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Who build your bike?

 
 
4年前、一人の青年にクロスチェックを紹介しました。
 
初めての来店でしたが、色々とお話をしながら、彼がこれからどうやって自転車生活を送っていけると良いだろうという事を考えた結果、予算を少し頑張ってもらい、最終的にクロスチェックに決めたのです。もちろんそれで良かったと思っています。
 
その青年は私と同じ歳で、休みが会う日には一緒にライドをしたり、ライドがてら釣りに行ったり、キャンプへ行ったりと、多くの時間を一緒にサドルの上で過ごす仲になりました。
 
通勤から、休みのライドや、ツーリングそして冬になればクロスレースを走ったりと、とにかくクロスチェックという自転車を使い切ってくれている彼が、オーダーバイクというものを意識し始めたのは1年半くらい前のこと。
 
もちろん、すぐに決めれるようなことではありません。
お店に足を運んでくれたり、一緒にライドをという時間を重ねて行くなかで、少しずつ答えを出していきました。
 
オーダーメイドのバイクといっても、今では本当に多くの作り手が存在します。それを選ぶ人からすれば、その本質というものを見失ってしまいそうな時すらあるかもしれません。
 
大切なのは、「誰が誰にどんな目的でオーダーするか」ということであり、私はその「誰に頼むか」という点において、自らの意志で乗って、自らの手を動かし、時には壊し、時には直す。常にそんなリアルがあるビルダーが作るものに心を奪われます。
 
それはテーラードで扱っているカリフォルニアやオレゴンのビルダーしかり。そしてこの日本でも、私が個人的に一番その感覚に近いと思う男がいて、彼にオーダーをお願いしようと提案したのです。
 
そのビルダーこそ、名古屋の程近く、大口町に拠点を置くShin・服部製作所でビルダーを務める服部 晋也氏です。
 

Shin 服部製作所 from Ryota Kemmochi on Vimeo.

 
彼に初めて会ったのは、2011年だったと記憶しています。ある機会に一緒に雨沢〜戸越のロードライドをしたのが彼との初対面でした。それから海を渡ってUBIマイクデサルボロックロブスターのポールから溶接を学び、サムライサイクルワークス案浦さんのところで修行をしていた2012年のNAHBSで再会。帰国したらビルダーとして動き出すんだという明確な意志を持っていたことをよく覚えています。
 
帰国後、地元の大口町でフレームビルディングを始めた彼。私と歳も近いのですが、とにかく自転車と向き合ってきたキャリアは長く、真摯にフレームづくりに向かう姿勢には、私自身世代の近い人間としてとても刺激を受けています。
 
そんな彼に今回お願いしたバイクは、グラベルライドやロングライド、そしてシクロクロスのレースを楽しむための一台。もちろんテーラードにてしっかりと採寸をさせて頂き、ジオメトリーを確認しながら製作のお話を進めていきました。できあがったフレームは球体ペイントにてしっかりと仕上げをさせて頂き、先日晴れてご納車となったわけです。
 

 
高いとか安いという尺度でお話しをするわけではないですが、フルカスタムのオーダーフレームとしては、本当に良心的な価格設定だと思います。もし長く付き合って行くバイクを探していらっしゃる方は、是非Shinのフレームをオーダーするという選択も考えてみてはいかがでしょうか?
 
 
ここ名古屋に、こうやって自ら手を動かして自転車を生み出している環境があることは、私たちのコミュニティにとってとても大きな財産であり、実際、彼が常に忙しそうに手を動かし続けていることはとても喜ばしい事です。
 
サークルズでは、Shin・服部製作所のパートナーショップとして、オーダーを承っております。どうぞお気軽にご相談下さい。
 
 

-SPECS-
Frame Shin・服部製作所 Steel Disc Cross
HeadSet Chris King
BB Chris King Thread Fit24
Brake TRP Spyre
Rims HED Belgium 28H
Handle SimWorks By Nitto Wonderer 390mm
Stem Thomson X4 90mm
Seatpost Thomson Elite
Seat WTB Silverado
SeatBag PorcelainRocket TESS
Helmet POC Octal
Vest Search And State S1-V Riding Vest
Shorts RAL by Deeper’s Wear Fast Pass Short
Shoes QuocPham Tourer
アバター画像

Ikeyama Toyoshige
池山 豊繁

Circles / SimWorks / CWD 学生の頃のメッセンジャー・サークルズでのアルバイトを経て、今に至る。 サークルズスタッフ最年少を公言していたが、今ではニュージェネレーションも加わり古参の存在。 でも身長は最小です(#163cmですがなにか)。 CXレース経験もありますが、今はのんびり瀬戸のグラベルを走ったりするのが専らで、過去の面影はどこへやら。自転車で釣り場にアプローチするBikeToFishingのスタイル研究にも余念がない。
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