
正直に言うと、カーゴバイクを購入した一番の動機は、「荷物を運びたい」というより、息子と一緒に自転車に乗って出かけたいという思いのほうが強かったからです。
そんな我が家にカーゴバイクがやってきたのは、昨年の冬のこと。
モデルは、OMNIUM Titanium Mini-Max。
軽量なチタンフレームに、マンション暮らしでも使えるサイズ感、そして、日常使いには十分な積載スペースを備えたMini-Max。
街中をスムーズに走りながらも、大切な荷物や子どもを安心して運べる理想のカーゴバイクです。
このカーゴバイクにチャイルドシートを取り付けて、息子を乗せた日常が、我が家の新しい家族の風景になっていきました。
カーゴバイクでの送り迎え生活

寒さの厳しい冬の朝、完全防寒の息子をチャイルドシートに乗せ、片道5kmの保育園へ向かう道のり。あわただしい朝の通勤時間帯でも、車の少ない裏道を選んでルートをつなげば、街中でも意外と快適です。息子とOMNIUMを走らせると、冷たい空気を吸い込みながらも、不思議と心は穏やかでした。
対面式のチャイルドシートのいちばんの良さは、走りながら会話ができること。
帰り道の息子は、その日の保育園での出来事や、給食の献立をうれしそうに話してくれたり、クリスマスの時期は「真っ赤なお鼻のトナカイさん」、いよいよ卒園が近づくと「ドキドキの一年生」を歌ってくれたりしました。
ちょうど冬から春への季節の変わり目。道沿いの風景や、空の色が少しずつ変わっていくなかで、送り迎えの時間は、ささやかな父子だけの特別な時間でした。
春、卒園とともに一区切り
そんな毎日の送り迎えのルーティンも、この春の保育園の卒園とともに一区切りでした。
息子は晴れて小学校に進学し、今ではランドセルを背負って、自分の足で通学するようになりました。成長はもちろん嬉しいけれど、毎日のあの時間がなくなってしまったのは、とっても寂しいものです。
だからこそ、今あらためて感じるのは、親子で同じ風を感じて、同じ時間を共有できたこのカーゴバイクライフは、人生のなかでも本当に限られた特別な時間だったんだということ。
週末に少し遠くへ遊びに行くときは、バスや車よりも、カーゴバイクでゆっくり移動する方が楽しかったりします。途中でおしゃべりなパン屋に寄ったり、気になる遊具がある公園に立ち寄って遊んだり、気ままな寄り道も、移動そのものが、ちょっとした冒険になるような感覚です。
少し前のことですが、満開の桜並木をめざして、一緒にお花見ライドに出かけました。風に舞う花びらをすくおうとする、嬉しそうな息子の表情、こんな時間がもっと続けばいいなと、つい願ってしまう瞬間でした。


子育て世代にこそ、カーゴバイクのある暮らしを
カーゴバイクというと、大きくて扱いづらい、運転するのが不安というイメージを持たれるかもしれません。実際に僕もそうでした。
でも、OMNIUM Mini-Maxは、意外なほど取り回しが軽く、毎日の送り迎えや買い物、ツーリングにも、十分な機動力と積載量のある万能モデルです。
「子どもを安全に、快適に乗せられる自転車が欲しい」
「自転車の送り迎えが日常になるから、できれば気分が上がるものがいい」
そんなふうに思っているご家族には、ぜひ一度カーゴバイクという選択肢を知ってもらいたいと思っています。
カーゴバイク + α

OMNIUMは、アクセサリーや拡張パーツを豊富に取り揃えているのも特徴のひとつです。
荷物を運ぶだけではなく、ライドスタイルや家族の暮らしに合わせて、自分仕様のカーゴバイクをつくっていける柔軟さがあります。
今回ご紹介した「カーゴバイク + チャイルドシート」の組み合わせも、OMNIUM専用の Child Seat Rack を使用して装着しています。
多くの一般的な自転車リアラック用に設計されたチャイルドシートなら取り付けが可能です。クイックリリース式なら、使用しない時の取り外しもスムーズなのでオススメです。









Frame Set | OMNIUM Titanium Mini-Max V3 Frame Kit |
Headset | CHRIS KING NoThreadSet 1-1/8″ |
Handle | SIMWORKS Little Nick Bar |
Stem | SIMWORKS Rhonda |
Main Group | SHIMANO XT |
Bottom Bracket | CHRIS KING ThreadFit 24 BB |
Brake | SHIMANO Deore BR-M6120 |
Saddle | SELLE ANATOMICA H1 Leather Saddle |
Seatpost | SIMWORKS Froggy Seatpost |
Child Seat | THULE YEPP 2 Maxi |
Center Stand | OMNIUM Cargo Kickstand |
…でも、実は息子の本音は?
ここまで書いておいてなんですが、
実はこのカーゴバイクライフ、完全に親のエゴだったのかもしれません。
というのも、ときどき息子がぽつりとこう言うのです。
「ねえ、パパ、今日のお出かけは、くるま?」
ええ、知っています。カーゴバイクで風を切る爽快感より、車の中で、YouTube見たいよねー。
親としては、「今しかないこの時間を!」と意気込んでいるのに、 子どもはわりとフラットにその時の気分で生きている。まあ、それもまた健全ということで。

でもきっと、大人になったときにふと思い出すんじゃないかな。
桜並木を一緒に走ったことや、冬の朝に自転車で保育園に向かったこと。帰りに寄り道してハッピーセットを食べたこと。
そんな日々が、息子の記憶のどこかに、やわらかく残ってくれていたら嬉しいなと願っています。
そして僕自身は、このOMNIUMで息子と過ごした時間が、 かけがえのない幸せな子育ての一コマだったこと、きっと忘れないと思います。

と、少し感傷的になってしまいましたが…
そんな「カーゴバイクのある暮らし」で見えてきたこと。
実際に乗って使ってみて気づいた工夫や活用方法などを、これからは定期的にご紹介していく予定です!
次回のテーマは、「マンション暮らしの駐輪事情」について。
「カーゴバイクって、どこに停めるの?」「盗難は大丈夫?」
という気になるリアルな課題と、我が家なりの解決策をシェアしたいと思います。