個人的な話だけど、名古屋に引越してサークルズで働こうと思ったのは、サークルズというお店が自転車というものを社会との繋がりの中で捉え、どう交通社会を形成し、生活やローカルと結びつき、産業や流通と関わっているか、という事の思索が商いの基礎にあり、それがユニークで魅力的に感じたからだった。
バイクロアをきっかけに個人的に行なっていた駐輪場サービス「サイクルクローク」は自分なりの自転車社会活動の一つとしてスタートした。”自転車って自由に走る事ができるけど、自由に停める事ができない”という問題意識が基本にあり、サークルズにもたくさんサポートしてもらって一緒に運営している。
#CYCLECLOAK
https://www.instagram.com/explore/tags/cyclecloak/
森、道、市場でのサイクルクロークは7年目
主催者だった岩瀬さんに「自転車で来る人が多いイベントこそ良いイベントであり、そこには駐輪場が必要なんです!」と熱弁して、即断即決で「じゃあやろう」って言ってもらってスタートした事はとても印象に残っている。
年々規模を拡大し、自転車専用入場チケットも発売するようになって、自転車での来場者もかなり増えた。
イベント運営側にも、交通機関の混雑緩和や、駐車場不足への対処、地元の人の優遇や、自転車で来るのが面白いといった、狙いや心意気があり、今年も自転車優遇でいきましょう!という素晴らしいサポートをしてもらっている。
今年は、開催の3週間前には一般の入場チケットが売切れてしまい、自転車入場チケットは販売継続した事から、いつもより多くの人が自転車チケットに流れてきた。
「雨の時など、自転車で来場する事が出来なくても、一般の入場口に回ってもらえれば入場できます。」というルールを曲解して「自転車無くても入れる!」と、裏技的に使おうとする人が散見されて、急遽自転車必須のルールに変更させてもらったりして、ご利用の皆様には混乱を招いてしまい申し訳ありませんでした。
例年の2倍売れた自転車専用入場チケット。理由はともあれ、みんなが何とかして自転車で森道に行く方法を考えてくれたようで、その工夫こそが自ら考えて活路を見出す自転力であり、ボロボロのママチャリから高級バイクまで様々に並ぶ様子にそれが現れていて嬉しかった。
急遽20台増やしてもらったシェアサイクル「Hello Cycling」
自転車で森道に行くという方法の一つに、昨秋から始まった蒲郡駅前のシェアサイクル「Hello Cycling」があった。このシェアサイクルをあてにしている人も多くいそうだったので、直前に運営会社に連絡して台数を増やしてもらい、臨時ポートを作ってもらった。柔軟な対応をしていただいてとても有難かった。
Hello Cycling
https://www.hellocycling.jp/
あと数台来たらもう入れないぐらい満杯になったサイクルクロークの駐輪スペース。もしこれが全て車やバスで来ていたら…と考えると、しっかりと主たる交通手段の役割を果たしているように思う。
運営を続けていくための収益も重要
サイクルクロークの入り口に構えたサークルズとPFMの出店ブースも好評だった。そして、アリバとラーダーのハンバーガー出店「スニークス」も同じく日曜日の午後には完売御礼だった。
気軽な乗り物である自転車を気軽に停めるため、駐輪場の利用料無料(投げ銭制)は譲れない。その運営費は、投げ銭だけでなく、イベント主催者からいただく事を基本に、物販で補う事で生み出し、継続していくための収益を上げたい。今回は主催者からのサポートに加え物販の売上げとしても、理想のカタチで運営ができたように思う。
評判が評判を呼び、拡大を続ける大きなマーケット、森、道、市場。来年はどうなってしまうのだろう。
ライブを見るため、買い物をするため、美味しいご飯を食べるため、自転車での来場者ももっともっと増えて欲しい。そのためのホスピタリティをしっかり用意してお待ちしています。
サイクルクロークを設置運営できるイベントを募集しています
そして、このような自転車イベント“以外”のイベントにもしっかり駐輪場が整備され、自転車での来場を容易にしていきたい。自転車での来場は、交通問題を解決し、ローカルを重視し、よりアクティブな観客を呼び込む事につながる。サイクルクロークは全国各地のイベントに出張可能なので、良いイベントやお祭りを主催している方は、ぜひもんじゃまでご連絡ください。