雪が降った一昨日。雪は白いので曇り空でも夜でもなんとなく明るいもの。
雪のない今日なんかは先日よりも寒いような気がしました。
こんな日は早く帰ってコタツで読書でもしたいものです。
そんなコタツ・ホットカーペット中毒者にぴったりの本が入荷。
写真集 ”パリの手作り自転車、アレックス・サンジェ” 5900yen
アレックス・サンジェはパリの自転車工房。以前COG MAGAZINEでも特集していました。
サンジェ自身と先日亡くなったビルダーのエルネスト・シューカ氏による、主に日本からのオーダーによるバイクを集めてあります。
もちろんブランドの歴史やオーナーによる解説などもあります。
そして圧巻はこちら、
巻末にある当時のカタログ集。手書きによる自転車やパーツの絵は写真よりもなおアイデアに溢れています。
ルネ・エルスとともにフランスの黄金期を物語るアレックス・サンジェですが、また現役のショップでもあります。一年に一度郊外へ走る自転車ラリーを企画していたりする、作って走って、自転車屋の鏡のようなショップです。
この写真集に集められたのは当時のバイクですが現行モデルはこんな感じです。
よく自転車は機能美と言われますが、フレームに関して言えば作り手による造形の美しさがあると思います。だから今でもサンジェのオールドフレームは魅力的だし、Chris KingのCieloやRetrotecなど、現在のハンドメイドフレームに通ずるものもそこにあると思います。
現代の最新コンペティションフレームはフレームというよりパーツと同列で語られるような、機能を前面に押し出しているものが多いですので、このような造形美あふれるフレームが注目されるのも、反動として当然の帰結なのかもしれません。(しかしそんな最新素材やスペックを造形としてとらえたかのようなCorvidやXSなどを作っているIndependent Fabricationもやはりすごいです)
アレックス・サンジェではハブやステムなどのパーツも製作していたようで、そのあたりのパーツもしっかりおさめられています。(ちなみにサンジェのアトリエではPhil Woodも扱っているみたいです)
結果としてこの写真集を見ていると、未来の自転車を見ているような気分になったりもします。