前回の東京開催が2009年だったので、14年ぶり!?
毎年世界のどこかで開催されているサイクルメッセンジャーの世界選手権CMWC。今年は9月に日本の横浜で開催される。世界中からメッセンジャー達が集まり、デリバリーレースやマーケット、パーティーなどが開催される大きなイベントだ。
SimWorks / Circlesもサポートしていて、当日は出店ブースを構える予定なのでぜひ遊びに来て欲しい。
CMWC 2023 Yokohama
日程:2023年9月20~25日 – メインイベントは23-24日(土,日)
場所:日産スタジアム
HP:https://cmwc2023.jpbma.org/
独自の職業文化を持つメッセンジャー
職業的な能力を競う大会は様々な業種にあるけれど、なぜメッセンジャーの世界大会が面白いのかというと、彼らには職業文化があるからである。単純に体で荷物を届けるだけでなく、自転車はもとより、ファッションやアート、音楽、食など様々な他の生活/文化と結びつきつつ、メッセンジャー独自のカルチャーを世界中で醸成している。それは仕事とプライベートがはっきり分かれる事が多い現代において、仕事と生活と遊びが非常に近い珍しい職業であり、例えば、メッセンジャーが最初にストリートで乗り始めたピストバイクや、大容量で頑丈なメッセンジャーバッグもそうだけど、それらを仕事上で都合が良かったという基本的な要件のみにとどめず広く普及していった事からも、その魅力と特徴が出ていると思う。
そしてその職業文化は単なるスタイルの追求だけにとどまらず発展し続けている。都市モビリティとしての自転車や、交通問題、車中心に発展してきた都市開発からの転換など、様々な新しい自転車の可能性を感じさせてくれるイベントになりそうだ。
といっても、メッセンジャーとはこういう人で、こういう文化であると一元的に定義するにはあまりにも多様である。本当に色々な人がいるし、それがまた面白いのだ。
フリーペーパー「CYCLE」のCMWC特集が面白い
そんなカオスな職業でありカルチャーを、フリーペーパー「CYCLE」がCMWC特集として紐といてくれている。巻頭の特集は、2022年にメッセンジャーを題材とした小説「ブラックボックス」で芥川賞を受賞した砂川文次さんのインタビュー記事。あの小説を読んだメッセンジャーからしたら驚きの内容が語られている。自分も元メッセンジャーとして最後の方にコラムを書かせてもらっている。サークルズ店頭にあるのでぜひ読んでみて欲しい。
サークルズには元メッセンジャーが他にも何人もいるし、デイジーメッセンジャーを利用したWEB SHOPの自転車デリバリーも実施している。他にも様々なメッセンジャー達が、自転車その他の様々な分野で活躍している。イベント屋でもないメッセンジャー達がCMWCのような祭を開催してまで楽しもうとする事は、メッセンジャーという職業と職業文化が生み出すDNAと気風だと思うし、その原点は「CYCLE」のコラムに書いたようなちょっとした事、でもとても重要な事だろうと思う。
CMWC横浜は誰でもウェルカム。サークルズも出展するし、サイクルクロークの駐輪サービスも展開するのでぜひ自転車で遊びに来て欲しい。
あと、バイクロアもカーゴバイクレースの運営で参加するので、こちらもぜひ!
CMWC2023横浜 カーゴバイクレース
https://bikelore.jp/cmwc-cargobike/
CMWC 2023 横浜
https://cmwc2023.jpbma.org/