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【SEVEN CYCLES / Axiom SL】ある人のためだけに製造されるたった1本のフレーム

想像してみる。
自分自身の身体の数値を測り、仕立てられたカスタムオーダースーツ。
それに袖を通し肘を曲げてみる、腕をあげてみる、膝を曲げしゃがむ。

そうするとどうだろう、それを身に纏うと既製品を着ていた時に感じたストレスを一切味わうことがなくなる。

自転車としてみてしまうと想像しにくい事なのかもしれないが、フルカスタムオーダーバイクというものはいわゆるそういう自転車なのだ。

今回ご紹介するSEVEN CYCLES / Axiom SLは、より快適に、長い距離と走っても疲れにくい、そんな一台が欲しいというリクエストから誕生した。

Axiom SL / アクシウム SL

マサチューセッツ州ウォータータウンに拠点を置くSEVEN CYCLESは、チタンチューブをメイン素材にフレーム製造を行うハンドメイドバイクメーカー。 そこで製造されるフレームは、ライダーの身体と現在のポジションの測定値、抱えているストレス、新たなバイクへの希望などのあらゆる情報をベースに生み出される、オーダーをした人のためだけの1台となる。 Axiom SLはそんなSEVEN CYCLESが製造するロードバイクだ。

使用されるアルジェンチューブセットは、15年にも及ぶ開発期間を経て出来上がったセブンが用いるオリジナルチューブセットの中でも、最も調整範囲の広いチューブ。 最適な重量バランスを求めることができ、耐久性やドライブトレインの硬さ、そして路面への追従性など、ライダーの好みや能力に合わせることを可能とする。

そして“SL”と名の付くこのAxiom SLは、オーナーのリクエストをさらに忠実に具現化するため、そのアルジェンチューブを1本1本適した箇所にバテッド加工を施したチューブで製造される。

カスタムオーダーから生まれるパイプ

ちなみに、バテット加工を施されたパイプとは、軽量化を図るために強度を犠牲にできる部分が薄く加工されてもので、通常であればパイプの内側が加工されており、必要な長さでカットされ使用される。 しかし、SEVENはバテット加工用のプレーンのパイプを、乗り手の体重や乗り心地の好み、ジオメトリーに合わせてパイプの外側を削り、加工する。 このアウトバテットという方法をとるブランドはとても稀で、そうして製造されたフレームはとても貴重なものと言えるのだ。 つまり、フレームサイズがカスタムオーダーであるのはもちろん、それに用いるパイプ1本ですらオーナーに合わせたカスタムオーダー品ということだ。

また今回のオーダーフレームにはその他のオプションも追加されている。

Dropped Chain Stay / ドロップド チェーン ステー

Dropped Chain Stayはアシンメトリー チェーンステーの一種。ドライブサイドのチェーンステーは大きくドロップし、タイヤとチェーンリングの隙間がより広い下側を迂回してドロップアウトとBBシェルをつなぐ。そうすることで通常より10〜15mmほどチェーンステー長を短くすることができ、またそれは鋭敏で優れた加速性能をライダーに提供する。

Moto Seat Stays / モト シート ステー

Moto Seat Staysは、より積極的なコーナリング、より安定したスイッチバック降下、最悪とも思える様な状況下でも優れた走行感を実現する、通常設定されるSベンド シート ステーの進化版。

フレーム剛性を損なうことなく、リアタイヤのトラクションを向上させることができるこのモト シート ステーのデザインは、単一平面上の2箇所をS字に曲げるだけでなく、3次元的な曲げと、バテッド加工によって実現。 重量増を最小限に抑えつつ、多方向からの入力をいなす、優れた形状のシートステーだ。

メインパーツの一つとしてのフレーム

コンポーネントはそれまで使用されていたSHIMANO Ultegra 6800を移植。 新しいフレームを手に入れたとき、多くの場合は最新のコンポーネントをアッセンブルする事が多いと思う。 しかし、あくまでオーナーが求めたのは乗り心地の軽快な走りと長時間乗っていても疲れを感じにくいしなやかさ、そして今後永く乗り続けていくための耐久性だ。 そのため最新のコンポーネントは必要としておらず、自転車のメインのパーツとも言えるフレームを交換するという選択に至った。 そしてそのメインパーツとも言えるフレームはオーナーのために製造されたこの世でたった1本のフレームというわけだ。

ただし、ハブはスルーアクスルに、ブレーキはディスクブレーキと現代の定番規格へとアップデートを図った。 またSTIレバーはそのまま使用するので、機械式の中では操作性に定評があるGROWTACのEqual Mechanical Disc Brakeを選択。

そして、ヘッドパーツとBB、そしてハブなどベアリングを使用する自転車にとっても重要なパーツには、補修用のスモールパーツを取り揃え、メンテナンス性に優れたCHRIS KINGを選択。

もちろん1つ1つのパーツが非常に高い精度で製造されているため優れた回転性能と耐久性も備えている。

もともと自然の中を走り、美しい景色を見て、澄んだ空気を味あうことを好んでいたオーナーだが、今まで以上に純粋に走ること、自転車に乗ることが楽しくなってきたとのこと。

SEVEN CYCLESであなたの思い描くライドを実現しませんか?

自身の身体にフィットし、そしてあなたが思い描くライドや自転車の使い方としっかりと向き合い一から作っていくバイクは、カテゴライズできるものではなく、あなたにとって間違いなく最良の一台になります。

SEVEN CYCLESであなたの思い描くそのライドを実現してみませんか? サークルズでは、SEVEN CYCLESのオーダーのご相談を承っております。 どんな些細なことでもお気軽にお問合せください。

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柳瀬公識

サークルズ歴と自転車歴はだいたい同じ。 通勤をメインに自転車を利用するようになり、それまで車や公共交通機関を利用して足を運んでいたいろんな場所へ自転車で赴くように。 それからメッセンジャーなども経験しつつ、今ではロードバイク・マウンテンバイクと様々なアクティビティを楽しんでいる。
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