元々アパレル出身という事もあり、洋服はもちろんですが特にバッグが好きで、給料のほとんどを注ぎ込んでいた時期もありました。 それは古着やアウトドア系のものから、FreightBaggage(フレイトバゲージ)の様なハンドメイドバッグまで幅広く様々。 そして今では、身軽になればより遠くへ行けるという考え方のUL系(ウルトラライト)が自転車にも適してるんだなと実感し、軽量でハイテクな素材を使用したバッグに惹かれ始めていたところでした。
しかし、このブランドを知ってから、またその考えをがらっと変えられてしまったのです。
ファッションデザイナーでありサイクリストの Julia とグラフィックデザイナーの Neza が、スロベニアのリュブリャナからハンガリーのブダペストまでのロードトリップの途中で出会い、2011年の夏にハンガリーのブダペストで始まったバッグブランドです。 そんな彼女らブラインドチックは、ブダペストにあるART QUARTER BUDAPEST(AQB)という、様々なアーティストの表現の場として提供しているアートスタジオの建物の一角に拠点を構えています。
彼女らはハンドメイドを愛し、自分たちが住む町に自分たちが作るバッグを通してバイシクルコミュニティを広めたいという想いを込めて製作しています。 女性の手によってキレイに縫製されたバッグは、どちらかというとローテクな作りをしていますが、撥水処理を施した暖かみのあるコットンキャンバス生地、丁寧に鞣されたレザー、そして相反する止水ジップをあえて使う事で今まで僕自身が使ってきたバッグとは異なるユニークなデザインとなっています。
そして、彼女らのバイシクルコミュニティーに対する想いが海を越え日本にも届けられたと僕は信じていています。 それは実際にJuliaがサークルズに遊びに来てくれたことがきっかけで取り扱いをはじめたというヒストリーがその何よりの事実。 その想いが込められたバッグは、確かにヒトからヒトへと渡り、その地のバイシクルコミュニティーへと広まっていくのだと感じています。