人が歩み続けると進歩していくように、自転車もペダルを回し続けると進歩する。
写真の自転車をご覧いただきたい。
自転車を愛し、ハンドメイドバイクを愛し、25周年を迎えたSeven Cycles / セブンサイクルズに「いつかは」と想いを馳せる諸兄であればすぐにお気づきになると思う。
「いま時のEvergreenにしては、タイヤ細くね?」と。
サークルズに入ってきた最初のセブン
1通のメールから始まったSevenとのコンタクト。
彼らの工場を訪ねるために向かったボストン。
多くの日本人選手の活躍していたレッドソックスのスタジアムにも行かずに名物のロブスターにかぶりついた夜。
そんな夜を超えて始まったSevenとの付き合い。
自分なら何をSevenにオーダーするだろうかと想いを巡らせていた時に、ちょうどお店に現れて、新しい自転車が欲しいと男。
話を聞けばこれしか無いと言うこちらの提案に、即断即決で応えてくれた男。
そんな男のために海を越えて届いた自転車がこの1台。
それは、もう6年も前のお話。
SEVEN CYCLES Evergreen – グラベルライド黎明期
グラベルバイクなんて単語が普及するもっと前。
ドロップハンドルでオフロードへ向かうためには、32cが限界のCXバイクしか無い。
ましてそんな行為に勤しもうなんて人には、変わり者のステッカーが貼られていた時代。
そんな時に40cを飲み込むドロップハンドル自転車を登場させたSevenの先見の一台。
それがEvergreen。
そして最初の写真に戻る
そんな画期的な自転車なのに、このタイヤは細すぎない?
そう細いのである。
でも、この車体の傷が示す通り、ペダルを回して回して回してたどり着いた一つの形。
その時の使い方にフィットし使い込まれた自転車が美しいと感じるのです。
人にそれぞれ個性があり感じ方があるように、自転車も人それぞれ。
どんな形であれ纏うオーラがあれば美しくなる。
それを自由と呼ぶのかもしれないけど、物は自由すぎるとおかしくなることも多々。
それでもこの一台は美しい。
今の時代には、この姿の方がしっくり来るのかな。
これもまた美しい。
そしてこの一台で向かう先は、何処へでも。
これが、本当の自由でしょう。
SEVEN CTCLES Evergreen SL
Frame | SEVEN CTCLES Evergreen SL |
Fork | ENVE |
Headset | Chrisking Inset7 |
Crank | Shimano ULTEGRA |
Hub | Chrisking R45d |
Rim | Velocity A23 |
Tire | SimWorks Volummy 700x32c |
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バイクのカスタムイメージを膨らませてみてください。