「伸びろ如意棒!!」
ビョ〜〜〜ん。
と、伸びていくのは悟空が持つ如意棒ですが、自転車界の如意棒といえばこちら。
シマノ ハブアクスル
如意棒のように伸びたりしませんが、意外な能力を発揮します。
ここにクイック仕様のハブがあります。 サーリーのトロールをシングルスピードで組み立てるバイクに使う予定のもの。
このハブをトラックエンドや鉤爪エンドの自転車で使うと、どうしても固定力が弱く踏み込んだ力に負けて車輪がずれてしまうなどのトラブルが出てくることがあります。
そんな時、クイック式のハブがロックナット止めのハブになったらと願うはずです。
そう!! その願いを叶えてくれるのがこの如意棒なのです。
まずは、お使いのハブのサイズに合わせてアクスルを用意します。
シマノのハブであればサイズは、
165mm:シマノパートナンバーY22003A10
170mm:シマノパートナンバーY22003A20
180mm:シマノパートナンバーY22003A00
185mm:シマノパートナンバーY22003A30
192mm:シマノパートナンバーY22003A40
の5種類があります。
今回は、オーバーロックナット寸法が135mmのシマノDeore(FH-M475)をロックナット化するために185mmのアクスルを用意しました。
(※185mm/Y22003A30 は在庫限りで生産終了となっていますので、190mmをお使いいただくと良いです!)
まずは、クイック用のアクスルを取り外します。
この時、元の並び順がわからなくならないように外した順に並べておくのがポイントです。
アクスルを外したら、ロックナット式のアクスルに交換して元のように戻していきます。
ここでまたポイントです。
アクスルの突き出し量ですが、少しずらしては締めて、少しずらしては締めてと繰り返すのもアリですが、めんどくさいので簡単な算数を使いましょう。
アクスル突き出し量=(アクスル全長ーオーバーロックナット寸法)÷2
で求めることができます。
今回に当てはめると、
(185mm-135mm)÷2=25mm
となり、片側の突き出し量は25mmとなります。
寸法を合わせて、ガタが出ないように組み上げたら完成です。
あとは、スプロケットを組み付ければ車輪完成となるのですが、ここで最後のポイント。
通常のクイック式の時に多くの人が使用しているであろう、スプロケット用の専用工具(TL-LR15)なのですが、ロックナット式のアクスルにするとこれが使用できなくなります。
そんな時は、貫通式のスプロケット回しを用意してくださいね。
Shimanoであれば、TL-LR10などを使ってください。
スプロケットを締め付けたら今度こそ完成です。
自転車に取り付け、ずれる確率が格段に下がった車輪でストレスフリーのライドをお楽しみください。
シマノのクイックリリース軸タイプのリアハブをトラックナット仕様に変えることができるハブ軸です。
クイックリリースタイプのハブをトラックエンドや鉤爪エンドの自転車で使った時に起こる、踏み込んだ力に負けて車輪がずれてしまうなどのトラブルを防ぐことができます。