僕(ら)が Quoc を履くワケ

僕は休日のライドに、しかもしっかりとペダルを回したいと思う時は必ず QUOC / クォック を履きます。 一足目を手に入れたのは 2013 年なので、QUOC 歴はかれこれ 10 年ほどになります。お店で取扱いがあるからという事情はさて置き、今日はその魅力をじっくり語らせてください。

もくじ
Quoc が僕らを選んでくれたワケ
フィッティングとスタイル
大きく分けて2つのビンディングタイプ
グラベルライドに最適な Gran Tourer II
ロードレースグレードの Mono II

QUOC が僕らを選んでくれたワケ

創業者の Quoc Pham / クォック ファムは、自身が熱心なサイクリストであるが故、世の中に満足のできるサイクリングシューズが全く見当たらないことをずっとフラストレーションにしていました。ビンディングペダルとその為のシューズがペダリングに有用であることが明白でありながら、それらは全てハイテクでレーシー、限られた世界のスポーツ器材の様でした。同時にファッションをも愛して止まない彼にしたら、ライドの目的地が最先端のカフェやレストランで合った場合でも、胸をはってアピールできるシューズがあるべきだと考えるのは自然ですし、僕もそれには共感しかないです。

僕らにとってライドはスポーツである時もありますが、それ以上に「ライフ」なので、シューズにもその為のスペックを求めます。(このブログに到達している皆さんは当然の話に感じるかもしれませんが、昔は全くそんな事なかったんですよホント)

僕らは、どんな時もスタイルを大事にします。ここに QUOC と CIRCLES は共感し合い、惹かれ合ったポイントでした。 これが 2013年のこと、なんだか恋愛みたいな話ですね。

フィッティングとスタイル

Quoc Pham は Paul Smith や John Galliano らと同じ、名門 Central Saint Martins(ロンドン芸術大学)でファッションを学びました。その後、世界的に有名な靴製造の地であるノーザンプトンでは解剖学的に「足」を学び、骨、ツボ、血流を熟知した上で、職人からラスト(木型)を削り出す知識を得ています。

足が非常に繊細な部分であることは、その靴の中にほんの少しの砂が紛れ込んだ時の事を思えば容易に想像がつくと思います。体重を受け止め、ペダルにパワー伝えるフットベッドとソール。千差万別な足の形にフィットするアッパーとレーシングの仕組み。繊細な器官を包み込み、シューズとして正しく機能する道具であるために、全てを正しくデザインしようという氏の徹底した姿勢を、製品から感じることができます。その真価はライドで発揮されるのですが、まずはどうか店頭で足を入れてみて欲しいですね。

そして自転車もそのシューズも、機能は単純で変わることがありません。上記ではそんな機能がしっかりと果たされていることをお伝えしたのですが、その一方で素材やスタイルは時代と共に進化し続けます。未来の事はわかりませんが、未来でも靴が必要な事は間違いありませんから、その時代にマッチしたルックスと製法である事に、常にチャレンジし続けることを QUOC は約束しています。これには二酸化炭素や廃棄物の削減への努力が含まれています。

大きく分けて2つのビンディングタイプ

人馬一体となるべく、自転車と身体を接続するポイントがビンディング機構です。QUOC は現代のサイクリングシューズの主流である2つのタイプのビンディングペダルに対応しています。 頻繁な乗り降りと、歩き/ランでも具合が良く設計された2穴クリートのシューズ。 そして乗り降りが少なく、軽量性とペダリング効率に重点を置いて設計されたロードレーサー向けの3穴クリートのシューズの2タイプです。これらはその時々のライドスタイルに合わせて選ぶことができます。


グラベルライドに最適な Gran Tourer II

QUOC / Gran Tourer Ⅱ (GT II) は、2穴クリートに対応するグラベルライド向けに設計されたビンディングシューズです。

剛性としなやかさを兼ね備えたシューズ

グラベル用とは言いいますが、その汎用性は高く、僕は所有するビンディングシューズでは1番出番が多い1足です。QUOC 歴代のシューズを履いてきましたが、それぞれに共通した歩行性の良さに QUOC のシューズを選ぶ大きな利点を感じています。
前述の通り、氏はバイクを降りている時間でも、その周囲にアピールできるスタイルと高い快適性能をシューズに求めました。クリート周辺に求められる高い剛性とは裏腹に、アッパーとインソールには無理なく足を包み込み、ライダーの挙動を受け止めるしなやかさが求められます。そのバランスが素晴らしいんです。

頼もしいソールと便利なダイアルアジャストシステム

しっかりとグリップするソールは実に頼もしく、山中で出くわすガレ場やぬかるんだ道を自転車を担ぎ歩く際にもこれを履いています。レーシングはダイアルアジャストですので、走行中でもコンディションに合わせてフィット感を調節出来てしまいます。 また脱ぎ履きが容易なため、1日を通して履いているとそれが非常に便利なシステムであるという事を実感します。ルックスは所謂靴紐タイプのほうが好みなんですが、もう戻れなさそうです。

タフで高級感のあるアッパー

マイクロファイバーのアッパーはタフで、泥だらけになってもライド後のケアが楽ちんです。ゴシゴシ洗えます。
レザーライクなシボ加工の表情には高級感があって、僕好みな大人っぽい質感です。もう一つ、ユニークで挑戦的なブローギング(通気穴)のデザインには脱帽しましたね。やはり氏は、ホントに靴が好きなんだな、と。

故に、Gran Tourer II は現在入手できるグラベルシューズの、ベストな選択肢だと思います。

【QUOC】
Gran Tourer Ⅱ

Color: Black, Black Gum, Pink, Sand
Size: EU 38 ~ 46
Price : ¥32,450 (税込)


ロードレースグレードの Mono II

QUOC Mono II / クォック モノ ツー は、3穴クリートに対応するロードレーサー向けにデザインされたビンディングシューズです。

軽さと入念に追求されたフィッティングを兼ね備えたシューズ

レーススペックでは常に軽さが正義となりますが、問題はその軽量性の追求によって別の何かが犠牲になりがちなことです。Mono II は実に軽いシューズに仕上がっていますが、併せて入念に追求されたのがフィッティングで、このポテンシャルが恐ろしく高いんです。非常に良い作りです。

長時間の使用でも疲れにくく最高のパフォーマンスを引き出すソール

まずインソール。これがすごいので先にお伝えします。
軽量性は限界まで追求されていますが、専用のインソールをしっかりと作り込むことで驚くほど快適なフッドベッドを実現しています。それはレーシングカーが快適性とは無縁の様でも、実際の運転席は非常に快適で、レーサーの集中が維持できる様に作り込まれている事に似ています。レースは長いですからね。

インソール全体は振動吸収性の高い素材で、適度なクッションが圧力の高い部分の負荷を分散する立体的なデザインです。なにより感動的なのはシューズの要、アーチサポートが付属する3種類の高さのパーツから選べることです。これが土踏まず(足底筋膜)に溜まる疲労の対策に重要な役割を果たしてくれます。シューズのカスタムメイドは究極的ですが、それに近い機能がこの様に実現されていることに、氏の理想と哲学がしっかりと反映された一足なのだと感じます。加えて力の中心点となる母指球が収まるように窪みがアーチサポートを相まって、フィッティングをもう一つ上の段階へ引き上げます。

そして、このインソールと高い硬度と適度なしなやかさを併せ持ったカーボンファイバー性のアウトソールが組み合わさることで、長時間のライドでも疲れにくく、尚且つ使用するサイクリストのパフォーマンスを最大限に引き出すのです。

理想的なフィーリングを実現する2つのダイアルアジャストシステム

グラベルシューズの名作 Gran Tourer(Gran Tourer II の前の世代)で証明したマイクロファイバーのアッパーの出来は素晴らしく、フィッティングに優れた2ピース構造がこの Mono II にも継承されています。更に乗車中でも簡単にフィット感の調整が可能なレーシングは2つのダイヤル式で、ライド中の刻一刻と変化するコンディションに自在に対応出来てしまいます。これは革命的に便利でして、登坂でも平地でも、元気でも疲れていても常に理想的なフィーリングを実現しています。

レーススペックに反した品の良いルックス

この様にピュアなレーススペックが随所に備わっているのですが、反してタクティカルなムードは抑えられ、実に品の良いルックスであるというギャップが、僕のお気に入りである重要なポイントです。アッパー表面はレザーライクなテクスチャで高級感があり、流れるようなシルエットと相まって、その日のスタイル全体をぐっと押し上げてくれるのです。 英国風のジグザクにあしらわれたタンもその魅力の一つとなっています。

【QUOC】
Mono Ⅱ

Color: White, Black
Size: EU 38 ~ 46
Price : ¥43,450 (税込)


朝晩が冷え込みはじめたのと合わせて、街中の木々も緑から黄や赤色にその装いを変えはじめています。 きっと山々の木々は衣替えを終えた頃、色鮮やかな姿を望むことができるはずです。 そんな期待を胸に、次の休日もまたQUOCを履いてペダルを回す予定です。 そしてその様子もまた皆様にお伝えしたいと思っていますのでご期待ください。

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柳瀬公識

サークルズ歴と自転車歴はだいたい同じ。 通勤をメインに自転車を利用するようになり、それまで車や公共交通機関を利用して足を運んでいたいろんな場所へ自転車で赴くように。 それからメッセンジャーなども経験しつつ、今ではロードバイク・マウンテンバイクと様々なアクティビティを楽しんでいる。
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