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【MADE BIKE SHOW】シゲ的ベストバイク!

もうあっという間に2週間の時が経ってしまいましたが、ポートランドで開催されたハンドメイドバイクショー・MADEを終えて無事に日本に帰ってきております。

出展者という立場でもあり、純粋な来場者としてもCirclesがかねてから付き合いのあるビルダーたちと直接会える機会でもあるこのショー、出展者数も来場者数も昨年に比べて増えていることが容易に想像できるほど、会場は終始盛り上がっていました。

レポートを楽しみにしてくださっている方も多いと思いますが、おかげさまで帰国後もバタバタしており、まずは私が会場で撮らせてもらったバイクを順次Bike Archiveへアップしておりますので、お時間ある方は是非ご覧ください。

ということで今回のブログでは、個人的なベストバイクを紹介したいと思います。

TOMII CYCLES / Flat Bar Gravel Bike

もう完全に個人の主観になっちゃいますが、今年はとにかくこのバイクにハートを射抜かれてしまいました。

テキサス州オースティン在住の日本人ビルダー・ナオさんこと冨井 直さんのブランドTOMII CYCLES。昨年のMADEでも目立っていた彼、サークルズでも彼の作る美しいパーツを取り扱っています。(ブランドについては是非下記のブログもチェックしてみてください)

そんなナオさんですが、今年もすごいバイクを引っ提げてやってきました。

今の時代にあえてのフルメカニカルコンポーネント

このバイクは1980年代のMANTISのValkyrie Xフレームにインスピレーションを受けたフレームデザイン、しかもナオさんのブースにはもう一台1990年代のGTのトリプルトライアングルにインスピレーションを受けたデザインのバイクも展示されており、会場を見渡せば多くのバイクは最新鋭のコンポーネントを搭載していたり、スチールバイクでも電動コンポーネントを使ってクリーンに仕上げているバイクが本当に多い中、ナオさんのブースにはフルメカニカルコンポーネントをベースに、随所にナオさんの手によって彫刻が施されたこだわりの意匠が散りばめられたこの2台が展示され、圧倒的な存在感を放っていました。

しかも、この2台は同じカスタマーからのオーダーだっていうんだからなんとも驚きです。こんなお任せオーダーができるなんて豊かすぎる。

実はタイヤプロジェクトも水面下で進んでました

今回のバイクに装着したタイヤは、実は今年のMADEでのお披露目に向けてSimWorksとTOMII CYCLESが水面下で進めていたプロジェクト、その名もFaraway Tire。

ナオさんがデザインしたタイヤパターンを初めて見せてもらった時はもう私の想像のはるか上を行っていて本当に驚いたというか、ワクワクしたのを覚えています。自転車の持つ自由度をナオさん的解釈で、「楽しく乗ろうよ」っていうメッセージが詰まったタイヤ。会場でも多くの方に好反応でしたが、こちらは現在SimWorksがPANARACERさんと鋭意準備を進めている最中なので、続報を楽しみにしていてくださいね。

ちなみに気になるサイズは700x40c。テキサス・オースティンでグラベルライドとなるとこれくらいがちょうど良いらしく、一括りにグラベルと言っても、アメリカ国内でもどの州に拠点を置くかで路面のコンディションや遊び方も異なるので地域性が出るのが面白い。

とにかく写真を撮っていて楽しめた一台

とにかく至る所に散りばめられたこだわりのディティールは撮影していて本当に楽しめましたし、まるで宝探しのようにナオさんからそれらのディティール探し当ててみてと言われているような感覚で撮影していました。なのでこのバイクに限ってやけに写真多めです(笑)。

ところどころSimWorksのパーツも上手に使ってくれており嬉しい限り。

オーナーはこれで日常使いも楽しみつつグラベルライドも楽しむそうで、ナオさんが”Ultimate Coffee Getter”と言っていたのも印象的でした。お気に入りのコーヒーショップに出かけるのも、気になるグラベルを探索するのもこれ一台で。

今年からMADEが試験的に始めたアワードの中でも、ビルダーが選出するナイスバイク枠「ビルダーズチョイス」で3位に選ばれたナオさん。
YOU MADE ITと刺繍された特製ロゼットと受賞者に贈られるデニムジャケットはアメリカのサイクリングデニムブランド Ripton特注という粋な計らいも素敵。

今回は紹介していませんが、ナオさんにお願いしているサークルズのストックフレームも、そのうちの一台をショーバイクとして今回展示させていただき、そのバイクはCircles Tokyoでお披露目予定ですので、TOMII CYCLESからは目が離せませんよ!

また、今週末13日からCircles Tokyoでは、冥土の土産 = MADEの土産 と称してPOP UPを開催、15日(日)にはトークショーのゲストスピーカーとしてうちのボスと私が出席しますので、関東近辺の皆様是非ご予定を空けておいてくださいね!

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Ikeyama Toyoshige
池山 豊繁

Circles / SimWorks / CWD 学生の頃のメッセンジャー・サークルズでのアルバイトを経て、今に至る。 サークルズスタッフ最年少を公言していたが、今ではニュージェネレーションも加わり古参の存在。 でも身長は最小です(#163cmですがなにか)。 CXレース経験もありますが、今はのんびり瀬戸のグラベルを走ったりするのが専らで、過去の面影はどこへやら。自転車で釣り場にアプローチするBikeToFishingのスタイル研究にも余念がない。
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