぱデカイ。

頭のでかいドラえもん本体にならいざ知らず。
シュッとしたスチールバイクに、ボルトの数が倍の4本ボルトはデカすぎる。
となったからかどうかは分かりませんが、新型のG2は、頭が少しだけ大きくなって名前も新たに登場したのです。
新型G2は、頭が大きくなったことにより、クランプ部分の面積が増え、固定力が増したことで安心してグラベルでも使用できるようになりました。

とは言ってもシクロクロスのレースやより過激なグラベルライドをされる方には、今まで通りメーカーもX4をお勧めしていますが、そんな激しいグラベルには行かないし、X4のデカくて角張った見た目より丸くてシュッとしている方が、私のバイクには映えるな〜と思った方にお勧めです。
見た目以外にも
派手さはないけど堅実なものづくりを続けるトムソンです。
見た目以外にも変更点がいくつもあります。
まずは、外見からは全く分かりませんが、軽さと耐久性を両立させるためより高いラインでの加工精度を追求しているとのことです。
ボルトなしで逆さまにしてもピタリとしているのでフェイスプレートが落ちてきません。
ちなみに先代X2は、スカスカです。

他にも地味な変更点として、軽量化と固定力を増やすためにサイズアップしたフェイスプレート用のボルト。
なんとチタン製です。
これだけでも心をくすぐります。


素材もそうですが、サイズが上がったことで、今までの締め付けトルクは5N-mから9N-mにアップ、より強く締め付けることができます。
他にもコラムクランプのボルトもサイズアップはしていないけどチタン製に変わったことで軽量化が進みます。
クランプボルト両者に共通するのは、ボルトヘッドが、初期型は4mmヘックス、そしてある時から3mmヘックス、最新型はT25のトルクスとなりました。

トルクスのネジは出始めの頃は、その形状から一般の人が触りにくくするための悪戯防止用の意味合いが大きかったのですが、今ではその役割は薄れ、星形形状を取る事により締め付ける力が中心近くに集まりやすく、接触面も増え、ネジ本体から工具が外れるカムアウトというトラブルも防ぎやすくなるなどメリットも多く色々な場所で採用されるようになりました。

なんか、見た目にはちょっと大きくなったかな〜くらいの変更ですが、深掘りしてみるとX2とは同じところが一つもないと言えるほど、煮詰められています。
この辺りが流石のトムソンです。
ドラえもんの手はペッタンハンドで何でも掴めますが、新型ステムTHOMSON G2 Stemも、製作者の創意工夫によりバージョンアップしハンドルをしっかり掴みます。

THOMSON G2 Stem
突き出し:70 / 90 / 100 / 110 / 120mm
ハンドルクランプ径:31.8 mm
角度:10°
スタックハイト:36 mm
※X2 Stem とのパーツの互換性はありません。
価格:20,900円(税込)