こんにちは、ウェブショップ・写真担当のえりです!
先週、今シーズン初の雪山へ行くことができました。8年ほど前に周りの影響で始めたスキーですが、毎年コツコツと続けやっと形になってきた実感(本当に運動音痴なので、時間がかかりました…)がある今日この頃です。
さて、今日ご紹介するのはサークルズウェブショップで日々入荷してくる商材の中でも人気の高いものの一つ、カバンです。
先日ご紹介した OUTERSHELL ADVENTURES を筆頭に、ユニークで実用性の高いものたちをサークルズ的視点で買い付けていますが、実用性という面から、形もさることながらやっぱり素材感や、その素材自体の特徴も気になるところ。今回は素材と用途の関係性を探ってみたいと思います!
RAL WB Loader:メイン素材 500デニール コーデュラナイロン
コーデュラは、ナイロンの7倍もの強度を持つ耐久性に優れた繊維で、優れた耐摩耗性と引裂き強度はワークウェアに理想的な素材とされています。コーデュラは表面にポリウレタン加工が施されているため、撥水性にも優れ、突然の雨でも安心です。日常で使うものなので、軽さよりも丈夫さを重視した素材選びで、多少粗く使ってもへこたれません。
WELLDONE Chips Bag:メイン素材 X-PAC VX21
厳しい環境条件となる洋上での使用に耐えることが要求されるセイルクロスのノウハウを応用して開発されたX-PAC、その中でも一番ポピュラーとも言えるVX21を採用しています。強度が高いと言われるX-PACですが、耐えられる重量には生地としての限界がありますので、UL装備を除き、容量の極端に多い(雪山登山や縦走登山向け / UL)のバックパックはあまり見かけない、ということになります。
X-PAC VX21は表地ナイロン、X-ply、裏地の3層をレイヤリングして作られているため、使用年数・頻度にもよりますが徐々に圧着が剥がれてくることがあるのが唯一の弱点。しかし強さ、軽さ、防水性のバランスからBikeToHikeや旅行、ラン、スキースノボなどのアウトドアスポーツで使いやすいカバンであることは明らかです。私も雪山にはいつも持って行きますよ〜!
OUTERSHELL ADVENTURES:メイン素材 ECOPAK
ECOPAKはX-PACの性能はそのままに、100%再生ポリエステルを生地に使用しています。ナイロンに比べ若干軽さは劣りますが、リサイクルポリエステルの製造過程におけるCO2排出量はナイロンに比べ50%ダウン、オーガニックコットンと同等の環境負荷です。さらにX-PACに比べ生地の取り都合がよく、裁断の無駄になる部分が少ないのも環境負荷が低い、といえる要因の一つです。
OUTERSHELL ADVENTURESのカイルは、使い捨て文化に対して真っ向から異を唱え、カバンにおいて壊れやすい部分であるジッパーをできる限り排除し、極力少ない縫い目をモットーに、「自然」とも良好な関係を築き上げるものづくりを目指しています。
その彼が今後商品の大半をX-PACから100%リサイクルポリエステルのEcopakへと素材を移行していくのも、彼のポリシーからすると当然の流れと言えるでしょう。
RON’S BIKES Fabio’s Chest:メイン素材 ワックスドコーデュラ or ワックスドキャンバス
Fabio’s Chestの中にも素材は3種あり(X-PACは前述したの割愛します)、それぞれに良いところがあります。
まず、ワックスドキャンバスはその名の通りキャンバス地にロウ引きをした素材です。クラシックな素材で決して軽くはないですが、RON’Sとの相性はこの生地が最強。軽いカバンは他にもあるんだから、頑丈で末長く使えて、その中でその経年変化を楽しみたい!という方は断然こちらの生地を選んでいる印象です。
ワックスドコーデュラはコーデュラ生地にロウでコーティングした素材です。風味はワックスドキャンバスに限りなく近いけれど、強度と軽さはこちらに軍配が上がります。また、コーデュラはカラフルな素材も多く、JAPANリミテッドのようなハッピーなカラーリングのカバンを選ぶことができるのもいいところですね。
ZODIAC BAGGAGE:メイン素材 1000デニール コーデュラナイロン
商品撮影の時を思い出します。重くて固くて、アンコを入れて形を整えるのに手がめちゃくちゃ痛くなったことを。でも、これがメッセンジャーバッグなのです。壊れない。擦れない。濡れない。
軽さは気にせずとにかく頑丈に。なので採用されている素材はやっぱり1000デニールコーデュラナイロン。糸の目が500デニールよりも優れた耐久性、耐摩耗性がある一方、意外と500デニールより耐水性が劣るため内部は防水性の高い裏地で中身の濡れを防いでいます。
仕事で使う道具はこうで無くっちゃと思うのは、私がいつまでもフルサイズ一眼レフカメラをぶら下げて撮影に走り回っているからなのでしょうか。メッセンジャーバッグよろしく、どんなに死ぬほど重くても、いつまで経っても壊れなくて、安心感があるのがやっぱり仕事の相棒と言えるんですよね。え、昭和ですかね!?
同じカバンでも、形と同様に素材にもそれぞれの作り手が思いを持って制作しています。どんなシチュエーションで使うのか、どんなスタイルでいくかに合わせて、グッドフィーリングな相棒に出会えますように!