イベント続きだった週末も過ぎ去り、久々にみんな揃って自転車に乗れる日がやってきた。 周年に合わせて来日してくれたリックもバイクを持ってきていることだし、みんなでトレイルを走ろうじゃないかと、プランを立てた我々。
向かうは伊豆半島の南西部に位置する松崎町。 名古屋から車で約5時間のドライブ。 新東名の開通により、今まで以上にアクセスしやすくなったことは確かだが、それでも伊豆縦貫道を降りてからは下道を走り、たどり着くにはそれなりの時間を要します。 でもこの精神的な距離感を越えられた者こそがたどり着くことができる秘境のような、そんな魅力がこの伊豆にはあるのではないか? そんなことを思いながら、ジャスにハンドルを託し、我々は一路伊豆へと向かったのでした。
自走で登ってみよう – 山伏トレイルツアー
世界の中心、松崎港へと降り立った我々は、山伏トレイルツアーの皆さんと再会を果たし、快晴の中、トレイルへと繰り出した。 普段はトレイルヘッドまでバンにバイクを積んで搬送してくれるのだが、せっかくなんだからと、半数以上が自走で頂上へ。 アプローチの段階から素晴らしい眺望をのぞむことができ、この先の冒険に胸が高鳴る一同。 ちなみに搬送なしでもツアー料金は変わりませんので悪しからず。
乗って行くのもしんどいような急坂は、自転車から降りてゆっくり休みながら、川のせせらぎや小鳥のさえずりに耳を傾けます。 疲れたら一度立ち止まって、ウエストポーチに入れておいたパンを頬張りましょう。
1200年以上前からこの地に存在し、古くは炭焼き(木炭作り)のために使われていた古道を自分たちの手で再生し、また使われていなかった道同様に、放置されていた広葉樹を伐採し、薪ストーブ用の燃料や地元の伝統食材・伊豆田子節(かつお節)を燻すための薪として販売をするなど、地元の人々と寄り添いながら、この素晴らしいフィールドを維持しています。
レベルに合わせたコース設定に加え、レンタルバイクも充実しているので、これからATB/オールテラインバイクの世界を楽しみたいという人にとっても気軽にチャレンジできる環境が整っている山伏トレイルツアー。 久々のATBライドに彼女達もご満悦の様子です。
炭を運ぶためのソリを曵くために作られたハーフパイプ状の道や、岩盤の切通し道など、変化に富んだトレイルには広葉樹が多く茂っており、ちょうど冬に備えて落ちた葉が、落葉のカーペットのように敷かれており、そんなふかふかの山道を滑り落ちるように、僕らは時間を忘れて駆け回ったのでした。
気がつけばあっという間に日没が迫り、最後に極上の一本を下って景色の開ける高台へ。 眼下には、駿河湾に沈みゆく夕日と、背中には奥深い山々。 西伊豆・松崎町を象徴するこのすばらしい景色で〆。 大変美味しゅうございました。
もちろんライドのあとには、海を眺めながらの極上の温泉で疲れた身体を癒し、またお風呂上がりには新鮮な海の幸に舌鼓を打つこともできるのが、伊豆の魅力でもあります。 むしろそれだけを目当てに来たって良いくらいですね。 西伊豆は、夕日が沈んでいくのを眺めながらの海岸線ライドも最高です。 うむ、伊豆を楽しむには1日だけでは時間が足りませんな。
トレイルツアーに参加してみたい
温かい伊豆は、年中走れますし、山伏トレイルツアーのガイドのみなさんは、ライドにまつわる技術的な事から、おすすめの温泉や食事処といったところまで、親切に教えてくれます。 参加してみたいなって方は、サークルズやカルチャークラブのATB部隊がアクセス方法から機材まで、色々とアレンジしますので、どうぞお気軽にお尋ね下さい!