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16年という月日を迎えるにあたりいま思うこと。

みなさまこんにちは、お元気にしておりますでしょうか。

この間まで暑い暑いと唸っていたのが、はや、師走に向かいつつある現実に対して、やや目を背けがちになっているタナカです。

毎年恒例となりつつある原稿依頼がやって来ると、「あぁ、やっぱり今年もあっという間に1年の月日が経ってしまったのだ」という気持ちになります。そして今年の自分のやってきたことを振り返らざるを得ない。すなわち夢見がちな自分が、現実世界の内省へと否応なく戻されていくわけなのです。

今年度はサークルズカンパニーにとって創業15年目の大切な節目の年であり、去年の周年記には、サークルズ100年構想という、ちょっと長めの手記を書かせていただきました。

そして毎年恒例となる感謝の言葉を綴ることになりますが、本当に今まで積み重ねてきた月日には、プライドを持って現場をしっかりと動かしていってくれている現場スタッフ全員の力、そして日本のみならず世界にまで広がっている、本当に多くのサークルズサポーターの皆様からの想い、そして関係企業様のご協力によって成り立っていることに心よりの感謝をいたします。

そしてその多くの皆様とともに、自転車という最強かつ自由な移動ツールをベースに、新しい社会変革の一端としてこれからも行動をしていければ最高だなと思うわけであります。

長きにわたり続いているコロナ禍において、人々の思考も変化してきていることを、多くの皆様も実感しているのではないかと思います。

それにともない、社会全体や企業組織のあり方、そして人の働き方や出会い方なども大きく変化していることなどにも顕著に現れているのだと思います。

私たちの自転車業界においては、健康志向やSDG’S運動が活発になるにつれ、町中では電動アシスト自転車やその他新規格の軽車両がいろいろと増えてきています。 個人的には、純粋な人力システムのほうがまだまだ大好きなオールドスクール人間ですが、いずれは動力を頼りにしても自転車に乗り続けて行くのだろうと思っていますので、無碍に原理主義を唱えるつもりはありません。

ただ最近では、トレンドのみを思考ベースにする所有欲の高い人たちが、違法性の高いモペット型車両、動力キックボードなどを、無知が故に、一方通行の道路を無灯火で逆走してくるような車両も数多く見かけるという悲しい状況にもなっており、この現状を察知した行政は、現状に沿った軽車両の定義化を真剣に考え始めて、動き始めているようなニュースも流れてくるようになってきました。

オープン当初よりサークルズは、グラスルーツムーブメント(草の根運動)やカウンターカルチャーといった、一般階層(ボトム)からの力強いアクション(行動力)の重要さを信じ、自転車活用の推進に邁進してきたつもりです。

多くの日本人がすでに数ある移動手段の中から自転車を選び、移動するという行為を当たり前としてくれている事実は、世界に誇れる「日本の文化」であるということを知っておいてほしいと前々からお伝えしてきました。

しかしながら、そんな状況とは裏腹に、現在の日本の道路行政の現状は、老若男女の誰もが、安心安全に自転車で移動ができる環境とは言いにくい状況ではないかと思っております。

そしてまだまだ多くの人たちは、都市部においては自転車という移動手段が限りなくベストに近い移動手段であるということを知りません。

先進国の多くは、自転車専用道の整備の拡充や、その土地土地に合わせた活用方法をサイクリストコミュニティーとともに協議会を作り、案を練って、脱炭素の気概とともに、自転車の活用率を上げるために必死に行動をしています。

私たちが住む名古屋とは、ありがたいことに自動車産業の中心地ということもあり、とても大きな道幅を持つ道路が規則正しく、碁盤の目のように張り巡らされているので、軽車両として自転車を乗るにはとても最高の環境が整えられています。

そのような事実をより多くの人に知っていただき、さらに自転車を活用していく人々を増やしていくことによって、街の風景や生活方法を変化させ、本当の意味での文化国家になるために、私たちを含めた自転車業界に携わるすべての人間、そしてサイクリングを人生の楽しみの1つとしてしているような人々が、「道路」という共有財を使用させてもらっているという感謝の気持ちとともに、軽車両の規則を正しく理解し、行動する必要があると考えています。

そして自転車が本来持っている圧倒的な利便性を様々な手段でポジティブに世の中に共有していく。そんなボトムからの発信力で変わっていける社会が、先進国家の”普通”であるべきだと私は信じています。

重ねますが、サークルズは12月1日が創業日となっており、例年ならばインショップにて盛大なパーティーを行ってきましたが、この3年ほどは例の疫病のおかげで、感謝の気持ちをブログや、小さめのクラブライドイベントなどでささやかながらサポーターの皆様と一緒に心を盛り上げておりました。

今年は徐々にその萎縮した社会からの脱皮を行っていこうという気風も見え始めましたので、今年の16周年には、久しぶりにインショップパーティーを開催させていただくことを先日ご報告した次第であります。 ぜひ多くの皆様がお誘い合わせの上、サークルズスタッフとともに、このお祝いを楽しんでいただけましたら幸いです。

最後に去年も同じことを書かせていただきましたが、まだまだサークルズの夢は大きく、そして先は長く、そして日本を世界一のサイクリング大国へと導いていくためにも、日本中いや、世界中のサイクリスト、そして遊び人のみなさまの変わらぬサポートを引き続きお願いしたいと思っております。 

サークルズは自転車を、そしてまつわるすべてを信じています。

株式会社 Circles
代表取締役 田中慎也


サークルズ16thアニバーサリー

サークルズは12月で16周年!12月3-4日(土日)にパーティーやライド、ポップアップなど色々なイベントを開催!詳細は以下のボタンから!

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kyutai
田中 慎也

空転する思いと考えを自転出来るところまで押し上げてみた2006年。自転し始めたその空間は更なる求心力を持ちより多く、より高くへと僕を運んでいくのだろうか。多くの仲間に支えられ、助けられて回り続ける回転はローリングストーンズの様に生き長らえることができるのならば素直にとても嬉しいのです。既成概念をぶっ飛ばしてあなただけの自転力に置き換えてくれるのなら僕は何時でも一緒に漕ぎ進めていきたいと思っているのだから。
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