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BIKE to Ski 2019

きっかけはいつか見たパタゴニアのカタログだった。

 
カタログ中にある1枚の写真には、スキーの板を背負った男性が自転車に跨って坂道を登っている姿が写っていた。
 
しかもスキーブーツを履いて。
 
とても衝撃的だったのと同時に、自転車の可能性を感じたのを今でも覚えている。

毎年冬に1度はスキーに行くのが我々の決まりごとのようになっていて、もちろん今年もその計画を立てることになったのだが、せっかくなのだから、アレを実現してみようと。

そうして仲間を募ったのだった。

この日のために、お気に入りのRVRにはスタッドレスを履いたスチールホイールへと換装済み(これで冬の琵琶湖にも釣りに行ける)、ルーフラックにありったけのバイクを積み、東海北陸道を北へと車を走らせた。

目的のスキー場へと続く峠の麓でバイクを下ろし、バッグに各々の板を括り付ける。

あいにく路面は冠雪もなく車でもすいすいと行けてしまう状況ではあったが、とにかくバイクでアプローチするということが僕たちには大切だった。

年に1度雪が降るか降らないかという名古屋に住む我々にとっては、これだけでもとても新鮮な感覚だったわけであるが、きっと雪の多い地域にお住いの方はこんなに甘くはないぞという声もあるかもしれない。

でもいつも違って、サイクリングシューズよりもごついブーツを履き、いつもより重い荷物を背負ったり括り付けてバイクを漕ぐから見えてくる世界もあるのだと信じて。

こうして僕らは、スキー場目指してペダルを漕ぎ始めたのだった。

自転車 = 最良の遊び道具であり、最良の移動手段。

 

しっかりと着込んで登ったのが災いして、途中で暑くて上着を一枚脱いだくらい身体はしっかりと温まった。

真冬にただライドをするって考えると気が引けてしまっても、こうやって何か他のアクティビティと繋げることで結構そのハードルは下がったりするものだ。

何よりこうやって体を動かせばすぐに温まってくる。

こうして改めて思うのは、自転車はそれ自体を目的としてももちろん楽しい、けれどそれを何か別のアクションへの手段と考えた時に、その楽しみ方は2倍にも3倍にも広がると思う。

そうなってくるとウェアもコレはコレ用とかアレはアレ用とか言って区別をつける必要なんてなく、その状況に応じて持っているものを最大限に活用し、そこで純粋に役立つものが、その人にとっての最良のツールとなる。

実際、スキーのときに身につけていたグローブは、自転車での極寒ライド用のものだったし、インナー類も同じく真冬のライドで普段から使っているものだった。

ものは使い切ってなんぼ、それでいい。

 

平均値12%の最後の上りを無事にクリアし、スキー場へと着いた我々は、バイクを降りて板に履き替え、早速ゴンドラへと飛び乗った。

 

雪質を板で感じながら、最良のラインを見極めて思い通りのトレースしていく。

正直ウインタースポーツはそんなに得意ではないが、自転車で悪路を走る感覚と同じように感じる。

何よりやっぱり下るのはスリルもあって楽しい。

RawLowMountainWorksリョータロー氏は、今回スノースクートでの参加となったが、さすがは雪国育ちの元ダウンヒラー、異次元の速さでゲレンデを下って行く、何に乗っていたって下りがめっぽう速い。

ウインタースポーツが好きで自転車にも乗っている方、もしダートを走ったりという経験がなければ、この春には是非ともチャレンジしてみてほしい。

もちろん自転車にはまだ乗ったことがないという人も!
雪がない時期は自転車に跨ってトレイルを駆け抜けるのもまた格別だから。

自転車に限らず、こうやって大自然の中に身を置いて、自然と向き合いながら、身体を動かすのは本当に楽しい。

今回はBIKE to でスキーに行こうという試みだったが、例えば宿を拠点にスキー場へ行ったり、はたまたライドへ行ったりといろんな遊びを楽しもうと思ったら、是非バイクも持って行ってみてはいかがだろうか?

もちろんスキーでなくても、フィッシングやハイキング、トレイルランニングなど、何かアクティビティをしようと思った時にバイクが移動ツールとしての力を存分に発揮してくれる。

先週まで行っていたミネアポリスでは、やはり雪が深く降り積もった道を走る上でファットバイクがどれほど有効的かというのを実際に感じることができた。
名古屋では中々そういったバイクが実際に活躍することは少ないが、それでも冬を楽しむ一つの方法として、BIKE to Skiはとても面白い。

また次回は違った形でより深く掘り下げて、再チャレンジしてみたいと心に決めている。

そして、みなさんの#BIKEtoSkiスタイルも是非とも見てみたいなと思うわけである。

Bike to Ski フォトアーカイブ


TODAY’S RIDER

BIKE to Ski 2019シゲ【Circles

-BIKE SPECS-

BikeKONAUnit
Handle BagPorcelain RocketNigel Front Pack
Frame BagPorcelain RocketCustom Single Compartment Frame Pack
TireWTBRanger 27.5×2.8″

-WEAR SPECS-

HelmetSMITH OPTICSFore Front
GoggleSMITH OPTICSI/O Mag
TopsPATAGONIANano Air Jacket
Inner & Mid LayerACLIMAMerino Wool
BottomPATAGONIASnow Shot Pants
BagTRUCEDropLiner M

TEXT by シゲ / PHOTO by シゲ & もんじゃ & 田中江理