ダートもオンロードも走る事ができるグラベルバイクやオールロードなるジャンルができて久しいですね。
いつも乗っているREW10WORKSのバイクも、日常からツーリングやバイクパッキングやレースまで全部に使える一台としてオーダーしたもの。これさえあれば自転車は1台でOK、、、
と思っていた時期が私にもありました。
ロードバイクが欲しい
ところがどっこい、実益以外の部分を楽しむのが趣味の世界。実用の道具とは別に、それぞれの分野に特化した尖ったバイクがやっぱり欲しくなるのです。
結局、以前から持っていたライトスピードのチタン製ロードバイクは手放せず、たまに乗ってはその軽快でスムーズな走行性能に惚れ直すのでした。これを越えるにはセブンにオーダーするしかない!と息巻いているのですが、その前にむかし手に入れた古いZUNOWのアルミロードフレームに載せ替えて乗ってみる事にしました。
大阪出身という事もあって大好きな同郷のZUNOW。今はなきメーカーで古いフレームしかありません。とはいえ当時の姿を忠実に再現するビンテージ趣味はあまり無いので、現代にロードバイクとして乗るためのアッセンブルを考えて組んでみました。
フロントシングル化してみよう
現代的なロードバイクを考える上で重要なギア比の問題。ロードコンポは基本がレース仕様なので、ツーリングではほぼ使わないギアも多く、まず最初に見直したいところ。最近になってその自由度が上がってきたことも背景にあります。
リア10速コンポの登場以降MTBとロードのコンポが別れてシステム化され工夫の余地が少なくなっていたのですが、ようやくSRAM MTBから1×11が出て、シクロクロスなどにフロントシングルが波及し始めたのです。
ロードのフロントシングルが普及するかどうかは不明ですが、自分にとって必要なギア比を実現できるならフロント変速は不要です。GRXやマイクロシフトなんかを使うともっと簡単にできそうですね。
これまで乗っていたロードバイクのギア比は以下の通り。
- フロントT:52-39T(2速)
- リアT:11-25(9速)
- 最も重いギア比:4.72
- 最も軽いギア比:1.56
重いギアは下りでさらに踏み込むような時しか使わないのでもう少し軽くてもOK。逆に登りはもっと軽いギアが欲しかったので、色々検討して以下のギアにしました。
- フロントT:44T(シングル)
- リアT:11-32T(9速)
- 最も重いギア比:4.0
- 最も軽いギア比:1.375
リアのスプロケをMTB用にした事でフロント1枚でも狙ったギア比を実現できました。
もちろんちょっとした工夫が必要です。
リアディレイラーは古いアルテグラRD-6600。カタログスペック的にはそのままだとスプロケが大きすぎて使えません。ガイドプーリーがスプロケに当たるのです。
そこでウルフトゥースのロードリンクを使います。RD取付け位置を下にずらす事で大きなスプロケを使えるようにするためのパーツです。10-11速用となっていますが、9速でも使えました。
100km以上走ってみましたが、まだチェーン落ちはありません。オンロードメインだとナローワイドのチェーンリングは不要かもしれません。
シフトはWレバーです。普段シングルギアに乗ってるとこれで十分に感じます。
乗り心地を考えよう – コクピットのパーツ
クロモリ製に見えるこのフレーム、実はアルミ製です。フィレットブレイズと書いたステッカーが貼ってありますが、おそらくTig溶接の溶接痕を削ったりパテ埋めしてスムーズにしたものです。
乗り味が硬いといわれるアルミフレーム。普段ならコクピットはSimWorksのミザルーバーで組みたいところですが、ちょうど在庫が無かったこともあって、振動減衰を期待して、初めてカーボン製品を使ってみる事にしました。
ハンドル、ステム、シートポストは3Tのもの。ついでにブレーキレバーをカンパにして上はイタリアメーカー、下は大阪メーカー(あとアメリカ少々)という構成に。このあたりのコンテクストは完全に自己満足の世界ですね。
シルバーパーツで揃えよう – 球体ペイントのパーツ塗装
クランクやRD、ブレーキなど古いシルバーのアルテグラを移植してくるので、その他のパーツも同じシルバーかホワイトでまとめたいところ。ただやっぱり現代は黒のパーツがほとんどで、特にカーボン製品がそのしばりを強くしているようです。
シマノさんにシルバーコンポ復刻の望みを託しつつ、無ければ塗ってしまおうという事で、我らが球体ペイントに相談です。
ハンドル・ステム・シートポスト・ブレーキレバーブラケットの4点を、フレームと同じパールホワイトに塗装してもらいました。レバーのブラケットまで塗るのは珍しいのかもしれません。
今は少し色の差がありますが、日焼けや経年劣化で黄ばんだパールホワイトに合ってくるように工夫されてるそうな。本当かな?w そのあたりは使ってみてのお楽しみという事で。
ホイールは使いまわし
ホイールはずっと使っているCHRIS KINGのクラシックハブとVelocityのA23リム。メッセンジャー時代から使っているので本当に長持ち。28cのタイヤは古いアルテのキャリパーブレーキでも問題なく使えます。長く使えるものを受け継いでいくのも自分でアッセンブルする醍醐味です。
完成はもうちょっと先…
サークルズやカルチャークラブのメカニック達に色々と相談しながらここまで来たZUNOW Z1。まだ当初の計画が達成できてない部分があり、これからもカスタムが続きそう。最大公約数的な仕様で構成されるマスプロダクションを少しずつ自分に合わせて組み上げるのは難しいし楽しいです。みなさんもぜひ相談しにお店に来て下さいね。
Frame | ZUNOW Z1 |
Fork | ZUNOW Fork |
Head parts | Shimano Dura-ace |
Compornent | Shimano Ultegra 6600 |
Chain ring | Surly Stainless Steel Chainring 130PCD/44T |
Rear sprocket | Shimano XT CS-M770 |
Handle | 3T Superleggera TEAM 420mm |
Lever | Campagnolo Veloce / Shimano SL-7700 |
Stem | 3T ArxⅡ Team 100mm 17° |
Seat Post | 3T Doric Team 27.2/350 |
Saddle | Selle Italia Flite Boost TM |
Wheel | Chris king / Velocity A23 |
Tire | Panaracer GravelKing 28c |
Shoes | QUOC Night |