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【microSHIFT】 New Gravel Component SWORD を日本で一番最初に触ってみた!

道具として自転車を使う人も安心して使い切れるように、変速機能と耐久性、そして整備性のバランスが最も良く機能することを重視したデザインを実現している台湾のコンポーネントメーカー microSHIFT / マイクロシフト

先月の発表から巷を騒がせ、サークルズの店頭やメールでの問い合わせも着実に増えてきている新しいグラベル向けコンポーネント SWORD / ソード の製品版サンプルが届いたので、文字通り日本で一番最初に組み付けてライドに行ってきたので操作感や注目ポイントをチェックしていきましょう。

 

ブラケットレバーは握り易さと軽やかなタッチが特徴

SWORD の特徴のひとつは、マイクロシフト製品としては初めてとなるインターナル・ワイヤールーティングがシフトワイヤーにも採用されているエルゴノミックデザインのブラケットレバー。

このレバーはクビレに指2本がしっかりと引っかかり、加えてピボット(支点)が高い位置にあるためテコの原理によって少ない力でレバーを引けるようになり、小柄な体格や手が小さめであっても不安なくブレーキを掛けることができます。(自身の身長166cmで手長が約180mm)

また、ブレーキレバーとは独立したシフトアップとダウンに対応するシフトレバーにはブラケットフードと同様に凹凸のパターン加工があり、オフロードを走行しながらも確実な変速操作が行なえます。

スムーズな変速性能と細かな気遣いが備わったリアディレイラー

Advent シリーズからのフィードバックを基に改めて一から設計されたサイレント・クラッチシステムは、SWORD のロゴがデザインされたダイヤルがスムーズに回すだけで ON – OFF の切り替えが可能です。 バイクの組み立て時はもちろん、メンテナンスや輪行の際には OFFにすることで後輪の脱着が行い易く、ONにすればグラベルや段差でのチェーンのバタつきを極力まで抑えてくれます。

また、フロントシングルタイプのカセットスプロケットは Advent Xと同じ「11 – 48T」のかなりワイドで重いのギアから軽いギアまでをカバー。 大きな歯数のギアにシフトチェンジする際も「ガッコン!」というような抵抗感もなく、どちらかといえばワイドレシオを感じさせないスムーズな変速性能が実現されています。

ワイドレシオでスムーズな変速性能に隠れてしまいがちですが、SWORDから導入された新機能を持ったバレルアジャスターが実はとても優れているのです。

マイクロシフトのオービタル・バレルアジャスターはどの方向にも15度回転するため、フレームによって異なるワイヤーガイドの位置に頭を悩ませることなく対応させられ、リアディレイラーに対して限りなく低負荷なワイヤールーティングを引くことができます。 これはかなり多くのメカニックが喜ぶポイントですよね。

今回、マイクロシフト本国から届いたのはフロントシングルのセットでしたが、アウターギア 48T でインナーギア 31T と、アウターギア 36T でインナーギア 29T の組み合わせがあるフロントダブルも気になりますね。 お気に入りのグラベルへの行き帰りとなる舗装路でもしっかりと踏み込める重めのギア比と、日本の里山や峠では避けられない急斜面に出くわした時に無くてはならない軽いギア比を両立することができます。

 

「互換性」が多様性のある自転車生活を広く許容

SWORD のブラケットレバーに対応するブレーキは機械式 / メカニカルタイプなので、元々使用しているブレーキをそのまま活用しやすくなっている上に、Advent X のシフターとディレイラーでも動作するため、ドロップハンドルとフラットハンドルのどちらでもバイクをアッセンブルすることができます。

Acolyte の8速や Advent の9速、今回の SWORD の10速、そして機械式のブレーキなど一見するとアナログに捉えられがちですが、マイクロシフトが昔から常に特徴としているのが互換性という考え方。 メーカーによって異なるパーツの規格や自転車を乗る人が想像する様々な楽しみ方のハードルを越えるための重要なポイントになり、乗り手それぞれの使い方に合わせた道具として末長く付き合っていける自転車を提案、そして実現しやすくしていくことにも直結していきます。

 

 

どんなフレームに組み合わせようか、と想像を益々膨らませるコンポーネントになると確信する SWORD、日本への入荷予定は10月中旬になります。 最後に SWORD のフロントシングル、フロントダブルのそれぞれのセットアップの組み合わせをしっかりと予習しておきましょう!

フロントシングル 1×10 Speed

  • レバー : 左レバーはフロントシングルタイプとドロッパーポストリモートレバータイプから選択可能 (ADVENT-X コンパーチブル) / ブレーキはロードブレーキ比率
  • リアディレーラー : クラッチ付きミディアムケージ (ADVENT-X コンパーチブル)
  • カセット : 11-48T (ADVENT-X コンパーチブル) / スタンダードフリーボディ
  • クランクセット : BCD110/80, 40T or 42T ナローワイドチェーンリング


フロントダブル 2×10 Speed

  • レバー : フロントダブル / ブレーキはロードブレーキ比率
  • フロントディレーラー : ワイドチェーンライン
  • リアディレーラー : クラッチ付きロングケージ
  • カセット : 11-38T / スタンダードフリーボディ
  • クランクセット : BCD110/80, 48/31T or 46/29T

 

 

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kamochi
加茂響

「自分の力と気持ち次第で自由に寄り道ができる」ことに気付き、北海道や九州も含めて日本中をロングツーリングしていたことも。 同時に日々街中で楽しめるトラックバイクにものめり込み、アーレーキャット・レースで優勝したことをキッカケにサークルズに仲間入り。 サークルズと姉妹店カルチャークラブでの勤務を経て、CWDとSimWorksスタッフとして日夜ネットワールドの地底深くを根掘り葉掘りリサーチ。
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