シクロシーズンもあと僅かなこの時期、シングルスピードで戦う僕にとって最も重要な部品フリーコグ(呼び方は多々ありますが今回はこれで)。
フリーコグで絶対的な信頼といえばホワイトインダストリー、これをおいて他にはないでしょう。
数あるフリーコグの中で何故、ホワイトなのか?
簡単です。
ホワイトのフリーコグは、バラせるのです。
シマノやACSから名もなきメーカー製まで、おおよそフリーコグは分解することができません。
そりゃ、組み立ててできている部品ですから、綺麗に逆を追えば分解できるのでしょうが、数々の専用工具を必要とするようなモデル、嵌め殺しの部品やどこから手をつけいいのかわからないモデルまで、分解されることを拒否しているようなモデルばかりが市場にはあふれています。
そんな中ホワイトインダストリーのフリーコグは、
・モンキーレンチ
・カニ目レンチ
・フリーホイールリムーバー
僅か三つの工具があれば分解可能なのです。
そんな素晴らしい事案は他にないでしょう。
ただ、本家ホワイトインダスリーの説明文は、全編英語ですので突然ハードルが上がります。
そこで今回は、ポイントを抑えて日本語にしてみましょう。
それでは、分解スタートです。
1、まず外側のロックリングを外します。
内側をフリーホイールリムーバーで固定して、ロックリングをカニ目レンチで回します。
この際、ロックリングが逆ネジになっていますので注意しましょう。(右側に回すと緩みます。)
2、次に外したロックリングの下にあるスナップリングをナイフなどで溝から外します。
このような作業の際に僕が愛用しているのは、刃を落としたデザインナイフ。
たいへん重宝します。
この刃無しデザインナイフは、汚れをこそげ落とす時にも役立ちますので、工具箱の片隅に入れておくと便利です。
3、スナップリングを外したら上から内側の部分を押し出します。
4、これでバラシは完了です。手順さえ覚えてしまえばとても簡単です。
フリーのノッチ部分を無くさないのと向きを間違えないように気をつけて掃除をしてください。
5、掃除が終わったらグリスアップして、外した順番通りに戻します。
グリスは、つけ過ぎるとノッチが動かなくなったりしますので適度につけてください。
塗り終わったら元に戻すのですが、ただ戻そうとするとノッチの部分が引っかかって嵌めにくいので回しながら押していただくとすんなりとはまります。
6、内側の部品がはまったら裏側についていたシールを押し嵌めます。
7、嵌め終わったら表側に回り、忘れないようにスナップリングを取り付けます。溝にはまっているのを必ず確認してください。
8、最後にロックリングを左側に回して締め付けたら完成です。
いかがでしょう、文章で読んでいるだけだと解りにくくなるかもしれませんが、実際にやってみるととても簡単で驚きます。
ChrisKingのハブといいホワイトのフリーコグといい、「バラしてメンテナンスして長く使う」という発想がモノ作りの根幹にあるモノに触れるととても嬉しくなります。
メンテナンスの基本は、まず掃除。
何事もそうですが、全ては綺麗にすることから始まります。
少し寒くてお出かけに二の足を踏む週末、まずは愛車の掃除からしてみませんか?
掃除が終わったらきっと出かけたくなりますよ。