先日北海道で開催された Enter Zone Outdoor ( E.Z.O ) でも多くの出展者さんが BEDROCK SANDALS を着用して頂いており、ライフスタイルサイクリスト、そしてアウトドアアクティビティ愛好者にも認知をされ始め、興味を持っていただいていると実感しました。
今回はそんなProモデルのヒールストラップが各国なハイキングやハイクツーリングを通じて活躍したという本国のブログ記事です。
ソニックこと Danielle Vilaplana(ダニエル・ヴィプラナ) は長距離冒険家で写真家。ダニエルはぬかるんだヘイデューク・トレイルのスルーハイクで、新しいサンダルPro IIの最初のプロトタイプをテストしてくれた。
以下は、彼女がアメリカ南西部でのエピソードと、Pro IIのフックヒールストラップを紹介したものです。インスタグラムをフォローしてダニエルの写真とストーリーをチェックしよう。
Adventures in the Red Dirt Castle
「ボートに向かってナイスなことを囁いてくれ」とゲイブが言った。私はそうした。
他に心の支えとなる乗客としてできることはあまりないし、急流を泳ぎたいという私の願望は、初めての数日間のトリップで彼のボートを難破させたいというゲイブの願望と同じくらい限られていたからだ。
しかし、キャタラクト・キャニオンの水位が低いときにぐらぐら揺れる木製のボートでラフティングをすると、誰でも予想するように、私たちは衝突し、そして泳いだ。
木が岩にぶつかるぐらぐらする轟音とゲイブの頭が水の中に消えていく刹那の瞬間は忘れることができない。でも私自身がボートから落ちたことは思い出せない。急流に投げ出されることを覚悟しておくべきだった。
サーフボードを持って波に飛び込んだり、パックラフトをひっくり返したりしたことはあったが、10月の涼しい朝は理想的なものとはいかなかった。

私たちは数時間ものあいだ、砂をかき分け、岩を越え、船体を整えて地面に降ろした。
そして失くしたアイテム – ハット、コーヒーポット(ビルジポンプが壊れてボートから水を汲み上げるのに使った)、食料のほとんどを確認した。ゲイブはボートの修理を始めた。つま先の色を見ながら、泥だらけのオレオをサルベージしたが、その時はフットウェアについて考えもしなかった。
そしてそれは良い靴であるというサインである。ベッドロックの新しいヒールフックストラップサンダルは、私にとって初めての経験ではなかった。というのも、ヘイデューク・トレイルの容赦ない泥沼ではベルクロタイプは限界だと明らかになったときに、初期のプロトタイプを送ってくれたからだ。オリジナルの Cairn は、ティトンの花崗岩と澄んだ水の夏にはパーフェクトだったが、ワイオミングのザラザラとした地獄のような気候に耐えるには、とてつもなく頑丈なギアでないといけない。

ユタ州はウォールストリートを埋め尽くすクライマーや、リバーロード沿いにマウンテンバイクを積んだ車が行き交う、アウトドアにとって憧れの州だ。
私は”何も持たないエキスパート”という道に惹かれ、凡庸で平凡な道具と己の技術を持ってあらゆる挑戦に身を投じるようになった。
しかし、趣味の収集は時間もお金もかかるものであり、ダートバッグライフスタイルに最も熱心な人というのは、少なくとも特権的なアウトドアコミュニティの範囲内では、最も余裕のない人たちであることが多い。トレイルではDebsとNuunを物々交換できるが、Armadaがその”通貨”を受け入れるとは思えない。

キャニオンランドのホワイト・リム・トレイルでマウンテンバイクではなくグラベルバイクに乗ったのはそのためだ。アンドリューとジョシュは激しい上り坂を時折こなし、私は1xドライブトレインでの走行を諦め、自転車を押して登った。
砂岩の上では骨が揺れ、急な砂の下り坂では細めのタイヤとブレーキが試された。ハイキングとサイクリングのたびに、アンドリューのサンダルにはベルクロを侵す埃がこびりついていたが、私のプロトタイプには何の影響もなかった。
このようなアンダーバイク(特定のルートに適さないバイクで走ること)は、10月の薄れゆく日照時間では、時間も食ってしまい、キャンプ地の15マイル手前で暗闇の中で停車した。
チーズと海藻の葉巻を咥えながらジョセフ・スミスの作品に感動して、「ここに住んでいる!」とふざけて叫んだけど、実際のところ「ここ」はコットンウッドハイツのウォルマートの駐車場だった。

最初のベッドロックは、Arches(アーチーズ)からZion(ザイオン)への寒い春のハイキングにはあまり理想的ではないように思えた。
ここでは厄介な泥が生贄を要求するように靴を汚し、サボテンが簡単に足に刺さる場所だ。しかし、ヘイデュークの800マイルほどの行程で、ベッドロックサンダルで不利だと感じたことはほとんどなかったし、砂岩の壁にくっついたり、岩肌の角にしっかりと入り込んだりする性能に感銘を受けた。
私たちはグレン・キャニオンで同じような旅をするドッペルゲンガーと出会い、Stoney BaloneyとScooby Squad(人名)と競争して崖や峡谷を下り、ニードルズ前哨基地へと向かった。結局、その”現実のビデオゲーム”を完走したのはグループの中で私だけだった。
しかし、ザイオンにおいては、ハイキングブーツを履いた多くの人々に囲まれて座っていた。その中で楽しみから生まれる苦痛と安堵が混ざり合う感情を抱えていた。


ユタのバックカントリーは準備不足が許される場所ではないが、その厳しさゆえに騎士のようなゆとりを持った感覚が重要だ。
もし大自然で必須のスキルやこの地域の知識がなかったら……と心配になるかもしれないが、実力と不条理のこの組み合わせこそが、旅を忘れがたい次元へと導いてくれる。
エキサイティングかもしれないし、恐ろしいかもしれない。あるいはその両方かもしれないが、私はジャガイモのようなかかとで500マイルのハイキングができることを知っているし、ゲイブは低水の急流でもボートを操ることができる。

このような姿勢が、私がベッドロックを履き続ける理由であり、PROモデルのヒールフックストラップをプッシュする理由である。
私が旅行に計画を立てる時は、許可証や生存ロジスティクス、サンダルとクランポンの互換性に向けて取り組んでおり、ギアリストも固めて、必要な基本アイテムについてはできるだけ考えなくても良いようにしている。
流砂に飛び込んだり、足を骨折して松葉杖をつきながら雪山からトラックを掘り出したり、私が身を投じたあらゆることに耐えられるフットウェアがあることを知って救われた。
困難な状況に陥ったとき、強い人は引き返してドミノピザを注文する。このサンダルは、エスカランテのピザ屋からユインタス最高峰の山頂まで私を運んでくれた。これからも行きたい場所がある限り、ベッドロックサンダルはしっかりと役割を果たし、頼りになる仲間であり続けるだろう。

All photos and words © Danielle Vilaplana. Follow Danielle’s adventures on instagram.
Translated by Circles.