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【VELOCITY】原点が新生 – 新モデル Aero

サークルズスタッフ内でもダントツで使用率が高いリムメーカーVelocity / ベロシティ

ご存知の方も多いと思いますが、最初は「ベロケージ」と呼ばれる調節可能なアルミニウム製ボトルケージから始まったメーカーなのです。 ボトルケージに続き、アルミニウム製リムの製造も開始したのですが、2008年には金融危機の影響を受けて生産拠点をオーストラリアからアメリカ・フロリダ州に移転。

2012年から「Made in USA」のリム製造メーカーとして再出発した後に、元々ホイールビルディング部門を構えていたミシガン州西部に位置するグランドラピッズを拠点として、アメリカ生産の素材をメインに毎日約300本のリムを自社工場で作り続けています。

「自国生産」を続ける彼らのモノづくりに対する情熱を紹介している過去の記事もありますので未読でしたら是非ご一読を。というよりも必読です。

現在はサークルズ卸売部門 CWD (Circles World Distribution) が国内代理店として全国の契約販売店様へと流通させていただいています。

Velocityの新モデルリム Aero の誕生

そんな彼らが会社設立から30年以上に渡って多くのモデルを製造し続けることで培った設計技術と、自国アメリカや日本だけでなく世界中から毎日のようにフィードバックされる膨大なデータを反映させ、満を持して新たなモデルとなる Aero / エアロ を誕生させました。

VELOCITY Aero

カラー:Black, Silver, Polished Silver
素材:Aluminum 6069
サイズ:650b, 700c
ホール数:24H, 28H, 32H, 36H
※ディスクブレーキ専用

リムハイト:28.5mm
リム幅:Inner 23.0mm, Outer 28.0mm
適合タイヤ幅:28mm – 55mm
適合タイヤ規格:Clincher / Tubeless Ready
重量:650b / 470g, 700c / 500g

価格:Silver, Black / 25,850円(税込),
Polished Silver / 32,450円(税込)

 

 
この Aero は軽量性と強度を重視した楕円形状が特徴の、サークルズのご指名ランキングでも常に上位不動のモデル Aileron / イルロン がベースになっています。

ワイドになり、よりアクティブに、よりハードに。

よりハードな走り方にも今まで以上に応えるために、高度なアルミ成形技術を持っているアリゾナ州のProfile Precision Extrusions社(航空宇宙、医療、アウトドアなど多岐にわたる業界の製品をサポートしており、他社では不可能とされた製品の製造実績もある企業です。)に協力を仰ぎ、Velocityのために特別な配合をした Aluminum 6069 素材を開発しました。 Aluminum 6069 というアルミ合金自体は自転車フレームや航空機の構造部材、自動車部品などの強度と軽量性のバランス、加えて屋外などの耐食性も求められる現場で主に使用されている素材です。

このアルミ素材を採用することで、ベースとなった Aileron よりもワイドな設計にしながらも軽量性を維持しつつ、荒れた路面での跳び石や段差ヒットなどによる凹みや長期間の利用や荷物の積載によって蓄積する様々なダメージに対しても高い耐久性能を発揮するリムを実現することができています。

Aileron と比較してリム幅が3mm拡張され、装着出来るタイヤサイズを左右する内幅も28mmと広くなったので、Aero には約28mmから約55mm幅のタイヤとの相性が良くなっています。 また、リムの幅が広がるとチューブレス運用の際に低圧セッティングにしたタイヤと路面との接地面が増えることにも繋がるので、これで細かい砂利が浮くグラベルロードや湧き水が流れたり雨上がりでマッディーになった裏山だったりと、多彩な路面状況でもしっかりとしたトラクション性能を発揮し、よりアクティブなライドでも心配ご無用となります。

Velocityのリムの原点

Velocity ファンのみなさんなら気付いていると思いますが実はこのモデル名「Aero」は、かつて1991年に Velocity が初めて製造したリムブレーキ用のアルミリムと全く同じ名前なのです。 タイヤやブレーキなどの規格の変化の波の影響もあり、初代 Aero は既に廃盤となってしまったのですが、今回新たなアルミ素材を使用したバージョンとして誕生させたため、彼ら自身の歴史へのオマージュとして、原点であるその「Aero」と名前が付けられています。

タイヤはよりワイドに。 ジャンルレスであり、多彩過ぎるともいえる現代のバイクアッセンブルやボーダーレスへと変化していくライドスタイルにしっかりとフォーカスされたモデルと言えますね。

まずは650b サイズから入荷しています。 もちろん700c サイズも続いて入ってきますので、待ち切れない方はサークルズの手組みホイール部門 Gorilla Spun のページを見ながら、どんなハブやスポークと合わせようかなーと楽しい悩み事をしながらお待ち下さい。

自国生産を続けながらリムという、ひとつのカテゴリーのパーツに対して情熱を注いでいる Velocity は自社製造したリムを丈夫で使いやすく、メンテナンスして永く使い続けられるホイールとして組めるようなハブもラインナップしているのです。

その中でも人気なのが Race Disc Hub と Mountain Boost Disc Hub の2つのモデルですが、なんと今回の新しいAeroに紛れて珍しいカラーのハブがひっそりと入荷しています。 どちらも(恐らく)在庫限りで超極少量ですので、誰よりもスペシャルなホイールを組みたい Velocity Lover な方はお見逃しなく。

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kamochi
加茂響

「自分の力と気持ち次第で自由に寄り道ができる」ことに気付き、北海道や九州も含めて日本中をロングツーリングしていたことも。 同時に日々街中で楽しめるトラックバイクにものめり込み、アーレーキャット・レースで優勝したことをキッカケにサークルズに仲間入り。 サークルズと姉妹店カルチャークラブでの勤務を経て、CWDとSimWorksスタッフとして日夜ネットワールドの地底深くを根掘り葉掘りリサーチ。
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