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【CMWC 2023 Yokohama】横浜の空のもとに、いくつものピースが輝いていた

Special Thanks / Photo By Eri Tanaka a.k.a @2komat

”メッセンジャー”という職業をこよなく愛する人々は、世界中にどれだけいるのだろうか。

メッセンジャーはそれを生業として、日々を懸命に過ごし、その充実がどれだけ幸せなことかを誰よりも理解しているのではないかと想像します。

テクノロジーが進化しても物流が止まることはありません。荷物を受け取り、荷物を誰かのもとへ届けるというシンプルな業務は必ず必要なものです。

”メッセンジャー”を頼りにする人々が存在する限り”その未来は明るくなるだろうと今回のビッグイベントを通して感じることができました。

彼らの舞台となった”CMWC 2023 Yokohama”の全貌をご覧になっていただき、本物のデリバリーをこなしていく”メッセンジャー”の汗と涙と愛くるしい笑顔を交えてご紹介していきたいと思いますっ!

それでは、恒例のうのちゃんプレゼンツにいってみましょーー!

出店は大好物

昨年の”JCMC 2022 Yokohama”に続きまして、今年もありがたいことにサークルズ&シムワークスの出店ブースを構えさせていただきましたっ。
このような大きなイベントに、出させていただくことは光栄なことです。世界中の方々とお会いできる機会を待ち望んでおりました。

そして開催当日は、ブースを立てる前からお客様の多さに圧倒されたことを思い出します。
周りを見渡せば、美味しそうな飲食ブースが立ち並んでいたり、共に輪業を盛り上げていこうと同業者の方々が本番に向けてウェルカムムードを作り込んでいく姿が目に移りました。

おっと、。もうボスも気合十分な模様ですねっ。
そう、ボスと称しているサークルズの代表である”田中 慎也氏”もCMWCに標準を合わせてきたのです。

あまりこういったイベントでメインで接客することは少ないのですが、メッセンジャーが好きだ!と語るボスもこの日は多くの人とコミュニケーションしていて、その姿をみて僕たちも鼓舞されるのでした。

もちろん他のブース出店も素晴らしく、多くの自転車好きが来場していました。

世界中から人々が集まるわけですから自転車の保管もイベントを守る要素として重要です。”サイクルクローク”という名前でバイクラックを設置し、参加者のサポートをしている裏方の存在はありがたいものでした。

そこに停まっている参加者の自転車を見ていると様々な組み方をしており、それを仲間同士であーでもないこーでもないと自転車談義に花を咲かせている様子はメインイベントと同様の熱がありましたねっ!

レースを駆けろ!

いよいよ、世界中のメッセンジャーが待ち望んでいた”デリバリーレース”が開催されます。

コロナ禍の影響で、このCMWC開催までに約2年間もの余計な時間が経過してしまいました。
その時間を取り戻すべく、この開催を必ず成功へと導こうと横浜のメッセンジャー会社である”Courio City”の方々を中心にメッセンジャー達が懸命に動いてくださったおかげで開催まで至ることができたことに感謝を申し上げたいと思います。

それでは、もうみんなのメッセンジャー魂がウズウズとしてきましたので、デリバリーに駆ける本物のメッセンジャーレースの模様を穴があくまで見ていただけたらと思いますっ!
これを見たあなたは、きっとメッセンジャーの背中を追いかけたくなるでしょう。 

これが”デリバリーレース”だ!と言わんばかりに、予選A・B組と総合計約200人の選手が日産スタジアムを駆け巡り決勝戦の枠に進むべく約100人の選手を決めていきます。

デリバリーレースでは選手一人一人が”マニフェスト”に書かれた内容に応じて、コース内に配置されたチェックポイントで荷物のピックアップ&デリバリーを行い、その速さを競っていきます。

競技時間は90分。常に走り続けながらマニフェストの内容を脳内で整理し、各チェックポイントを巡ってクリアしていきます。このデリバリーレースには、体力や知力、そして冷静さも必要です。

コースレイアウトもいい意味でいじわるなコースとなっており、日産スタジアムを4フロア使う広いコースで誤ってチェックポイントを通り過ぎようもんなら、「もう一周!汗」という地獄のペナルティが待っているのですっ。

そもそも「マニフェストって何?」という質問にお答えしたいと思います。

マニフェストはデリバリーの内容が書かれた指示書となります。
荷物のピックアップ先(引取り先)と、その荷物のドロップ先(届け先)が記してあります。いわゆる宅配便の伝票ですね。

単純なピックとドロップだけでなく、途中の立ち寄り指定や優先配送の指示があったりと、実際の配送に似た様々な内容の指示が書かれていて、選手達はそのオーダーをこなしていきます。

単純に走るスピードの速さや持久力といった体力的な事も大切なのですが、体力が削られる中でも、効率の良いルートを見出し、無駄のないデリバリーができるかといった要素も勝敗の鍵となるのです。

さてさて、うのちゃんの様子をチェックしてみましょうか?!

僕は、惜しくも決勝戦に駒を進めることはできず敗戦してしまいました、、。(悔)
もうしょっぱなから、チェックポイントを通り過ぎてしまい冷静さを欠いてしまったこと、あとはピックアップの順番に工夫ができなかったことが浅はかでしたっ。(汗)

今回、はじめてのデリバリーレースでしたが、決勝に残れずすごく悔しかったです。。
なんていいましょうか、。頭も体力もけずられていく感覚に陥っていましたね。
それでも、「また、リベンジしたい!」が勝っていました!!

一方で、みごと決勝戦の枠に見事入り込んだお二人をご紹介しますっ。
まずは、我らシムワークスのリーダーであります”山岸 佑輔氏”(通称:ギシさん)元メッセンジャーの背中にはZODIAC BAGGAGEがお似合いですね。


普段は冷静沈着で、口数の少ないギシさんでありますが(うのちゃんも人のこと言えない)、走り出すと人が変わったように速く、決勝戦の150分間を走り抜ける姿は非常に見ごたえのあるものでしたっ。
うのちゃんも大きな声で声援できたことを嬉しく思います!

そしてもう一人。彼の名は”後藤 勇”(通称:ごっちゃん)です。彼もCMWCの開催をとても楽しみにしておりました。

うのちゃんと同じ予選を走ったはずなのに、ほとんど彼を見かけることがありませんでたが、それはやはり僕と違ってしっかりルートを選択できていたのだと思います。順調に予選を通過し決勝戦でかっこいい姿を見ることができて嬉しかったです!

また来年のデリバリーレースもお互いにいい結果を残せるようにリベンジしましょう!!

カーゴバイクレース!

”カーゴバイクレース”とは、大きな荷物を運べるカーゴバイクを使用したデリバリーレースのことをいいます。

デリバリーレースと同じように、チェックポイントを回り、指示通りに荷物をピックアップして届け先まで運び、運搬した荷物量とスピードを競います。
専用のカーゴバイクを使用する(もしくは職業メッセンジャーとして参加する)プロクラスと、カゴやラック付きの自転車で参加できるセミプロクラスを同時に約35人の選手が出場し、2時間ほどのレースが始まっていきます。

レース形式はといいますと、スタート後に空荷でコースを1周競技場内をパレード走行します。
その後、スタート地点に戻りマニフェストを3枚受け取ってから競技が開始されていきます。

クリアしたマニフェストはスタート地点で新たなマニフェストに交換し再度デリバリーを進めていきます。
競技における特別ルールとして、100分以内にゴール地点に戻ることが条件とされています。

最後に終えたマニフェスト数で順位が決定されるカーゴバイクレースとなってます。

レース風景はなんといっても荷物が大きいことがはっきりとわかりますよね?

選手による荷物の積載工夫が要となり、効率の良いデリバリーを目指したいところですが一度で積載ができない場合は、積みきらなかった荷物をもう一度ピックアップする場面も発生するのですっ。(汗)

そして、カーゴバイクがお似合いでタフに走り続ける女神もいるようです。
そう、彼女の名前は”エマ – Emma”はるばるこの日のためにデンマークの首都であるコペンハーゲンからカーゴバイクを引き連れてCMWCにやって来ました。

イベント開催後も、僕たちのお店にセイハローしにきてくれるとてもレースで見せる表情とは裏腹に、優しくも礼儀正しい人だなぁと関心させられました。
「いつか、コペンハーゲンに遊びにいくよ!その時は一緒にライドをしよう!」

選手それぞれが自慢のカーゴバイクで挑み、大きな荷物もなんのその。真剣ながらも時折に笑顔を見せて、デリバリーする姿が目に焼き付いております。
荷物は本当に重そう、。(汗)でも、実際にメッセンジャー業務にも起こりうるシチュエーションに戸惑いがあるようでは真の”カーゴメッセンジャー”とは言えませんね!

ディスパッチャーレース!

”ディスパッチャーレース”とは、ディスパッチャー(配車係)がメッセンジャーと無線機でやり取りし、すべてのオーダーをできるだけ早く終わらせて戻ってきたチームが勝利となるデリバリーレースのチーム戦です。もちろんチームワークが肝となります。

参加するのは全20チーム(競技は半分の10チームずつ開催)。制限時間はそれぞれ50分です。

まずディスパッチャーにオーダーが入り、コース上で待機をしているメッセンジャーに無線機を通して指示を出し、その指示のもとデリバリーをこなしていきます。

すべてのデリバリーを終えたメッセンジャーからDSPの元へ戻り、全員が揃ったらマニフェストを本部へ提出し、ゴールしたタイム順で競い合っていきます。

ディスパッチャーはメッセンジャーの位置を把握し、もっとも効率よく荷物が動くように指示を出します。途中で荷物を他のメッセンジャーにパスすることも重要な術となってます。

中には依頼から引取りまでを5分以内という緊急配送の指示もあり、間に合わなかったメッセンジャーはディスパッチャーと一緒にペナルティを受けることもあります。

そういったチームワークや複雑な依頼がディスパッチャーレースの醍醐味であります。

選手全員が力を合わせて一つ一つのオーダーをクリアしていく姿は見ごたえがあるものでした。チェックポイントでオーダーを待つ間に談笑をする選手もいたり、ずっと走り続ける選手もいたりと。メッセンジャーの一人一人の性格や運によっても、それぞれの走る姿が異なるのも面白かったですね。

最後に

僕たちは、この日産スタジアムという地で最高なCMWC 2023 Yokohamaを存分に楽しむことができました。

イベント終了後、自宅に帰る途中でも嬉しい気持ちでいっぱいになりました。イベント関係者の皆さまや見えないところでサポートしてくださった方々、そして選手のみなさんへ感謝したいと思います。

これからも僕たちは、自転車に携わる一同として手をつなぎ合いながら助け合い、励まし合いながらメッセンジャーの活躍を見守らせてもらうと同時に、彼らの活躍に遅れを取らないように自転車産業のさらなる発展を目指して”今”の時代をよりよくできるよう強く生きていきたいと思います。

世界中のメッセンジャーへ、最高の笑顔を見させてくれてありがとう。

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宇野翼

宇野ちゃんです。サークルズに出会って様々な物事を経験しております。 これからも自転車というものを通して、世界中の人たちに素敵な発信をし続けていけたらですっ! レースやライドと走ることは、大好物ですので皆様のお声かけお待ちしておりますー!
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