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【ASTRAL CYCLING】 セラミックコーティングを纏った高耐久なStealth Grey シリーズ。

ASTRAL CYCLING のリムに限定生産モデル Stealth Grey シリーズが登場しました。

 

優れたリムを生み出している折り紙付きのリムメーカー ASTRAL CYCLING

今回登場した「Stealth Grey / ステルスグレー」自体はカラーネーミングで、注目すべきは表面に施されている Ceramic Coating / セラミックコーティングなのです。 「どこかで聞き覚えがあるぞ?」と思ったあなた、鋭いですね。 そうです、Cerakoteといえば過去にSimWorks Bubbly Pedalにも採用されていましたね。Bubbly Pedalはオリーブグリーンでしたが、このステルスグレーもマットで上品な仕上がりが美しいですね。

2022年限定カラーのSimWorks Bubbly Pedal – Ceramic Olive

どちらにも採用されているアメリカのCerakote社のセラミックコーティング技術はミルスペック(軍規格)でもあって、優れた耐摩耗性と耐腐食性を備えた高性能な塗膜で硬く、割れにくく、擦れなどの外傷にも強い。そんなハイスペックな塗膜を纏まったリムなら長期間の使用にもしっかりと耐えるホイールが組み上げられます。

このセラミックコーティングは以前サークルズで組ませていただいたBREADWINNER CYCLESのLoloに装着された、姉妹ブランドのホイールメーカー ROLF PRIMA のVigor Alpha Stealthシリーズと同じ技術が採用されています。(ホイールは元々乗っていたバイクからの載せ替えになります。)

昨年に登場した OutbackのPolished Silver カラー も元々は WHITE INDUSTRIES とタッグを組んだオリジナルホイールのみに使われていたモデルでしたね。 ASTRAL CYCLINGの歴史は2017年からなので比較的若く感じるかと思いますが、元々はROLF PRIMAから派生したブランド。 そして、一昨年には、ROLF PRIMA のハブの製造を担っていたWHITE INDUSTRIESの傘下に仲間入りしたこともあり、彼らの連携が強化されていることが製品からも伺えます。

ASTRAL CYCLING 製品は、現在サークルズ卸売部門 CWD (Circles World Distribution) が国内代理店として全国の契約販売店様へと流通させていただいています。

 

ディスクブレーキモデルのOutback、リムブレーキモデルのSolsticeが入荷

今回生産されたのは Outback / アウトバックと Solstice / ソルスティスの2モデル。先にあったように Outback は昨年にポリッシュシルバー仕上げでも登場していて対応するタイヤサイズ的にも今アツいポジションにあるリムなので限定カラーされるだろうとは予想していましたが、まさかここでリムブレーキ対応のSolsticeも選んでくる辺りが”ニクい”ですね。

フレームやパーツの規格変化の波によるディスクブレーキ化が増えているように感じますが、シンプルで扱いやすさがメリットのひとつでもあるリムブレーキは自分がメインで乗っているトラックバイクやロードバイクでは今でも多く採用されていて、もちろん消えていくことはないでしょう。 恐らく彼らもそういった考えのもとにラインナップしているのでしょうし、そうとなれば彼らの想いに応えないわけにはいかないので、早速組み上げてみました。

My RITCHEY Road Logic

まるでこの Stealth Grey を待ち構えていたかのように、リムのブレーキ面が結構消耗してきていて「そろそろ組み替えないとな…」と考えていた、ワンデイライドや軽めのバイクパッキングでの1泊ライドのメインバイクとして乗っている RITCHEY Road Logic のリムブレーキモデル。

今まで使っていたリムと比べて内幅が約5mm広くなったことでタイヤの接地面が増え、路面から伝わってくる細かい振動もマイルドに、より軽量で高剛性なリムになったおかげでホイール外周が軽くなり、ペダルを踏み込んだ時に素早く反応する感覚を覚えました。

特に今回は同じタイヤをそのまま載せ替えたので、リムを変えたことによる走り方の違いをシンプルに感じられた、「カッチリ硬い」から「シッカリ硬い」印象のホイールに組み上がりました。

また、ASTRALのリムは全てのモデルがチューブレス規格との互換性があり、タイヤの装着がしやすくなる「Drop Channel」や家庭用のフロアポンプでもビードが上がりやすい「Tubeless Easy」システムが採用されているので、次はチューブレスレディのタイヤを試してみたいですね。

ASTRAL CYCLING Solstice Rim – Stealth Grey

Material : Aluminum
Color : Stealth Grey
Coating : Ballistic Armor Coating
Size : 700c (622)
Hole : 28H, 32H
Height : 22.0mm
Width : Inner 20.0mm, Outer 23.5mm
Brake Type : Rim Brake
Nipple Type : External
Optimal Tire Width : 23mm – 32mm
Tire Interface : Clincher / Tubeless Ready

価格 : 31,900円(税込)

  

忘れちゃいけないもうひとつのモデル Outback は、昨年のMADEでも多くのハンドメイドバイクビルダーが使っていたモデル。 今回のセラミックコーティングによってハードなオフロードなどより過酷なシーンに耐えるタフさが備わったので、名前の意味でもある「オーストラリアの広大な未開拓地」へと、本当に挑戦できそうですね。

ASTRAL CYCLING Outback Rim – Stealth Grey

Material : Aluminum
Color : Stealth Grey
Coating : Ballistic Armor Coating
Size : 650b (584), 700c (622)
Hole : 28H, 32H
Height : 23.0mm
Width : Inner 25.0mm, Outer 28.0mm
Brake Type : Disc Brake Only
Nipple Type : External
Optimal Tire Width : 35mm – 67mm / 1.35″ – 2.6″
Tire Interface : Clincher / Tubeless Ready

価格 : 31,900円(税込)

もうすぐにでも冒険に飛び出したい人がいると信じて、サークルズの手組みホイール部門 Gorilla Spun / ゴリラスパンにお願いして、早速1セットを組み上げてもらいました。

GORILLA SPUN Build Wheel
ASTRAL Outback Stealth Grey x WHITE INDUSTRIES CLD

Rim : ASTRAL CYCLING Outback Stealth Grey / 700c
Hub : WHITE INDUSTRIES CLD / Black – 32H
Front / 100x12mm ThruAxle, Rear / 142x12mm ThruAxle
Spokes : SIMWORKS Condor Straight #14
Nipples : SIMWORKS Brass Nipple / Black #14

価格 : 175,560円(税込)

トレイルライドにも適した強度と細かいノッチが特徴のWHITE INDUSTRIES の CLD ハブに SimWorks Condor スポークとアルミニップルを組み合わせた、軽さと剛性のバランスが取れたホイールです。 Super Yummyのような幅2.2インチあたりのタイヤにバッチリ合うリムサイズなので、Wilde Bicycle Rambler SL や SKLAR Super Somethingにも最適なホイールセットに仕上がっています。

手組みホイールのすゝめ

リムを含むホイールは車体の中で、走りの感触、ペダリングの反応性など全体のバランスを大きく占めるパーツです。 そのためハンドルやサドルと同じように、自分の求める走り方や使い方に合ったホイールを選ぶとバイクに跨った時の世界がグッと広がります。

「ガレ地も突き進みたい!」「バイクパッキングでロングツーリングがしたい!」「CRSUTのカーゴフォークと合わせて重積載してみたい!」などなど、今乗っているバイクや夢見る新車で考えている走り方や遊び方を引っ提げてゴリラスパンに相談してみてください。 知識豊富な熟練のメカニックが眼を輝かせながら、あなたにしっかりと合うホイールを提案します。

サークルズでは様々なブランドのホイールパーツを扱っていますが ASTRAL CYCLING も選択肢の中で着実に頭角を表しています。 もしまだ知らなかった方は、この Stealth Grey シリーズをきっかけに、ぜひ一度試してみてもらいたい思います。優れた性能と美しいデザインを兼ね備えたこのモデルは、きっと新たなライド体験をもたらしてくれることでしょう。

おまけ

遡ること去年の夏、MADE Bike Show 2024で行ったインタビューの様子。今回はASTRAL CYCLINGのLorenにインタビューを行いました。

インタビューでは、ASTRALのモノづくりに対するこだわりや、素材や製造方法など何を重視しているか、マーケットにおける立ち位置など、根掘り葉掘り質問したので、是非こちらもご視聴ください。

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kamochi
加茂響

「自分の力と気持ち次第で自由に寄り道ができる」ことに気付き、北海道や九州も含めて日本中をロングツーリングしていたことも。 同時に日々街中で楽しめるトラックバイクにものめり込み、アーレーキャット・レースで優勝したことをキッカケにサークルズに仲間入り。 サークルズと姉妹店カルチャークラブでの勤務を経て、CWDとSimWorksスタッフとして日夜ネットワールドの地底深くを根掘り葉掘りリサーチ。
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