ボトムブラケットの種類
現在の自転車パーツで一番悩ましいものと言ったら真っ先にボトムブラケットの規格が上げられるでしょう。 自転車屋のメカニックスタッフでも悩ましいのですが、一般ユーザーからしたら難解の極みではないでしょうか。 早く各メーカーが一丸となって、統一規格を生み出して、このドロ沼から脱出したいのが、多くのサイクリストの本音だと思います。 下記には現在存在しているであろうボトムブラケットの規格を表記いたしましたので参考までにご一読ください。
English
- 最も一般的なボトムブラケットサイズ
- シェルの幅は、68mm(Road)、73mm(MTB)、83mm(Downhill)、100mmまたは120mm(ファットバイク)になります。
- シェルの内径(ID)は1.37インチです。スレッドは両側で24 tpiになります。ドライブサイドカップは左ねじです。非ドライブサイドは右ねじです
- 専用のBB30 30mmスピンドルクランクセットを除き、ほぼすべてのクランクセットが使用できます
Italian
- シェルの幅は70mmです
- シェルの内径(ID)は36 mmです。スレッドは両側で24 tpiになります。両側ともに右ねじ(正ネジ)です
- 専用のBB30 30mmスピンドルクランクセットを除き、ほぼすべてのクランクセットが使用できます
French
- Shell width will measure 68mm
- Shell inner diameter (ID) will measure 35 mm; threads will be 35 x 1 mm on each side; both sides are right-hand threading
- Bottom bracket options are limited; crank selection should be limited to square taper versions
- シェルの幅は68mmです
- シェルの内径(ID)は35 mmです。ねじ山は、両側で35 x 1 mmになります。両側ともに右ねじです
- 現在このタイプのボトムブラケットとクランクを探すことは非常に厄介です。
T47
- シェルの幅は、68mm(Road)、73mm(MTB)、83mm(Downhill)、86.5mm(Road)、92.5mm(MTB)100mmまたは120mm(ファットバイク)になります。
- シェルの内径(ID)は47mmです。スレッドは、47 x 1mmです。ドライブサイドカップは左ねじです。非ドライブサイドは右ねじです
- 幅86.5mmと92mmは、内装式ベアリング付きのボトムブラケットカップを使用しています。 他のすべての幅はクランクの選択に応じて、適合する内装または外装式のベアリングカップで使用してください。
- 〜Ø24mmスチールスピンドルクランクセットおよび〜Ø30mm合金スピンドルクランクは、それらクランクセットに正しく適合したT47ボトムブラケットで使用してください
- 68mmおよび73mm幅のシェルについては、専用の内装式ベアリングカップのボトムブラケットを使用して、BB30 30mmスピンドルのクランクセットの使用が可能です。
BB30
- シェルの幅は68mm(Road)または73mm(MTB)になります
- シェルの内径(ID)は42mmです。BB30ベアリングの対応する外径(OD)は42mm
- ベアリングをフレームに直接押し込み、取り外し可能なスナップリングで固定します。シェルの内側には2つのスナップリングの溝があります
- BB30 30mmスピンドルクランクセット用に設計されています。 24mmスピンドルクランクセット(Hollowtech II、GXPなど)での使用については専用のアダプターが必要になってきます。
BB30a
- 現在はキャノンデールのフレームのみ使用されています
- シェルの幅は73mm(Road)になります
- シェルの内径(ID)は42mmで、対応する外径(OD)が42mmのBB30ベアリングを使用します。違いは、BB30aがフレームの非ドライブ側に5mmを追加することです。
- ベアリングがフレームに直接押し込まれ、取り外し可能なスナップリングで止まっています。 シェルの内側には2つのスナップリングの溝があります
- BB30a 30mmスピンドルクランクセット用に設計。24mmスピンドルクランクセット(Hollowtech II、GXPなど)の使用をするにはアダプターを利用してください。 一部のBB30クランクセットを使用するには多少手を加えることにより利用が可能になります。 例えばねじ付きプリロードアジャスターを取り外して、波状ワッシャーに交換をしてもらうといった方法になります。
PressFit 30 (PF30)
- シェルの幅は68mm(Road)、73mm(MTB)、83mm(Downhill)または100mm(ファットバイク)になります
- シェルIDは46mmです
- PressFit 30とBB30はどちらも同じ30mm IDベアリングと30mmスピンドルクランクセットで使用します。 その違いとしてはPF30はベアリングがカップの中に圧入されており、そのカップをフレームに圧入して使用することになります。
- シェルには滑らかな溝があります(スナップリングの溝ではありません)。フレームに接触しているカップの外側の縁は、正確に圧入を行うためのものです
- BB30 30mmスピンドルクランクセット用に設計されていますが、24mmスピンドルクランクセット(Hollowtech II、GXPなど)の使用をするためには専用のアダプターが必要になります。
PressFit 30a (PF30a)
- 現在キャノンデールのフレームでのみ使用されています
- シェルの幅は73mm(Road)になります
- シェルIDは46mmです
- プレスフィット30、およびプレスフィット30aは、同じ30mm IDベアリングと46mm ODカップを使用します。 その違いはPF30aはフレームの非ドライブ側の方が5mm広くなっています。
- シェルには滑らかな溝があります(スナップリング用の溝ではありません)。フレームに接触しているカップの外側の縁は、正確に圧入を行うためのものです
- BB30a 30mmスピンドルクランクセット用に設計されており、24mmスピンドルクランクセット(Hollowtech II、GXPなど)の使用をするにはアダプターを利用してください。 一部のBB30クランクセットを使用するにはすこしだけ手を加えることによってその利用が可能になります。 例えばねじ付きプリロードアジャスターを取り外して、波状ワッシャーに交換をするといった方法になります。
PressFit 41 or BB86/89.5/92/107/121/132
- シェルの幅は86.5mm(Road)、89.5または91.5mm(MTB)、107mm(Downhill)121mm(170 / 177mmリアスペーシングのファットバイク)または132mm(190 / 197mmリアスペーシングのファットバイク)
- シェルIDは41mmです
- ベアリングはフレームに圧入するカップ中に装着されています。 シェルは段付きのデザインですが、スナップリング用の溝はありません
- もともとは外装カップ式のボトムブラケット(つまりHollowtech II、GXP)を対象とした24mmスピンドルクランクセット用として特別に設計されています。
- 一部の(BB30ではないもの)30mmスピンドルクランクセット、Race Face CINCH、FSA 386 EVO、e * thirteen、Rotor UBB30などは使用が可能です。
BB90/95
- 現在はトレックのフレームでのみ使用されています
- シェルの幅は90.5mm(Road)または95.5mm(MTB)になります
- シェルIDは37mmです
- ベアリングはフレームに直接圧入され、シェルの穴の内側にある一体型の隆起したステップ位置で止まります。 スナップリングは特に使用されてはいません
- もともとは外装カップ式のボトムブラケット(つまりHollowtech II、GXP)を対象とした24mmスピンドルクランクセット用として特別に設計されています。
BBright Direct Fit
- 現在はCerveloのフレームでのみ使用されています
- シェルの幅は79mmです(Road規格のみ)
- シェルIDは42mmです
- BBrightダイレクトフィットは、非対称の広いシェル(非ドライブ側に11mmオフセット)を備えたBB30のバリエーションの一種です。 ベアリングはフレームに直接圧入され、取り外し可能なスナップリングで止まっています。
- 標準のBB30ベアリングが取り付けれますが、より広いシェルにはBBright互換のクランクセットが必要です。 24mmスピンドルクランクセット(Hollowtech II、GXPなど)の使用をするためには専用のアダプターを利用してください。
BBright Press Fit
- 現在、CerveloとOpenのフレームでのみ使用されています
- シェルの幅は79mm(Road)または84mm(MTB)になります
- シェルIDは46mmです
- BBrightプレスフィットはPF30のバリエーションで、非対称の広いシェル(非ドライブ側に11mmオフセット)を備えています。 ベアリングはカップ内に装着されており、カップはフレームに圧入します
- 標準のPF30カップの装着が可能ですが、より広いシェルにはBBright互換のクランクセットが必要です。 24mmスピンドルクランクセット(Hollowtech II、GXPなど)での使用には専用のアダプターが必要となります。
386/392 EVO
- シェルの幅は86.5mm(Road)または91.5mm(MTB)になります
- シェルIDは46mmです
- 386/392 EVOはPF30の新たなバリエーションで、より幅広のシェルでの運用を前提としています。 ベアリングはカップの中に装着されており、カップはフレームに圧入されます。
- シェルには滑らかな溝があります(スナップリング用の溝はありません)
- 標準のPF30ボトムブラケットカップを受け入れますが、より広いシェルに対応する386/392 EVO互換のクランクセットが必要です
Shimano Octalink V1
- XTR (BB-M952)
- Dura-Ace BB-7700
- Ultegra (BB-6500)
- 105 (BB-5500)
Shimano Octalink V2
- Deore XT (ES70/71)
- Deore XL (ES70/71)
- Deore (ES50/51)
- FC-M752, FC-M751, FC-M572, FC-M571, FC-M510-8 & FC-M440-8などのクランクもこちらのタイプになります。
FSA Arc Spline vs. Square Spline
- FSAのMegaExo Lightスピンドルの直径は24mmで、「アーク スプライン」スタイルでK-Force Light、SL-K Light、およびTeam Issueクランクで使用されます。
- MegaExo Light Roadスピンドルの長さは102.5mmです。MegaExo Light MTBスピンドルの長さは113mmです。(スプラインを使用してクランクタイプを識別します。)
- FSAのMegaExoスピンドルは直径24mmで、「スクエアスプライン」スタイルで他のすべてのMegaExoクランクで使用されます。
- MegaExo Roadスピンドルの長さは107mmです。 MegaExo MTBスピンドルの長さは113mmです。(スプラインを使用してそれぞれのクランクタイプを識別します。)
MegaExoボトムブラケットの異なるモデルは、FSAクランクセットの各モデルに適合するように専用で設計されています。 正しいボトムブラケットとクランクセットの組み合わせを選択するように注意してください。