さすがに3連休が2連続で続いたとなると、最終日の今日はお店も少しスローな感じ。
暦の上では中秋の名月ということですが、明日天気がよければ、秋の夜長を楽しみながら満月を見ることができそう。
さて、昨年末から本格的に動き出した トレイル開拓プロジェクト / OPEN INABU は、「マウンテンバイキングは日常から離れたスペシャルなモノゴトではなく、呼吸をするような感覚の常習的なもので、例えばサーファーが海の様子を眺めるように、使い手が発想・行動していくべきだ。」 そういった思いで動き出したプロジェクトである。
そしてそこに賛同してくれる多くの仲間たち。 そんな中で、その呼吸をするための道具を必要とするのは、極めて自然なことだった。
そうしてたどり着いた答えは、カリフォルニア州・ナパの大男こと、カーティス・イングリスが生み出す RETROTEC / レトロテックだった。 その中でも、カリフォルニア中のトレイルを走り回った彼の経験に基づいて生まれた FUNDURO / ファンデューロ というマウンテンバイク。 楽しむことを大前提として作られたハードテイルバイクだ。
142mmのリアスルーアクスル、XCより少し長めのフォークに対応させた寝かしぎみのヘッドアングルと剛性を考えた44mmヘッドチューブ、さらにはトライアンドエラーを繰り返しベターを煮こんで適正化したショートリアバック、そしてドロッパーポストに対応させたシートチュービングと、押さえるべきところは押さえているが、それよりも何よりも、このバイクのコンセプトの中心にドカっと座っているのは、時代が進んでめまぐるしく変わっていこうとも、ずっと廃れることのない、揺るぎないもの。
いつだって山は楽しいし、そしてそれは何も特別ではなく、呼吸をするように自然なアクティビティであるべきだということを乗り手に訴えかけてくれるのだ。
Frame | RETROTEC | 650B FunDuro Twin-Top ATB |
HeadSet | CHRIS KING | Inset7 Matte Slate |
Main Group | SHIMANO | SLX |
Tire | WTB | Trail Boss 27.5×2.2″ |
Handle | SIMWORKS BY NITTO | Mowmow Bar |
Stem | SIMWORKS BY NITTO | New Tomboy Stem |
Seat | WTB | Pure Pro |
もちろんなんでオーナーがレトロテックを選んだかって、他にも理由はある。 もう随分と昔になるが、カーティスにロードフレームのオーダーを入れたのは、彼なのだから。 そしてカーティスもオーナーも乗り物好きときたもんだ。 やはり自分が跨るものは、自分が信頼できる男に託したいものである。
自転車は街のみならず、山においても最強の移動手段。 街ではシェア・ザ・ロードと言われるように、山ではシェア・ザ・トレイルという言葉がもっと浸透され、バイク・ラン・ハイクとアクティビティは違えど、多様性という言葉を理解した上で、まるで呼吸するように、山と寄り添い、向き合っていきたい人たちが趣味と人生を上手に混ぜ合わせた”豊かな生活”がより多く生まれてほしいのだ。
Photo By : Ryota Kemmochi