寒波の到来により、ここ名古屋でもこの冬初めての雪が降った週末、昨日開催される予定だった東海シクロクロスのレースがキャンセルになるという発表がされたのは土曜日のこと。 普段中々雪が降る事のないこの地域ですからノージンジャー。 安全を最優先し素早い発表をされたオーガナイザーに敬意を表しながらも、でも心の中では、せっかくの雪だからこのチャンスを逃さないぞという思いもあり、特に打ち合わせをしたわけでもないのですが、日曜日の朝、僕らは尾張瀬戸駅に集まりました。
いつも走り慣れている瀬戸のあたりは一面真っ白。 本当はレースに出るつもりだったみんなもCXバイクに跨がり、新雪が降り積もったグラベルへと舵をとりました。 そこには先客らしい動物の足跡があるのみで、フカフカのパウダースノーが僕らを待っていたのです。
道路脇の温度計は-1°という数字を示すなか、必死にペダルを漕ぎ進め山の中へと入っていった頃には、寒さに震えながら家を出たことが嘘のように、身体中が暖まり、寒さを忘れて楽しんでいる自分たちがいました。
踏みしめる雪の音や、風の音、キンと冷たい空気に全ての神経を集中しながら、己の信じるラインをトレース。 うまく進まなくてバイクを担いで進んでいく僕らはさながら雪中行軍のようだったでしょう。
今回のライドの発起人。 前の日に雪の積もり具合をわざわざ写真で送ってくれた彼は、カフェドゥシクリステの冬の定番ハイディウインタージャケットに、サーチアンドステイトのS1-J ライディングジャケットで完全防寒。 足元にはクオックファムのアーバナイトミッドにゴアテックスのソックスをミックスしています。
そしてそんな彼の誘いにまんまと釣られた人。 同じくハイディウインタージャケットの中には、パタゴニアのサーマルスピードワークジップネックをベースレイヤーとして。 上に羽織ったベストは下るときの保険ですが、2枚のレイアリングで十分に対応できました。 やはり冬はベースレイヤーで決まります。 そして、2人ともボトムにはビブタイツの上からディーパーズウェアのファストパスベイカーを重ねるというコーデが偶然の一致。
時間にして2時間にも満たないライドでしたが、レース以上に楽しめたスノーライド。 なんで僕がシクロクロスバイクに乗っているかというと、こうやって冬のライドが楽しめるからなんだっていうことを再確認した昨日のライドでした。 勇気を出して布団から飛び出せば、レースでなくてもこんなに楽しめる世界があるのです。
街での日々のライドや、今回のような冒険ライドまで、この寒い冬を楽しく乗り切るためのプラスαのアイテムたちを色々取り揃えてお待ちしております。