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【OMM Bike】
あの山に馬はいたのか。


まだ微かに残る無数の引っ掻き傷。
夜の間に降った雨でぬかるむ泥、曇り空から時折見える夏のような青さ、仰ぐほど美しい連峰、静かに葉が揺れる田園風景。
鮮明に残るそれらすべてが、約一週間前のその傷の痛みを「嗚呼、楽しかったな」という温泉から名残惜しく上がるような心地良さに変えてくれています。

万年雪が残る白馬連峰

小学校中学年から高校卒業までを過ごした長野県の西側に聳え立つ北アルプスの麓にあるそのエリアは、僕の中でスキー場の代名詞ともなっていました。
名古屋から約5時間、二十台近い自転車を積んでひた走ったトラックの助手席から、山肌の雪具合によっては梅雨時期に白い馬が現れるという連峰を眺め、翌日から開催されるOMMに向けて心を踊らせていました。

50年以上もの歴史をもつOMM

OMM / Original Mountain Marathonは、1968年から毎年イギリスで開催されている世界で最も古い二日間に渡る山岳マラソンレース。

配布されるレースエリアの地図には多数のチェックポイントが定められているのですが、それを回るルートに指定はありません。 単に早く走れるだけではなく、知識や感覚を元に地形図や道の形状を見極めて自分が地図上のどこにいるかを正確に判断する能力”ルートファインディング“を頼りに、ポイントを重ねていくことが重要になります。

今回参加したのはその日本版 OMM Japan の登竜門に位置付けされる、OMM Lite / Bike 。 ランやウォークで回るLiteとバイクでオンロードからオフロードを回るBikeが同時にスタートするので、最初はかなりカオス気味…

山版アーレーキャット

街中でのオリエンテーションともなっているアーレーキャットレースで地図読みとルートを組むのは少しばかり自信があったので、OMMもそれの延長線として考えていました。 しかし、自然というのはそう簡単には走らせてくれないと認識させられたのは山の中で遭難しかけた一日目の昼過ぎでした。

前日から得点が書かれていない地図とにらめっこして、斜度が大きい道の先や山の中が高得点じゃないかと予想しておおよそ走るルートを決め、スタート数分前に配布されるポイントシートを照らし合わせて大筋を考えました。
今回はユーヤとカルチャークラブのお客さんとの三人チームでの参戦。 三人ともMTBだったので、山に配置された高得点のチェックポイントを繋げて取っていくのをメインにしたルートに。


順調にスタートし、街中のチェックポイントを辿りつつメインに攻める予定の南側の山を目指します。 途中、他のチームと出会うとSay Hello!!と言わんばかりに掌を見せて言葉を交わすレース中とは思えないのどかなシーン。 単純にレースフォーマットを持ち込んだだけなく、そのフィールドを楽しむためのアイデアが感じられてチェックポイントが見つかる度にワクワクしてしまいました。

山との対話

山の入口に到着したのが11時過ぎ。 ファットめなタイヤの空気を少し抜き、いざ行かん。
「右手に出てくる道をスルーして、左に曲がって行けばあるよ!」と、声掛けして走ること十数分で狙い通りチェックポイントに辿り着き、良い調子。 さあ次のポイントに向かうぞ!と眼の前に現れたのは極上のダウンヒルライン…の、まさかの逆ルート…. しかしここまで来て引き返すことは悔しいので、行軍の様にバイクを押して登ることに。

今思えば、乗っていたよりもこの時間の方が長かったのではないかなと…
それでも、山や峠の醍醐味は登った分だけ下りがあるということ。 乗ってきたラインには叶いませんでしたが、それでも木々の合間のすり抜けるようなグラベルを下っていけば、さっきまでのキツさはどこへやら。

しかし、その後コンパスと地図を照らし合わせるもどうにも分からず、なんとか、現在地と思わしき道の目星をつけ、目標のチェックポイントに向かおうと草木を掻き分けて進むのですが、 まさかさっきの通った道に出てしまったりと、これは完全なるルートファインディング不足でノックアウト寸前…

街中でのアーレーキャットとは違って全部のチェックポイントを回る必要がないため、こういった場合には潔く諦めて見つかりやすいチェックポイントを多く回るのが吉だったようですね…

実はというと、懲りずに二日目の後半も山へと足を向けたのですが返り討ちに遭ってしまい初参加にしていわゆる惨敗を味わってしまいましたね。 悔しい!

普段のライドも特別に

でも、地図に描かれた等高線、山や川の配置を読んで、自分の現在地に落とし込んでルートを組み立てることは何もOMMだけ限ったことではありません。
どこからか嗅ぎ付けた美味しい情報や知人からのオススメで、普段はあまり足を向けないエリアだったとき、同じように地図を見ますよね?


「この道は前通って面白かったから、ここで曲がってあの道に出よう!」とか「峠を迂回するならこの川に沿って行けば大丈夫そうだ」など、地図から得られる情報と経験を駆使してルートを考えることと変わりません。

自ら考えながら、遊べるエリアを探していくのが楽しみになっていけば、普段のライドだって特別に楽しいものになっていくはずです。 そこに仲間がいればより楽しくなるでしょう。

次こそは蹄跡を探して

ここだけの話、山で迷っている時に心の中ではその状況を楽しんでいました。 やっぱ山は一筋縄ではいかないなー、でも知らない土地を仲間と「あーでもないこーでもない」と地図やコンパスに振り回されながらワイワイ走れたこと。

でも、内緒にしておいてくださいね。 なんせ三人とも、来年のリベンジに今から燃えていますからね!

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