神戸の方からのオーダーは、地元・六甲の山を遊びつくすためのマウンテンバイク。 頑張って登った後の下りを楽しむために、少し短めにしたチェーンステーと、寝かせ気味のヘッドチューブにこだわった一台。
ヘッドチューブのディテールに注目してみてほしいのですが、ダウンチューブとの接合部裏側に上からロウが盛ってありますね。 これは、古くはトム・リッチーがやっていたとされる手法なのですが、ビルダーたちにとってはある種の願掛けのようなもので、どうか折れることなく無事にライドを楽しんでほしいという願いが込められているという話を聞いたことがあります。
カリフォルニアのビルダーで言えば、SYCIPのジェレミーやRETROTECのカーティスもやっている手法で、正直なところを言えば、この処理がなくてもフレームとしては安全に乗っていただけるわけですが、ビルダーたちにとって大切な仕上げとして重んじられていて、世代を越えて受け継がれているのを垣間見ることができ、なんだか嬉しい気持ちになったのです。
無事にオーナーさんの手に渡り、これからペイントを経て、ご自身で組み付けられるということで、完成が楽しみな一台です。
なかなか多忙なアダムですが、先日のGrinduroから引き続き、次の週末にはクリスキングで開催されるChris King OpenHouseに出席します。 ちょうど今日、日本からもシムワークスチームがポートランドへと飛び立ちました。 総勢18のビルダーがポートランドにやってくるということで、すでにSNSではスニークピークをちらほらと見ることができますが、その全貌は次の週末の楽しみにとっておきましょう。
さて、そんなスカラーから気になっていた方も多いであろうアイテムが入荷しました。
チタンフレームのオーダーも受けるようになったスカラー、その一環として作ったのはチタニウムのシートポスト。 これだけでご飯が三杯イケてしまうわけですが、柔軟性と軽さに優れた素材を適材適所に落とし込むことで、特に彼がメインの土壌としているマウンテンバイクやグラベルバイクの分野においてその素材の特徴が活きてきます。
そんなことを書いている間に早速お買い上げいただき、即装着。 チタンフレームはもちろん、スチールに合わせていただくのも良いです。 セットバックは0mmと15mmのラインナップ。 もし誰も買わなかったら私が買いますので悪しからず。
彼の親友であり、自身もスカラーに乗っているイラストレーターのニコラスが描いた人気のボトルも新色を提げて再入荷。 このイラストが表す浮遊感こそが、トレイルライドの醍醐味なのです。 こちらも数に限りがあるのでお早めに。
今年の春、NAHBS以降とても忙しい状況が続いていましたが、ようやく落ち着き、現状のリードタイムはおおよそ6ヶ月から8ヶ月ほどとなってます。 ビビビときたあなた、是非お気軽にご相談ください。 去年の夏にモンタナの工房を訪れた際の記事も是非下記のリンクからご一読いただけると幸いです。