グラベル + アドベンチャー + オールロード、その選択の分岐点
こんにちは!Circles Tokyoのじょんです。
気づけばもう6月。2025年もあっという間に折り返し地点ですね。
ちょうど1年前の今頃、僕は名古屋での修行時代に1台のバイクを組みました。それが WILDE Rambler SL。

それ以来、オンロードもオフロードも、長距離ライドにグラベル、BikeToFishingライドまで。数えきれない冒険を共にしてきた、まさに“相棒”です。
そんな中、4月下旬にWILDEから新色が登場!
国内外でも話題となり、Rambler SLユーザーの僕としても心がざわつくニュースでした(正直、新カラーも捨てがたい……)。
RamblerとRambler SL、どう違うの?
最近、Circles TokyoでもWILDEシリーズを見に来てくださる方が増え、よくいただくのがやはりこの質問。
「RamblerとRambler SLって、何が違うんですか?」
どちらも同じブランドから生まれたバイクですが、フォークが異なることでジオメトリーが若干異なり、用途のイメージに応じてそれぞれ個性が分かれています。
今回は実際の使用感を交えながら、その違いを丁寧に解説していきます。
■ Rambler / Rambler SL 比較まとめ
項目 | Rambler | Rambler SL |
フォーク | セグメンタルスチール | カーボン |
トレイル量/BBハイト | 長め / 高め | やや短め / 低め |
ライドスタイル | バイクパッキング / 長距離ツーリング | グラベルライド / ロングライド |
拡張性 | 高い(多数のマウント、ダイナモ対応) | 高い(多数のマウント、ダイナモ対応) |
乗り味 | トレイル量はSLよりやや長めで、BBドロップが若干小さく = BBハイトが若干高く設定されているため、悪路での走破性やクリアランス性能が強い | バイク全体の軽量化に加速感と振動吸収性のバランスが取れた乗り味 |
トレイル値 | Rambler | RamblerSL |
XS | 69 | 72 |
S | 73 | 76 |
M | 70 | 73 |
L | 63 | 66 |
XL | 63 | 66 |
BBドロップ | Rambler | RamblerSL |
XS | 63 | 67 |
S | 68 | 72 |
M | 68 | 72 |
L | 68 | 72 |
XL | 68 | 72 |
※トレイル量が長いほど直進安定性が増し、短いとハンドリングがクイックになります。BBドロップが小さいとBBハイトは高く障害物を避けやすく、BBドロップが大きいとBBハイトは低くなり安定性が向上します。
Rambler SLを1年乗って感じたこと
カーボンフォーク特有の滑らかさと、驚くほど素直な加速感。
Rambler SLに乗って最初に感じたのは、そんな“気持ちのいい反応性”でした。
軽量な構造は、シッティングでもダンシングでもよく反応し、舗装路から林道まで「踏んだ分だけ前に進む」感覚が明確に伝わります。
荒れたグラベルや舗装の割れ目を越えた瞬間、「あ、違うな」と思わされました。アルミやスチールでは拾ってしまうような細かい振動を、カーボンが自然にいなしてくれて、手や肩への疲労感が段違い。
特に長時間のライドやダートの下りでは、集中力を削られにくいのが大きなポイントです。
Ramblerの魅力は「タフで頼れる旅道具感」


上記の表と画像を比較してみて分かるように、RamblerはRambler SLに比べてBBが高めに設計されています。
つまりペダルが地面から離れた位置にあるので、岩や段差に接触しにくく、テクニカルな地形でも気兼ねなく走れます。
また、バイクパッキングやツーリング時には荷物が地面に干渉しにくくなるという利点も。
地上高があることで、ボトルやバッグを岩場で擦るリスクを減らせるのは、長旅では非常に大きな安心感です。
なぜ、Ramblerシリーズは長距離でも疲れにくいのか?
その理由のひとつが「スタックハイト」にあります。
スタックハイトとは:BB(ボトムブラケット)中心からヘッドチューブ上端までの垂直距離。ハンドルの高さや、ライダーの上体姿勢に影響します。
では、ALL CITYのCosmic StallionとRamblerシリーズのスタックハイトを比較してみましょう。
ALL CITY Cosmic Stallion
サイズ(cm) | Stack (mm) |
46 | 518 |
49 | 536 |
52 | 550 |
55 | 577 |
58 | 600 |
61 | 624 |
Rambler / Rambler SL
サイズ | Stack (mm) |
XS | 533 |
S | 565 |
M | 576 |
L | 599 |
XL | 618 |
ご覧の通り、Ramblerシリーズはサイズごとに10〜20mmほど高めの設計になっています。
これにより、ハンドル位置が自然と高くなり、アップライトな姿勢が取りやすくなる。その結果、長時間のライドでも腰や肩がラクなんです。
しかも、悪路の下りやダウンヒルでも前傾しすぎず、安心してコントロールできる──まさに、“疲れないアドベンチャー”のための設計だと感じます。

ただのグラベルバイクじゃない
Rambler / Rambler SLのどちらも、高スタック設計による快適性と安定性をベースに、フォークやジオメトリーの違いによって、それぞれがはっきりと異なるキャラクターを持っています。

つまり、「グラベルバイクの1台」という枠に収まらず、グラベル + アドベンチャー + オールロードという3つの要素を融合したプラットフォーム。
バイクパッキングからファストグラベルまで、あなたのライドスタイルにぴったりの1台が、きっと見つかるはずです。
RamblerとRambler SLは、基本的な設計思想は共通しながらも、フォークやBBハイトなどの仕様によって“走りのキャラクター”がしっかり分けられています。
最後に簡潔にまとめると…

■ Rambler
旅と耐久性を重視したい人へ。
・セグメンタルスチールフォーク搭載
・高トレイル量/高BBハイト
・バイクパッキングに最適
・地上高があり、段差にも強い
・長旅に備えた拡張性も◎
「どこまでも走っていける」安心感を求めるならこちら。

■ Rambler SL
軽快に、そして自由に走りたい人へ。
・軽量カーボンフォーク採用
・スムーズな加速と振動吸収性
・舗装路〜グラベルまで対応
・快適なロングライド性能も完備
・走る楽しさを追求したオールラウンダー
「毎週末、違う景色に出会いたい」あなたにぴったりです。
CirclesであなただけのRamblerを見つけよう。
どんな場所を走るのか。どんな風に旅したいのか。
そのイメージがはっきりすれば、おのずと選ぶべきモデルも見えてくるはずです。
Circles Tokyoでは、そんな1台を見つけるお手伝いを全力でさせていただきます。
ぜひ店頭で、じっくり話しましょう!
それでは、またお会いしましょう。