EZOへの出店、道東ライド、そしてmerino merinoの半袖販売会と、ここ数週間は慌ただしい日々を過ごしています。

そしてその間に、WILDE BICYCLE Heigh Liner、SIMWORKS Doppo High Plains Drifterという新しいフレームが到着し、店内も新しい景色となりました。まだ実物をご覧になられていない方はぜひ店頭でご覧ください。

走りのキャラクターは異なりますが、どちらも「様々な道を走破し、どこまでも走りたくなる。」そんな魅力を持っています。
そして、そんな自転車を操るサイクリスト達が集まり、凌ぎを削る真夏の大運動会、OMM BIKEが今週末に迫ってきました。
参加を予定されている皆さんも、その準備の真っ最中です。
当日に向けたメンテナンスはもちろん、予備チューブや携帯工具、それらを収納するバッグを準備される方もいらっしゃいます。
中には、少しでも快適に走れるようにポジション調整の相談に来られる方も。
そして、そんな皆さんと同じように、今週末のOMM BIKEを目標の一つとして組み上げた一台があります。その準備を進める中で完成した一台があります。
初めてのスポーツバイクに選んだ一台

今回ご紹介するのはWILDE BICYCLE Spelljammer Rim Brake Randonneur。
オーナーにとっては初めてのスポーツバイク。
本来の目的は、職場の仲間とのキャンプツーリング。テントやシュラフ、クッカーを積んで、自転車でキャンプへ出かけること。その第一歩として、OMM BIKEにも参加されます。

WILDE BICYCLE Spelljammerは、WILDEが提案する現代的なランドナー。
荷物を積んで旅をすることはもちろん、舗装路からグラベルまで幅広いフィールドを気持ちよく走れる懐の深さを持ったフレームです。
オーナーがこのフレームに惹かれた初めの理由はそのカラー。

ちょうど展示車として組み上げられた車体に引き寄せられ、艶やかでアンティーク感のあるOxbloodカラーに一目で惹き込まれてしまったようでした。
美しいフィレットブレージング、ラグドフォーク、そしてあえてリムブレーキを採用したクラシックな構成。




一つひとつのディテールをご覧いただくうちに、Spelljammerというフレームの魅力をさらに感じていただけたようでした。
展示車もちょうどオーナーの適正サイズだったこともあり、試乗もしていただきました。
「これでキャンプへ行ったりライドへ行ってみたい!」
そんな気持ちが固まったところから、オーナーと一緒に一つひとつパーツを選び、組み上げたのがこの一台です。

キャンプツーリングからOMM BIKEまで。
積載力、信頼性、そして長く付き合えることを大切にしながら仕様を決めていきました。
長く走り続けるためのコックピット
オーナーにとって、このSpelljammerは初めてのスポーツバイク。
だからこそ、見た目だけではなく、長時間でも無理なく走れることを大切にしながらパーツを選びました。

ハンドルには、NITTO B132 Hanafuda Grand Randonneurを採用。
適度なフレアと手前へ返った形状を組み合わせることで、自然な手首の角度を保ちやすく、アップライトなポジションでのツーリングでも快適に走ることができます。
美しいランドナーらしいシルエットはもちろんですが、このハンドルを選んだ一番の理由は、ハンドルクランプ径が25.4mmであることです。

現在では31.8mm径が主流となっていますが、25.4mm径は適度なしなりを生み、路面から伝わる細かな振動を和らげてくれます。

さらに、同じ25.4mmクランプを採用するSIMWORKS Tomboy Stemと組み合わせることで、そのしなやかさをより活かすことができ、舗装路だけでなく未舗装路でも手や腕への負担を軽減。長時間走り続けたときの快適性にも大きく貢献してくれます。

私自身も、WILDE RamblerにNITTO RM013HT Hanafuda Dirt DropとTomboy Stemを組み合わせて使用しています。ハンドル形状こそ異なりますが、25.4mmクランプならではのしなやかな乗り味と快適性は、グラベルやロングライドを走る中で何度も実感してきました。
もちろん31.8mm径には高い剛性というメリットがあります。しかし、キャンプツーリングやグラベルライドのように、一日中走り続ける遊びでは、身体への負担を軽減してくれる”しなやかさ”も大きな武器になります。
初めてのスポーツバイクだからこそ、速さや軽さだけではなく、「もっと遠くへ走ってみたい」と思える快適さを体感できる、このコックピットをご提案しました。
そして、その快適な走りを足元から支えているのが、このホイールです。
旅を照らし、足元を支えるホイール
フロントホイールには、SON Dynamo Hubを中心に、VELOCITY QUILL、SimWorks Peregrineスポークを組み合わせた手組みホイールを製作しました。

キャンプツーリングやロングライドでは、日没を迎えても走り続ける場面や、予想以上に行程が長引くこともあります。そんな時でも、バッテリー残量を気にすることなく、常に安定した明かりを確保できるのは大きな魅力です。

一度使うと、その便利さから手放せなくなる。そんな魅力を持ったパーツでもあります。
また、ダイナモハブは後から導入しようとするとホイールを組み直す必要があります。長く付き合う一台だからこそ、最初から組み込んでおきたいパーツの一つです。
リムにはVELOCITY QUILLを採用しました。

Spelljammerはリムブレーキ仕様でありながら700×45cまで対応するタイヤクリアランスを備えています。今回装着したWTB Riddler TCS 700×45cとの組み合わせは、このフレームが持つポテンシャルを存分に引き出してくれる仕様です。

QUILLは、リムブレーキ用リムでありながら内幅21mmという現代的なワイドリム設計を採用。45mmクラスのタイヤもしっかりと受け止め、タイヤ本来の性能を最大限に引き出してくれます。

クラシカルなリムブレーキバイクでありながら、現代の太いタイヤを違和感なく履きこなせる。そんな懐の深さも、このSpelljammerならではの魅力です。
そして旅の道具を積み込み、この一台をさらに頼れる存在にしてくれるのがフロントラックです。
旅の荷物と使い勝手を支えるラック

フロントにはSIMWORKS Obento Rackを装着しました。
軽い荷物を積載するためのラックとして活躍するのはもちろんですが、フロントバッグを支えるバッグサポーターとしても活躍します。
今後、SIMWORKS Voyageur Handlebar Bagを装着した際には、バッグをしっかりと支え、走行中の揺れを抑えてくれます。
また、このSpelljammerはカンチブレーキ仕様。大きなフロントバッグをハンドルから吊り下げるだけでは、バッグがブレーキワイヤーへ干渉してしまうこともあります。

Obento Rackがバッグを適切な位置で支えることで、そのような干渉を防ぎ、安定したライドを実現してくれます。
もちろん、キャンプツーリングではテントやシュラフなど限られた荷物を積載するラックとしても活躍します。
Obento Rackは、旅の快適性や使い勝手を高めてくれる存在です。
その旅を支える装備と同じくらい、長く付き合えるシンプルな駆動系も大切にしました。
シンプルで信頼できる駆動系

クランクにはSUNXCD、メインコンポーネントにはSHIMANO Tiagra 4700シリーズを採用。シフターにはmicroSHIFTのバーエンドコントローラーを組み合わせました。
フロントは48/34T、リアは11-34Tという組み合わせ。普段のサイクリングからキャンプツーリングまで幅広く対応できるギア比とし、荷物を積んで峠へ向かうようなシーンでも無理なく走れる仕様としました。
リアホイールはVELOCITY Road Rear Hubをベースに、フロントと同じVELOCITY QUILL、SimWorks Peregrineスポークを組み合わせた手組みホイールです。
最新スペックや軽さだけを追い求めるのではなく、旅先でも扱いやすく、メンテナンス性にも優れた構成とすることで、長く付き合っていける一台を目指しました。
そして、オーナーとともに時間を重ねながら育っていくパーツも選びました。
オーナーとともに育つサドル

サドルにはBROOKS B15 Swallowを選びました。
使い始めは少し硬さを感じますが、乗り込むほどに革が身体に馴染み、世界に唯一のの座り心地へと育っていきます。

オーナーとともに時間を重ねながら表情を変えていく姿も、革サドルならではの魅力です。
このSpelljammerも、これからキャンプツーリングやOMM BIKEなど、さまざまな景色と思い出を刻みながら、少しずつオーナーだけの一台へと育っていくことでしょう。
最後に、この一台のキャラクターを決定づけているタイヤをご紹介します。
まだ走ったことのない道へ

タイヤにはWTB Riddler TCS 700×45cを装着しました。
舗装路での軽快な転がりと、グラベルでの安定感を高い次元で両立したタイヤです。舗装路だけでなく、林道や未舗装路にも気軽に足を踏み入れられる懐の深さを大切にしました。
このタイヤを装着することで、OMM BIKEやキャンプツーリングはもちろん、その先にある”まだ走ったことのない道”へ。このSpelljammerは、路面を選ばず、遊びの幅を広げてくれる一台になってくれるはずです。
ここから始まるサイクルライフ
納車させていただいてから、早くも約1ヶ月。
すでにグラベルライドやワンデイツーリングへ出かけられているようで、この一台を楽しんでいただけている様子が伝わってきます。OMM BIKEに向けた準備も着々と進んでいるようです。
そして、その先にはOMM BIKE本番、さらにキャンプツーリングが待っています。
WILDE BICYCLE Spelljammerとともに、これからも豊かなサイクルライフを送っていただけることを願っています。
Assembly Details

| Frame | WILDE BICYCLE Spelljammer Rim Brake Randonneur Frame Set |
| Headset | CHRIS KING NoThreadSet 1 1/8 |
| Handlebar | NITTO B132 Hanafuda Grand Randonneur |
| Stem | SIMWORKS Tomboy |
| Bartape | BTP Cork Bartape – Coffee Ground |
| Seatpost | SIMWORKS Beatnik Post |
| Saddle | BROOKS B15 Swallow Chrome |
| Crank | SUNXCD Crank |
| Brake Lever | IRD Drillium Brake Lever V2 |
| Shift Lever | MICRO SHIFT Downtube Shifters 2/3×10 for Tiagra 4700 |
| Shift Lever Mount | MICRO SHIFT Road Bar End Base Mount |
| Brake | DIA COMPE CR-X Canti Brake Set |
| Front Derailleur | SHIMANO FD-4700-B BND 28.6/31.8mm 2x10S |
| Rear Derailleur | SHIMANO RD-4700-GS 10S Low:25-32T/T 28-34T/W |
| Front Light | SON NABENDYNAMO Edelux II |
| Front Hub | SON NABENDYNAMO Son28 QR |
| Rear Hub | VELOCITY Road Rear Hub |
| Rim | VELOCITY Quill |
| Tire | WTB Riddler TCS |
| Rack | SIMWORKS Obent Rack |
| Pedal | SIMWORKS Tiny Bubbly Pedal |