自転車本を読んでみた

最近読んだ本を紹介していくコーナー。さっそく行ってみましょう!

Hi-Wheelers

以前に青森までねぶた祭りを見に行く“BIKEtoねぶた”をやった時に弘前でお世話になったslowpokeの若さま。知る人ぞ知る弘前の名店のオーナーである彼のインスタで気になるZINEの告知がありそのままDMして購入。それがこのHi-Wheelers。プロジェクトの全体像はいまいち把握してないのですが、創刊号にはこうあります。

[Hi-Wheelers]とは多角的な視点から自転車のカルチャーを立体的に捉え、紐解き、情報共有するソーシャルメディアであり、”アート”と”自転車”をクロスオーバーすることで”表現”や”楽しみ方”の多様性をさぐり、新たな価値観のひとつとしてアウトプットする事を目的としたプロジェクトです。

プロジェクト名は19世紀に流行した自転車、”High-Wheeler”ことペニー・ファーシングから拝借しました。
形になるのはもう少し先になりますが定期的にSNSを通して情報を発信していきます。
そしてこのZINEはのHi-Wheelersというプロジェクトの1ピース。手元に残る記録と記憶の断片です。
自転車へのちょっとした興味のきっかけ、楽しみ方のひとつになれば幸いです。

Hi-Wheelers issue 1

すぐスペックやレースやスタイルなどの物々しい話になってしまう自転車の世界。もっとふわっとした、もっと実体の無い、もっと広範囲の視点からぼやっと全体を見たいと常々思っているので、よく分からないけど良い、こういう感じはとても重要です。

リソグラフのプリントで手作りされているのもいい感じ。ペラペラめくってると、YUKIちゃんの記事を発見。むかしサラメシのメッセンジャー飯の回で追い撮りを担当したのもいい思い出です。

Hi-Wheelers©︎
https://www.instagram.com/hi_wheelers/


a+u 2021年1月号 / バイシクル・アーバニズムー新しいモビリティと変化する都市

もともと建築を志していたので、このa+u(Architecture and Urbanism)誌はよく読んでいたのですが、昨年の1月号が自転車都市特集だったのでウン十年ぶりに買ってみました。

熱心なサイクリストでもある東大教授の建築家、千葉学による序文にも書いてある通り、この特集はたまたまではなく、20世紀的な自動車中心のあり方が世界中で見直されはじめ、自動車や電車以外の移動手段も含めて総合的に交通を捉えるモビリティという考え方が広まってきている背景を踏まえたものです。トヨタも盛んにモビリティを言ってますよね。

満員電車や交通渋滞、都市への過剰な人工集積はそのメリットをデメリットが上回りつつあるというのは言われていましたが、東日本大震災や新型コロナ後の自転車利用者の急激な増加を目の当たりにし、NYやロンドンでテロの後に同様に増加した話を聞いたりすると、クライシスやインシデントが街と暮らしを変える大きなきっかけだという事を実感します。

自動運転やE-Bike、キックボードやシェアサイクルなどのハード面や、ネットの発達、健康や環境問題といった様々な要因が合わさり、都市計画の常識が変わりつつあります。

新しい街のかたちを想像してみよう

この号にはサンフランシスコ、ニューヨーク、チューリッヒ、東京などにおける、自転車都市計画が掲載されています。私達にとってより楽しく快適な未来の街を想像してみてください。そして、頭でっかちにならず、街と自転車の現状を認識するためにも、デイジーメッセンジャーが開催しているクリティカルマスに参加してみる事をおすすめします。 東京横浜宮崎などでも開催されていますよ。

a+u 2021年1月号
https://japan-architect.co.jp/shop/architecture-and-urbanism/au-202101/


「ブラックボックス」砂川文次

読書は好きですが、ほとんど小説は読まない自分にとって文学賞などは無縁だったんですが、今年の芥川賞はメッセンジャーの話らしいという事を小耳に挟み、元メッセンジャーとして読まねばという謎の使命感のもと、Kindle版で買ってみました。

2-3時間もあれば読める中編小説。メッセンジャーのサクマが主人公で荷物のデリバリー中の描写からスタートします。著者の砂川文次が自転車乗りなので、街中でスピードを上げて走る時の疾走感のある描写は出色です。メッセンジャー描写も素晴らしく、特にメンタリティの部分でこんな奴いるなぁと共感したんですが、実体の細かいところは色々つっこみながら読んでました。

プロレタリアート文学はどうしても暗くなりがち。実際メッセンジャーはもうちょっと楽しいよ、という事を申し添えておきます。

第166回芥川賞受賞作
『ブラックボックス』砂川文次
https://amzn.to/3IsbrL6

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monjya
武井良祐

もんじゃです。CirclesやSimWorksのWEBまわりを担当しています。その他にバイクロアを開催したり、駐輪サービスCYCLE CLOAKなど色々やっています。祭りや建築、温泉、山、イベントなど面白い目的地を目指してライドに行くのが好きです。
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