FAQ for Seven Cycles
◆フレームのグレードについて質問です。SとSLの違いはチューブの違いとのことで理解しておりますが、その違いは重さでしょうか? 剛性や乗り心地、気持ちよさなどは 重量に目をつぶればSでも希望のものを手に入れることはできますでしょうか?
SとSLの違いはプレーン管であるかバテッド管であるかの違いです。
セブンでは、どんな材質であれ、剛性の配分はチューブの選択(太さ、厚さ)、それらをどう組み合わせて行くかで自在にコントロールし、ライダーの要求にあわせて固くも柔らかくもできます。設計の段階でしっかりとイメージを伝えることで、理想の図面が出来上がります。(チタン製であるというだけで硬いとか柔らかいとか言う人がいますが、まったくの知ったかぶりですので無視してくださいね。。。)
スチールでももちろん最高の仕事をするセブンですが、せっかくチタンが得意な工房なのですからチタンでオーダーしたくなります。それだけならSでも充分ですが、更にセブンならではの凄さは、そのチタン材料に自社工場内でバテッド加工を施せるところにあるのです。こうなってくるとやはりSLに興味が湧いてきますよね。
バテッド管、つまり剛性と強度が必要な部分は厚く、そうでない部分は薄く軽く作られたチューブを用いることで、より柔軟な剛性の配分が可能になります。セブンでSLを選択した場合、設計にあわせてチューブを一本ずつバテッド加工します。つまり、チューブセット自体もオーダーに合わせてカスタムされた専用の材料でフレームが組み上げられるという訳です。
チタンのカスタムメイドフレームを造るところは多くありますが、ライダーに合わせてバテッド管までカスタムメイドするのは世界中を見渡してもでセブンだけです。バテッド加工は大変な作業で大掛かりな設備が必要な上、時間がかかります。ご存知の通りチタンは硬い材料なので設備の消耗も大きく、コストが掛かります。SとSLの価格差にも現れていますが、その効果がほんの数十グラムの軽量化でしかないのなら。。。当然の疑問です。
事実SLではSに比べて重量が軽くなりますが、その目に見える数十グラムの軽さより、より精密な剛性の配分がなされることが最大のメリットです。プレーン管でも適材適所に組み上げることで理想の剛性配分を実現できますがバテッド加工のチューブを用いればさらに柔軟かつ的確で無駄のないレイアウトが可能になります。それは軽くなった数十グラムより遥かに大きな恩恵をライダーにもたらします。
柔軟な剛性の配分、その恩恵とは?
ライダーのフィジカルも要求も様々です。そのバイクがどうしても勝ち取りたいレースの為の決戦兵器である場合もあれば、毎週末の100kmのツーリングを如何に心地よく楽しめるかどうかが重要な場合もあります。カリカリに機敏なバイクこそ気持ちいい人もいれば、しなやかでまったりとしたライドを望む人もいます。年齢もキャリアも体重も様々です。的確に剛性を配分できることは、こうした一つ一つの要求に対してより高いレベルで応えることを可能にするものです。
ではSLX以上のグレードになると?こちらも当然の疑問かと思います。
さらに多段のバテッド、カーボンチューブとのミックスがなされたグレードのフレームは、ヒルクライム等のどうしても軽さが必要なライダー向けです。ライダーの体重、脚力等とも関係がありますが、SLX以上に軽さを追求すると後はどうしても剛性が犠牲になる部分が出てきますので、そういった用途でなければSLで最高のフレームが手に入るということです。
Sグレードでも理想の重量と剛性のバランスをもった心地の良い100点のチタンバイクが出来上がります。しかし、セブンはその技術向上の歴史において120点を目指し、自社内でのバテッド加工によるバイクづくりを実現してしまいました。なんともお財布泣かせな話ですが、、、じっくりとお悩みくださいませ。
◆セブンのMax Power Seat Postは、通常のTi Seat Post とどのような違いがありますか?
マックスパワーシートポストはカスタムメイドのシートポストです。SLグレードのフレームのようにお客さまの要求にあわせて必要な長さ、バテッド位置が決定される専用設計となります。
バテッドされた30.9mm径の極薄チタンチューブを本体とし、並の27.2mm径シートポストより固く、軽量です。より安定したポジションは、より効率的なペダルストロークを実現します。
ノーマルのTiシートポストはプレーン管です。
◆Seven Matador Disc Forkにはフェンダーのダボがあるとのことですが、こちらを利用してのパニアラックやフロントラックの使用は強度的に可能でしょうか?
マタドールフォークへラックを装着しての使用は推奨されません。
これはその強度がない=フォークが弱いという意味ではなく、そもそもそうした使用を想定していないので積載荷重状態での耐久試験をしておらず、ラックを装着したことによる故障/事故が起きてもセブンとしては保証できない、という事です。
◆軽微ですが、フレームに歪みが出ていることがわかりました。長年の間に起こした落車等のダメージが蓄積しているのだと思います。セブンではフレーム修正を行ってくれますか?
もちろん、セブンではフレームのアライメント調整を受け付けています。
費用は日本と米国との往復送料込みで¥120,000(税抜)となります。この費用には、アライメント、表面磨き、新品デカールへの張替えが含まれます。
フレームはアライメント治具に乗せられ、多くの場合は冷間にて、歪みの大きさによってはスローヒーティング(緩加熱)を用いて矯正されます。