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【BIKE FRIDAY】石川、自転車を買う〈続編〉

私、石川がオーダーしていたBIKE FRIDAY New World Tourist / バイクフライデー ニューワールドツーリストが組み上がりました!

実は少し前に組み上がっていたのですが、〇〇〇になってしまい、1ヶ月程自転車に乗れず…。

まだ痛みはありますが、ようやく回復に向かってきたので気持ち新たにこうして筆を執った次第です。

いや~本当につらかった。痛みの辛さは今まで生きてきてトップクラス。立っているだけで痛いし、座れないし、横になっても痛い。眠れない日々が続きました。

2024年も残り僅か、皆様健康には気を付けましょう。
(〇〇〇は想像にお任せします。この文面で病状が分かった方は経験者(同志)ですね。)

私がBIKE FRIDAY New World Touristをオーダーした理由は以前ブログでも書いた通り。

私自身、ここ1年でライフスタイルが大きく変わったこともあり、改めて自分のスタイルと向き合い、自転車をどのように乗って、なにがしたいか、生活に寄り添ったツールとして使い切る事ができるか?を考えました。

そして、自分自身から出てきた想いを元に、私の要望を叶えられるBIKE FRIDAY New World Touristというモデルを選択し、オーダーすることに。

私自身初の「ハンドメイドオーダーフレーム」。それはそれは愛おしくて愛でながら組みました。

小径車は今まで所有したことがなかったので、これから乗りながらアップデートしていく事になると思いますが、まずは完成した石川BIKEの紹介にお付き合いください。
(熱が入って少し長くなってしましました…。)

BIKE FRIDAY New World Tourist / バイクフライデー ニューワールドツーリスト

様々なモデルがある中で私的に一番わがままに応えてくれるのがNew World Tourist。本国でも一番人気で、ツーリングを目的としたモデル。

良い意味でクセがなく、長い距離も乗れる、スピードも出せる、未舗装路も走れる。小径車ってちゃんと走れるの?遊べる幅が狭いんじゃない?という概念をぶっ壊してくれます。

「Meriot」という名前のカラーを選びました。
Meriotとは、フランス語。ボルドー地方原産の赤ワインを指します。赤ワインから名前がつけられているだけあり、シックで深みのある大人なカラーリング。

この色を選んだオーダー時の自分を褒めたいです。

新品パーツ&手持ちパーツアッセンブル

ある程度専用パーツを求められる小径車は多いのですが、BIKE FRIDAYは私たちが普段取り扱ってるBIKE(BASSI BIKESやSURLYなど)の規格のパーツが使えるので載せ替えや手持ちのパーツを使って組む事もできます。

パーツを選べる幅が広いため、アッセンブルは迷いました。
どのように乗るかという事に常に立ち返りながら、憧れパーツを入れたり、少し抜け感を取り入れて差し引きしたり、家に転がってるパーツを見直したり、色や全体バランスを考えてあーだこーだ言いながらまとめました。

まぁこれが楽しいんですけどね。

まずはハンドル周りからご紹介。

ハンドルバーはSIMWORKS Getaround Bar。

絶妙という言葉がしっくりくるハンドルバーですね。
750mmという安心感と存在感あるハンドル幅に程よいライズ。
デイリーユースにも、オフロードも◎。

New World Touristというわがままに応えてくれるフレームとも相性抜群。

ステムはPAUL COMPONENT Boxcar Stem。

ハンドルクランプは固定力に優れた4本止めタイプ。
ボルトは繰り返しの締め付けでもへこたれにくいトルクス(T25)を使っています。

アルミ削り出しの独特な存在感、カッコよさはやはり唯一無二。
いつも目に入る場所に鎮座しているからこそ、乗るたびにテンションがあがります。

足元周りはWHITE INDUSTRIESで無骨かつ、美しく。

日本ブランドではなかなかできない、アメリカブランドならではの手作り感ある無骨な作り、アルミ削り出しの剛性、目を引く美しさ。
やはり取り入れたくなってしまうのです。
Circlesの諸先輩型がボロボロになるまでWHITE INDUSTRIESを使用しているのを見て、その美しさに憧れていました。

クランクはG30 Crank。
街乗りメインではありますが、街だけでなく未舗装路も走りに行くので、グラベルアドベンチャーバイク用のG30を選択。
30mmスピンドルで剛性も安心。

BBはフレームのシックなカラーリングとブラックのパーツ構成の中に少し遊びを入れたくてビビットなピンクを入れました。
(今年は自分の中でピンクがトレンドなのか、お客様のBIKEにもピンクの差し色を入れさせてもらうことが多かった気がします。)

チェーンリングは正直フロントダブルにしようか迷いました。
というのも、小径車は通常のホイール径のBIKEに比べて漕ぎ出しが軽いため、チェーンリングを大きくした方が良いかと考えたためです。

ただ、今考えているこのBIKEの使い方に立ち返った時にそこまでスピードを求めないし、見た目がスッキリ美しく、トラブルの少ないフロントシングルに。

現在付けているチェーンリングの歯数は42t。カセットスプロケットは11-36t。

実際乗った体感ですが、
ロー側のギア比は1.16ですが通常ホイール径のBIKEよりも軽く、街の激坂も登れます。(まだ山で走ってはいませんが、荒れた登りでも行けそう。)

その反面、下り坂などでスピードに乗った際、トップ側にギアチェンジをしても軽くて踏み足りない感覚があり、もう少しギア比を重くしても良いかなと感じました。(現在トップ側ギア比:3.81)
街で走る分には問題はありませんが、よりスピードを求める乗り方がしたい場合はアップデートが必要。

通常ホイール径のBIKEと同じ感覚でギア比設定してしまうと軽くなりすぎてしまうので要注意です。

私も今後このBIKEでやりたい事、様々なフィールドで遊んでいく中で適切なギア比を見つけていきます。
乗りながら考えて自分のスタイルに合わせてアップデートしていくのも楽しいですよ。

困った時の強い味方、MICRO SHIFT

今回一番悩んだ(悩まされた)パーツはコンポーネント。

グラベルライドにも行くので、当初はリアディレーラーにSHIMANO GRXを入れる予定でした。海外のバイクサイトを見漁り、New World TouristにGRXを入れて山を駆け回っている姿に影響を受けました。

ただ、できるだけ太いタイヤを履きたかったこともあり、実際にGRXのリアディレイラーを付けてみると、カセットスプロケットのローギアに入れた際、タイヤとケージの距離がギリギリ。乗れなくはないけど、少しでもディレーラーに何かがぶつかって内側に入ったらタイヤと接触してしまうリスクもあったので、再考することに。

そんな時、頼りになるブランドがMICRO SHIFT。
今回リアディレーラーはMICRO SHIFT Advent Super Short Cage Clutch Rear Derailleurにしました。

Short Cageなのでタイヤとケージの距離問題はすぐさま解決。

気になるのがShort Cageにしたことでカセットスプロケットのキャパシティ(最大歯数)が制限されるという点でしたが、MICRO SHIFT Advent Short Cageのキャパシティはマックス38t。

Short Cageでこのキャパシティは他メーカーにはなかなかない、画期的発明。先述した通り、小径車は通常のホイールサイズのBIKEよりも漕ぎ出しが軽いので、38tあれば十分だと個人的には思います。

また、シフターにはシンプルな運用と手入れのしやすさを考慮してサムシフターをチョイス。Adventの場合はサムシフターのラインナップもあるのが嬉しいですね。

ということで、BIKE FRIDAYのパーツ選びの際、リアディレイラーのケージの長さ、タイヤの太さのバランスには注意が必要です。乗り方に応じて適切なチョイスを提案しますのでお気軽にご相談ください。

引きの軽さと抜群の制動力。GROWTAC Equal

私はオプションでディスクブレーキ仕様にしました。
その理由の一つとしてGROWTAC Equalを使ってみたかったからです。

機械式ディスクブレーキキャリパーとしては、世界最軽量級。
小さいボディーだけれども軽いタッチで想像以上の制動力。

私はRITCHEYで油圧ブレーキを使っていますが、油圧ブレーキに引けを取らない制動力。噂には聞いていましたが、ワイヤー引きでここまでタッチもよく制動力も高いのは衝撃でした。

ハードなライドでも活躍してくれる頼もしいパーツです。

タイヤはMAXXIS Holy Roller。サイズは20×1.85″。

このトレッドパターン、見た目以上にオンロードも転がります。
そしてオフロードのグリップがたまらないんです。
土の上を走りたくなるタイヤ。

NEW WORLD TOURISTは20×2.0″前後のタイヤを履かせることができますし、前後にラックを付けて荷物を積む事も想定しているモデルなため、安定性は抜群。

ツーリングを目的としたモデルではありますが、街乗りからアドベンチャーライドまで叶えられます。

ペダルはMKS BM-7 Brass Pedal。
側板を真鍮で製造してもらったCircles別注モデルです。
使い込むほどにブラックペイントが剥げてきて、地金の真鍮があらわになってくるペダル。

ずっと丁寧に綺麗な状態を保ったまま使う事はとても良い事ですし、美しいです。ただ、自転車というツールはそれ以上に、使い込んでいく中で傷をつけながら変化していった先に乗り手のスタイルからしか生まれない美しさ、かっこよさがあります。

日頃ピットインする修理車体を見ていても、実用的に使い込まれたBIKEは傷や汚れから乗り手の色が出て、唯一無二の美しさ、その方からしか出せない雰囲気を纏っているBIKEをよく目にします。

その点に美しさとかっこよさを感じる私は、
このペダルを使わないという選択肢はありませんでした。

また、小径車は通常のBIKEに比べてペダルと地面との距離が近いため車体を倒して曲がる際に地面にペダルが当たる”ペダルヒット”の可能性が高いのですが、この小ぶりなサイズ感はペダルヒットの可能性を低くし、快適に使用できます。

他細かいパーツ含め、私の手持ちの眠っていたお気に入りパーツをアッセンブルしました。

今回付けたサドルもその一つ。

SELLA ITALIA Anatomic。これは80年台のデッドストック。
当時のこのモデルの立ち位置として、高級サドルとかではなく、完成車のツーリングモデル車や女性向けBIKEに搭載されている事が多かったようです。

この時期のモデルは「SELL”E”」ではなく、「SELL”A”」表記。
(SELLA ITALIAとは、SELLE ITALIAの創業当時の社名でありブランド名です。)

BROOKSのレザーサドルなんかを入れればもっとスタイリッシュで男前なバイクに仕上がったと思いますが、このボテッとしたイナタサ、かなり気に入ってます。

このサドルを譲ってくれたGINO Bycicleのボルヤさんに感謝です。
ようやく使えました!

FrameBIKE FRIDAY New World Tourist
HeadsetCHRIS KING NoThreadSet 1-1/8″
HandleSIMWORKS Getaround Bar
StemPAUL COMPONENT Boxcar Stem
GripOURY GRIP Mountain Grips V2
BrakeGROWTAC Equal Mechanical Disc Brake Caliper Drop
TireMAXXIS HOLYROLLER 20 x 1.95″
RimVELOCITY Cliffhanger 20″(406) 32H
HubWHITE INDUSTRIES XMR Hub
Main GroupMICRO SHIFT Advent
CrankWHITE INDUSTRIES G30 Crank
BBWHITE INDUSTRIES BSA Bottom Bracket
PedalMKS BM-7 Brass For Circles


使っていく中でアップデートする部分はたくさんあると思いますが、そういう余白がある方が未来に楽しみがあります。

これから歳を重ねて自転車の使い方が変わっていっても、このBIKEは手を入れながらずっと乗り続けると思います。

BIKE FRIDAYにはモデルがたくさんあるので、これだけ選択肢があると選ぶのが難しいという方もいらっしゃると思いますが、乗り手に合った自転車選びって意外とシンプルで、自分と向き合う事が大切だと思います。

まず自分自身が自転車をどう乗りたいか、どう使いたいかという事を想像してみてください。

その創造を私たちにぶつけてくれればニーズに合った最適なモデル、パーツを提案させていただきます。

是非一緒にワクワクしましょう。
お気軽にご相談くださいね。

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ishikawa
石川 大稀

学生時代は野球に没頭。球際の強さに定評あり。 セレクトショップに就職後、販売員、人事を経て現在Circles Tokyoへ。 自転車は勿論、服、音楽、家具、植物、ローカル飯、好きです。 その土地の面白いことや店、美味しい食、そこでしか見れない景色、空気を感じるライドが好きです。
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