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De-light-

 

それはメッセンジャー会社のガレージから始まった。

 
今、登山やスピードハイク、トレイルランニングといったアウトドアアクティビティの中でUL(ウルトラライト)というムーブメントは最早メインストリームの一つとなりつつあるのはみなさんご存知の通り。 装備を軽くして軽快にアクティビティを楽しむというのは決して山歩きに限ったことではなく、自転車でのツーリングにも通ずるものがあります。 我々サークルズでも、OMM山と道などのUL系のアイテムの中でも自転車のアクティビティに活用できるものを皆様にご提案してきました。
 
ULムーブメントが大きくなるにあたって大きな役割を果たしたのが、海外のみならず国内にも多く存在する小さなガレージブランド。 MYOG(Make Your Own Gear : 自らの使うギアを自らで作るというスタイル)から派生し、良いモノを自分や知人・友人に向けて作り、それがやがて評判になり、売るようになり、人によってはそちらが本業になってしまったりということも。 その根底にあるのは、“自分の使うものは自分で作る”という考えです。
 
 
ここまで読んで、冒頭の“それはメッセンジャー会社のガレージから始まった。”という言葉を振り返ってみましょう。
ピストブームよりも少し前、日本国内でもメッセンジャーという職業が浸透し始めた頃、書類や荷物を運ぶためのメッセンジャーバッグは丈夫に作られているのはもちろんですが、それでも毎日のハードな業務に耐えきれず故障したり消耗したりしていきました。
 
当時は多くのメッセンジャーが海外のメッセンジャーバッグを輸入して使っていたため、修理のためには本国へ送り返さなければいけないという状況。 仕事道具を長期間手放すのも、修理にかなりのコストがかかってしまうのもどちらもネック。 ならば、自分たちで修理してしまえば良いではないかという発想から生まれたメッセンジャーバッグメーカーがRESISTANT / レジスタントなのです。
 
さて、前置きが長くなりましたが、今回ご紹介するのはメッセンジャーバッグメーカーが超軽量なバックパックに挑戦したら何ができるのか?というクエスチョンに対する彼らの解答です。
 

【RESISTANT / レジスタント】Delight / デライト ¥28,000(+tax)

 

 
UL風のバックパックを見よう見まねで作るのではなく、今まで培ってきた知見と哲学を詰め込んだ上で最軽量を目指したバックパック。 なおかつ、防水性タフさに焦点をおいて設計されています。その重量は、480g(メーカー計測値)とペットボトル1本分という軽さに仕上がっています。 実際手にとってみても、見た目からは想像もできないほどの軽さに驚きます。
 
 
見た目と言いましたが、このDelightは以前紹介したBONDやHOPEと一見似たような印象を受けます。 それもそのはず、アウターにはそれらと同じくコーデュラナイロンを用いてタフさを損なわないようにしているのです。 インナーに防水性に優れたコーデュラリップストップシルナイロンを用いたダブルウォール構造は、昔からのメッセンジャーバッグに用いられたコーデュラxターポリンに習ったもの。 ただし、重くてタフなターポリンからリップストップシルナイロンを用いることである程度引き裂きへの耐性も残しながら大幅な軽量化に成功しました。
 
 
ショルダーハーネスは日本人に合わせて長すぎないものを採用。 軽量を目指しながらも、スタビライザーやサングラスホルダーを備え利便性を追求しています。もちろんメッシュパネルを採用し、夏場の通気性の確保も怠らない仕様となっています。
 
 
ロールトップ式の開口部を採用し、バックルは積載量に応じて位置を調整可能。 個人的にはここの細かいギミックに惹かれます。 インナーポケットはシンプルに一つと、やりすぎないあたりも丁度良いです。
 
 
そしてX字状に備えられたドローコードは、テントと同じ要領で長さを調節することができる優れもの。 基本的には荷室のコンプレッションの役割を果たしますが、脱いだアウターを挟んでおくなんてことも可能。 ドローコードのループは上中下と左右に3ペアあるので、自分の好みにカスタマイズすることも可能です。
 
Delightというモデル名に含まれる”light”という言葉の通り、RESISTANT史上で最も軽さを追求したバックパックになっています。 登山用のULバックパックではなく、あくまでメッセンジャーバッグメーカーの作る軽量バックパック。 用途も、自転車に乗って移動することや普段使いにフォーカスしています。 ULガレージメーカーもRESISTANTも成り立ちは非常によく似ていて、根底にある“自分たちの使うものは自分たちで作る”という精神は同じ。 だからと言って自分たちのアイデンティティを捨てて流行り物を真似するのはナンセンスである、とプライドを持ってデザインされたのがこのDelightです。
 
 
ぜひ店頭で実際にモノを手に取り、背負ってその素晴らしさを確かめてみてください。 好評で欠品していたmidget / ミジェットに加え、少し大きくなったmidget plus / ミジェットプラスも入荷しています。
 
また、RESISTANTはバッグのカラーオーダーも可能です。 ご希望の方はお気軽にサークルズまでご相談ください。
 

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志賀 正太郎


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