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【PIT TIPS】CK、翼を授ける
– ChrisKing BB overhaul –

 
 
CXシーズン目前。(一部開幕していますが、東海クロスは11月4日からです)
 
体づくりはもちろんですが、バイクの整備も肝心です。
夏の間に変化した体型に合わせるためのフィッティングや新しいパーツの手配など全てを整えるためにはもう時間的にギリギリですのでお急ぎください。
 
そんなシーズンを目前にしているからか、最近よくご質問いただくのは、
「どこのパーツを変えると効果ありますか?」といった内容のご質問。
 
なかなか難しくメカニックを悩ませる質問です。
まず考えつくのは、体に接する部分を見つめ直してみること。
 
・ハンドル
・バーテープ/グリップ
・サドル
・ペダル
・シューズ

 
などなど、自転車を操る上でまずバイクと自分自身が繋がる部分を見つめなおすと、かなりフィーリングが変わっていくことが多いです。
 
もしくは、変えたことを体感できるパーツを交換してみる。
なかなかに難しい命題です。
変えた直後にその変化を体感できるパーツというと以外に難しいのですが、僕は断言します。
それは、BB(ボトムブラケット)です。
 
このパーツ、その半分以上がフレームの中に隠れているせいで、意外に注目されないのですがその役割は大変重要で、進むために回転するパーツとして占める割合は全体の3分の1にも及びます。
 
その割にシマノさんやスラムさんから販売されているパーツのラインナップは、他のパーツに比べて著しく少ないと思います。
 
これはなぜでしょうか?
 
答えは、自転車の部品としては大きな負荷がかかり続け、なおかつ地面に最も近い部分にあり汚れやすくメンテナンスの手間も大きいので、メンテナンスではなく使い捨ての感覚で販売されているからではないでしょうか?
 
販売されている価格を見ても感じることができます。
 
セラミックベアリングなどの特殊な場合は除きますが、シマノが世界に誇るデュラエースのボトムブラケットでも4000円前後。 スラムも同じくらいの金額。 ハブなどと同じく回転を担うパーツの選択肢としては、バリエーションも値段も選択肢が少なく思います。
 
そんな中、我らがChrisKing / クリスキングのBBはどうでしょうか?
まず効果のほどですが、ぼちぼち乗っている方であれば交換した瞬間その効果を感じます。(個人差があると思いますのでご注意ください)
 
そして何より徹底的なメンテナンスができます。
 
これが最高です。
 
物を大切に長く使い続けることこそ重要であるというChrisKingのポリシーに沿うものであり、どんなにドロドロになっても分解清掃ができ、整備することでその性能を維持することができる。 これこそが他メーカーと一線を画する場所ではないでしょうか。
 
では、そんなChrisKingの分解清掃をご覧いただきましょう。
 
まずは、汚れたBBをフレームから取り外します。(グリスアップだけならはずさなくてもOKです)
 
 
汚れを確認しましょう。

外観からもかなり汚れているのがわかります。

さらに細かく見てみると、

油分と埃、砂、泥などが混ざり合って、黒い汚れがたまっています。
 
さらに拡大して見ましょう。
 
 
ベアリングの隙間までしっかりと汚れています。
 
これを、チチンプイプイと唱えるのではなく、隅々まで丁寧に洗ってやりますとこの通り、ピカピカです。
 
 
先ほど汚れていたシールやスナップリングもピカピカにします。
 
 
しっかりと掃除した後は、もちろんグリスアップ。
ChrisKingのBBには、専用のグリスアップツールがありますのでとても簡単です。
ちなみに、使用するグリスは、SimWorks / Sim Greaseです。
 
 
チュチュウとグリスを挿入してあげればあっという間に元通り、最高の回転が蘇ります。
 
 
さぁ、キングのBBの交換、整備もいつでもさせて頂きますのでお気軽にご依頼ください。
 

 
 
CHRIS KING社製のボトムブラケット専用、グリス注入ツールです。
フレームにボトムブラケットを装着したまま、グリスアップを簡単に行うことができます。
スレッドBBとプレスフィットBBの各モデルに対応したサイズがあるのでお間違いなく。
 
  

 
 
クリスキング社のテックサービス部門では、DUALCO社製のグリースガンとBBインジェクタツールをジョイントし、BBのオーバーホール専用ツールとして使用しています。一度に多くのグリースを注入できるため、作業効率もあがりメンテナンス性にも優れています。
  

 
 
上記のDUALCOグリスガンとクリスキングBBインジェクタツールをジョイントするための専用ニップル。 そう、これがないと全ては始まらないのです!
  

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makoto
横山誠

ふと気がつくとスポーツバイクと触れ合い始めてもうすぐ30年。 ゆっくり長〜く乗り続けるためのあれやこれやを考察中。 乗るのも、触るのも、直すのも、作るのも、やってます。
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