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【SimWorks by Nissen】CRISPER

SimWorks by Nissenより、新しいアウターケーブル・CRISPER / クリスパー がリリースされました。

従来のステンレスアウターと何が違うのかというと、内側のコイル素線の厚みを増し、巻きの間隔を狭めることで「ストローク・ロス(圧縮による操作ロス)」を抑制していることが大きな違いです。

上の写真で比べていただくとわかりますが、隙間が少ない = インナーケーブルを引っ張った際にアウターケーブルの内側が縮みにくくなるという仕組みです。

これにより、現在主流となっている11速〜13速のコンポーネントのシフト操作や、メカニカルディスクブレーキのブレーキング時のレバータッチのフィーリングが向上するというわけです。

8速〜10速を知っている身とすれば、昨今の12速はシフト調整がすごくシビアだなと感じますし、8速〜10速のなんとかなってしまう感じやスムーズにシフトが決まる静かさが好きだったりするんですが、とはいえ今メインで乗っているSKLARのPBJは12速のシマノXTを使っているので、今回のリリースは嬉しいニュース。

で、サークルズ的にというか個人的にはこのクリスパー、PAUL COMPONENTのKlamperや、GROWTACのEqualといったメカニカルディスクブレーキを使っている人に是非お勧めしたいアウターケーブル。

特にGROWTACのEqualは、剛性の高い専用のストレートアウターケーシングを主に採用し、大きく曲げる必要のある部分やハンドリングに影響が出る部分等には柔軟なコイルアウターケーシングを使用しています。

それにより、ブレーキレバーを握った際にアウターケージングが圧縮変形してしまいレバーを握る力がロスしないことを狙っていますが、剛性が高い故にアウターケーシングはかなり硬く、ドロップハンドルのバイクや、フレームサイズなどによってはタイトなワイアリングを必要とする箇所においてはその硬さが仇となってしまうケーズもあります。

しなり具合の比較。GROWTACのストレートとCRISPERのしなる具合はそこまで大きな差がありませんでしたが、ワイヤリングした際のアウターの曲がり具合はCRISPERの方がしなやかでした。

従来のSimWorks by Nissenのステンレスアウターと比べて、コイル間の隙間を埋めることでより精密な構造になったクリスパーは、上記の高剛性なストレートアウターケージングほどの硬さはなく、程よいしなやかさを保ちながら、圧縮変形も抑えられているので、カチッとしたレバー操作のフィーリングと綺麗なワイヤリングを両立できる優れもの。

SIMWORKS Stainless Outer Cable “CRISPER” for Brake – 3m

価格:3,300円(税込)

SIMWORKS Stainless Outer Cable “CRISPER” for Shift – 3m

価格:3,300円(税込)

電動コンポーネントや油圧ディスクブレーキなど、非メカニカル構造のコンポーネントが台頭してきている昨今、とはいえ私たちが扱っているバイクの多くはまだまだメカニカル構造のコンポーネントが大活躍していますし、今までお使いのバイクのメンテナンスやオーバーホールなどの機会も多い私たちにとっては切っても切れない存在なのは確か。

ただその中でも、メカニカルディスクブレーキや11-13速のワイヤー引きコンポーネントなど、現代ならではの規格が流通している状況において、それらに対して最適化されたものをSimWorks by Nissenとして展開していくということは、決して10速以前のコンポーネントのための懐古主義的な展開ではなく、あくまでも今の時代においてライダーが必要とすることに対してアプローチしていこうというSimWorksの意思が感じれるアクションだなと思います。

そうそう、既にご存知の方も多いかもしれませんが、SimWorks by Nissenのアウターケーシングは、一般的な個売りパッケージの物と比べて長めの3mのパッケージで展開されています。

これは、昨今増えてきたフルアウター仕様のフレームや、各種バッグ・ラックなどのギアとの干渉を避けるためのケーブル取り回しの多様化も考慮されたもの。

コンポーネントの進化は喜ばしいことですが、必ずしも誰もがその恩恵を受けるわけではないですし、ワイヤー引きというシンプルな構造だからこそ楽しめるという側面もあると思います。そういった方々に寄り添う商品として、サークルズでもとてもおすすめな選択肢です。

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Ikeyama Toyoshige
池山 豊繁

Circles / SimWorks / CWD 学生の頃のメッセンジャー・サークルズでのアルバイトを経て、今に至る。 サークルズスタッフ最年少を公言していたが、今ではニュージェネレーションも加わり古参の存在。 でも身長は最小です(#163cmですがなにか)。 CXレース経験もありますが、今はのんびり瀬戸のグラベルを走ったりするのが専らで、過去の面影はどこへやら。自転車で釣り場にアプローチするBikeToFishingのスタイル研究にも余念がない。
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