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【ゴリスパ通信】11月26日号
「車輪を組むということ」

 

これができたらあなたも自転車屋になれるかもしれません。

 
そう言っても過言ではない作業、それが車輪組。
自転車メカニックの作業の中でもっとも奥深く、メカニックにとっても楽しい作業「車輪組」。
「車輪組」とは、自転車に使うホイールを組み立てる作業です。

では、なぜこの完組ホイールと言う、メーカーさんで組み立てあるホイールが全盛の時代にわざわざ店頭にて一つ一つ選んで組み立てる手組ホイールなのでしょう。

部品を選ぶにしろ組み立てるにしろ、何もかもを自分で考えなければいけない手組ホイールは、完組ホイールに比べて面倒な行為なのです。

ただただ、価格を抑えたいのであれば廉価版の完組ホイールを選びましょう。
安く仕上がります。

ただただ、プロライダーも使うような高性能ホイールが使いたいのであれば完組ホイールを選びましょう。
値段は高いですが、プロと同じものが使えます。

でも、あなたにとって丁度いいホイールが欲しい時は、手組ホイールを選びましょう。

使用用途を考え。
自分の走り方を考え。
予算を思い。
出来上がりのシルエットを思う。
そして、
ハブを選び。
リムを選び。
スポークを選び。
ニップルを選ぶ。
ここまで来てやっとあなたの手を離れます。

ここからは、僕たちメカニックの仕事です。

選んでいただいたリムとハブから適正なスポーク長算出し、長さが決まったらそのスポークを切り出します。
パチンパチンと1本づつ。

スポークが用意できたら、次は緩みどめを塗ります。
スッスッと一本ずつ。

緩みどめが塗れたら、次は仮組み。
カチャカチャとこれも一本づつ。

仮組が終わったら、次は振れ取りです。
クルクル、ニップルを一個づつ回していきます。

ある程度ニップルを回したら、次はセンターを出します。
ガチャンガチャンピッタ、ハブの真ん中にリムが来るように左右を調整します。

センターをチェックしたら、今度はスポークテンションを測ります。
ギュッギュッピッタ、すべてのスポークが同じくらいの張力になるように調整します。

そして、また三つ前の振れ取り作業に戻り、同じ手順をくり返します。
ご依頼いただいた内容に寄り添えるように、お客様の身長・体重・乗り方・使用する自転車などを考えながら何度も何度も同じ手順を納得できるまで繰り返します。

そうして、出来上がったらホイールを磨き上げ、サインステッカーを貼らせていただきます。
これは、誰がどう組み上げたかをはっきりとお客様へお伝えするための証です。

店頭でご依頼いただいたお客様であればご来店を待ち、
Webにてご依頼いただいたお客様であれば発送させて頂きます。

そして最後に自転車に取り付けられ走り出した時に車輪組は完了します。

それが丁度いいホイールです。
自分で選び頭を悩ませたホイールは、必ずお気に入りの1品となります。
見ていても頬が緩み、
乗ればもっと笑顔が浮かびます。

そんな丁度いいホイールをあなたの自転車に是非セットアップしてください。
難しくてわからないと言う時は、調べて見ましょう、WEBの世界に情報は溢れるほど落ちています。
それでもよくわからない時は、店頭でもメールでもお尋ねください。
年間数百本と組んできた経験から、お客様にぴったりの丁度良いホイールをご提案させていただきます。

皆様からのご依頼心よりお待ちしております!
 

こちらが、無限の可能性を秘めた車輪組への第一歩です。
↓ ↓ ↓ ↓
Gorillah Spun Wheel Building

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makoto
横山誠

ふと気がつくとスポーツバイクと触れ合い始めてもうすぐ30年。 ゆっくり長〜く乗り続けるためのあれやこれやを考察中。 乗るのも、触るのも、直すのも、作るのも、やってます。
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