HIGH-TECH TO OBSOLETE

そもそも、「RAL」ってなんだ?
その名前の由来は、僕らの合言葉である RIDEALIVE の頭文字。
サークルズのスタッフが、全力で遊ぶために作った「自分たちが本当に欲しい道具」のレーベルだと思ってもらえれば、だいたい合っています。
ルールや常識、知識と経験を、ユーモアで咀嚼して、使い倒す。
RALは、スペックを競うためのブランドではありません。
むしろ、「どれだけ豊かに、その人生を使い切れるか」を試すための装置みたいなものかもしれません。
そんなRALから、新型のサドルが届きました。
今回のキーワードは、HIGH-TECH TO OBSOLETE。
ハイテクから、時代遅れへ。

正直に告白すると、このサドルの開発担当は、ちょっとした異常者なのです。
同じスタイルのサドルを、人生で15個以上も買い込んで使ってきました。商売を絡めると、たぶんもっとあります。
かつての彼の部屋には、その予備がガンプラのように高く積まれていて、お尻があの曲線に触れていないと落ち着かない。
もはや中毒と言ってもよかった。
なぜ、そこまで狂わされたのか。
それはかつて、自転車界にも「頭の良すぎる天才たち」がいたからだと思うのです。
彼らは、今のハイテク野郎が束になっても敵わないような「正解」を、30年以上も前に、アイデアとシンプルな素材、そしてシェイプだけで導き出してしまいました。



名前を出すのは野暮ですが、かつて世界の頂点に立つレーサーたちが、スポンサーとの契約を無視してまで、ロゴを消してまで愛用し続けたという伝説もあったりもします。
知識と経験を片手に、ペダリングという回転運動を解析して作られた、いわば「お尻のための公式」。
彼にとってそれは、単なるパーツではなく、その時代において、信じきることができた数少ない「答え」のひとつだったのです。



今のマーケットは、まるで宇宙開発のようです。
カーボン、3Dプリント、穴あき構造、ショートノーズにetc…
「効率」や「軽量」という名の宗教に、お尻はいつまでお布施を払い続けるんだろう。
RALがぶっ飛ばしたいと思っているのは、そんなクソ真面目な進化論へのカウンターだったりもします。
つまりこれは、
戦略的・逆走プロジェクトなのでしょう。
中身にあるのは、中毒者が一生手放せないと誓った、
あの「計算され尽くした知性」。
外面はご覧の通り、最高にポップなカラーリング。
黒ばかり、銀ばかりの時代には、そろそろおさらばしたい。
ちゃんと考え抜かれているのに、見た目はどこかふざけている。
でも、それがいい。それでいい。
それがRAL H2Oです。

RAL H2O Saddle
カラー:Black&Red, Red&Black, Yellow&Blue, White&Red
サイズ:幅 154mm, 長さ 277mm
レール素材:Cromoly
カバー素材:Synthetic Leather
パッド:Light Foam
重量:355g
価格:6,380円
このサドルを、最新のカーボンバイクにブチ込んで、
「あ、これ時代遅れなんで」
なんて笑ってくれる変態自転車野郎がいたら、僕らはかなりうれしかったりもするのでしょう。
通勤用グレードのタイヤ一本分。
あるいは、贅沢ランチ数回分。
それくらいのプライスで、あの「黄金のバランス」を手に入れることができるなんてまるで夢のよう。
カーボンだ、3Dプリントだと言って、サドルひとつに数万円を払うのが当たり前になってしまったこの時代、でも、お尻は札束の上に座りたいわけじゃないはず。



知的な深慮を、ポップな違和感でコーティングして、社会をぶっ飛ばしたくなったり、最新のテクノロジーを知ったうえで、あえてこの「時代遅れの正解」に跨ってみたり。
その瞬間、君の自転車はただの移動手段ではなくなります。
少しだけひねくれていて、少しだけ自由で、最高にクールなカウンターになるはずです。
座ればわかる。
いや、座る以前に感覚的にやられてほしいのが本音なわけなのです。



RIDEALIVE.
僕らが愛してやまないこの感触を、これからのスタンダードに、
ぜひお試しくださいませ。