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【BIKES OF MINE】ええ塩梅こそ一番の贅沢って話

皆様初めまして!吉本と申します!
スタッフからはよっしーと呼ばれています!


店頭ではぼちぼち馴染んできたと勝手に思っておりますが、改めて自己紹介をこちらで少し。タイトルで関西出身アピールをかましてキャラ作りお察しいただけると思いますが関西は京都出身です。先日の田中さんのブログでも触れられていた通り、紆余曲折ありまして現在Circlesで修行をしています。

関西から名古屋に前職で転勤してきて、通勤に自転車を使い始めてCirclesに通いだすようになり、パーツを交換し自分の目的にフィットしていく道具としての魅力に取り憑かれ、そしてどこにでも自分だけの力でいけるような感覚に気が付いたら沼にはまり、究極と言われるハンドメイドバイクをオーダーしていた次第です。

今回はそんな僕がかねてより注文しておりましたSycip Bikesが完成し、乗り込みもできましたのでバイク自慢ご報告兼ハンドメイドの魅力を少しでもお伝えできればと思いますのでお付き合いください。

ええ塩梅を求めて

私は身長174cmで腕が長いことも、足が長いこともなく所謂普通体型(だと思いたい)で、そう言った意味では既製品でも十分自分の身体に合わせたバイクフィッティングは可能です。自分の体型を全て測った上で1台作ってもらうオーダーメイドバイクが必要かと言われると、必ずしもそうでもないんですよね。

ではなぜオーダーしたのか。
休日に景色や食事を楽しみながら100km前後走ることが多いホビーライダーの私にとって、ピュアロードと言われるようなバイクは速さの面でもそうだし、荒れた林道を走ったり、なんならふと現れるグラベルにも入りたい僕には少し塩分強め。かと言ってグラベルロードはオンロードをメインに走りたい僕には塩分が足りない。30cいや32cのタイヤがマッチしロード9割グラベル1割くらいのオールロードバイクが僕にとってはええ塩梅で、そんなバイクを求めていました。

いざ探してみるとビックメーカーと呼ばれるブランドを中心にエンデュランスロードといった位置付けのバイクは昨今増えてはいるのですが、カーボンという素材もよく転ける私にとっては塩分強め。多少雑に扱ってもメンテさえすれば乗り続けられるスチール素材がええ塩梅。あとはアメリカブランドってのも外せない。そうなると意外と選択肢がないんですよね!

結果オーダーフレームを作ろうと気合を入れてみるものの、ここからが試行錯誤の連続。なぜなら何から何まで自分の要望が反映されて塩加減はもはや自由自在。そりゃ悩みますよね。

悩みに悩んだバイク選び

Circlesでのハンドメイドバイクの選択肢は多い。なのでこれまた選ぶのが難しいんですが、普通のバイクの選び方と大きく違うのは実際にバイクを作ってくれるビルダーの顔が見えること、そしてそれぞれが強烈な個性を持って自転車づくりを行っていること。

過去のブログを参考にしたり、ビルダーと会ったことがあるスタッフの話を聞いたりとかなりの時間をかけたリサーチの末、私のイメージした彼の穏やかな人柄、カーブしたトップチューブの柔らかいフレームシルエットとビンテージコインがおさめられたシートステーのスパイスに惹かれ、Jeremy Sycipがつくる自転車に乗ってみたいと思った次第です。

オーダーシート。実は最初はもう少し太めのタイヤも履けることを想定していたのですが、ここから納期を待っている間にタイヤサイズを最大でも32cにすることにし、それに合わせて使用するフォークも変わりました。

ビルダーが決まれば自分の希望をぶつけるだけ

ビルダーが決まれば、後は自分の身体情報の計測を行い上のようなオーダーシートを記入。加えてレースなのかエンデュランスなのかといった乗り方から、ダンシングかシッティングどちらを登りでは多用するのかまで細かい塩加減の好みをぶつける。もちろんダボ穴の位置や使いたいパーツまで設定できます(今回私はSRAMのeTapを使いたかったので、ケーブル受けはブレーキのみというクリーンな仕様でオーダーしました)。そしてそれ元にビルダーが考えるフレームジオメトリーが上がってくるまで順番待ちするといった流れになります。

カラー選びやアッセンブルに関してはある車をイメージして行ったりしましたが、そのあたりはめちゃくちゃ長くなるので、店頭でお尋ねいただければしっかりお話しさせてもらいますね!

今回の経験で感じたのは、採寸した身体情報と乗り方の好みの元、計算されたジオメトリー表やパイプが用意され丁寧にフレームが溶接されていく過程、さらには特別なペイントデザインとパーツアッセンブルと、私一人の思い描くええ塩梅のためだけにとてつもない時間と手間がかかっているというのはとても贅沢だということです。

理想が形になった

オーダーから待つこと約1年。球体ペイントにオリジナルスキームのガルフカラーで仕上げてもらい世界に1台のバイクが完成しました。早速乗り込んでみましたが、まず長距離のライドがめちゃくちゃ楽になったことに驚きました。乗り心地はまるで650b×47cのタイヤを履いているような突き上げのいなし方ですが履いているのは700x32c。自ずと巡航速度も上がります。かと思えば踏み込むとドライブトレインの剛性も相まって鞭のようにビュンッと加速してくれる感覚はクロモリフレームの特徴ですが、切れ味の鋭さが半端じゃない。

そしてコンセプトはオールロードバイクということで選んだタイヤ、GOOD YEARのVector 4-Seasonsの耐久性の高さとチューブレスでの運用はこの自転車にバッチリとハマり、フレームのしなりと合わさることで木の根でアスファルトが浮いているような林道でも撥ねることなくトラクションがかかりますし、河川敷の細かい砂利が浮いたような道では不快な振動をまろやかに整えてくれている印象。まさに自分の乗りたい道を美味しくしてくれるええ塩梅な自転車になりました。

塩加減の好みは十人十色。オーダーフレームに限らず完成車カスタムも理想が叶えられればそれもええ塩梅。是非一緒にあなたのいい塩加減を探させていただきます。お待ちしております。

FrameSYCIP Custom Steel All Road Painted by KYUTAI PAINT
ForkENVE Disc Brake Fork Painted by KYUTAI PAINT
Head PartsCHRIS KING Inset8
Hundle BarTHOMSON Alloy Drop Bar Aero
StemTHOMSON X4
SaddleSELLE ITALIA Flite Boost Kit Carbonio
Seat PostTHOMSON Elite
HubCHRIS KING R45D
RimVELOCITY Aileron
SpokeDT SWISS Competition
TireGOOD YEAR Vector 4-Seasons TC 700×32c
Main GroupSRAM Force eTap AXS 2×12
Crank SetSRAM Red AXS 46-33T
SprocketSRAM XG-1270 10-33T
RotorSWISS STOP Catalyst Pro 160mm
BBCHRIS KING Thread Fit 30
PedalLOOK Keo2 Max
Bottle CageKING CAGE Titanium Cage
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よっしー
吉本 直史

京都出身でセレクトショップに就職後気がつけば名古屋に。球体の重力には逆らえず気がつけばペダルを漕ぎ、気がつけばお気に入りの服が油にまみれる日々。服・音楽・家具etc色んなことにいっちょ噛みする性格は生まれ持った性分。日々日々散財の生活をしております。
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