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His New SevenCycles…

 
パイセンと初めてライドに行ったのは、まだ自分が学生の頃だっただろうか。 組んだばかりのジャイアントのアルミのロードに乗って、雨沢峠に連れて行ってもらったのを覚えています。 それ以来週末ともなれば、よく一緒に色んなところをライドしたもので、地元のクリテリウムや、鈴鹿8耐、ロードレースにもたびたび一緒に出たりもしていました。
 
ちょうどRaphaジェントルマンズ・レースに出たことをきっかけに、普段の練習的なライドよりももっと冒険的なライドを求めるようになり、「こんな道があったんだ」という新しい発見のほとんどはパイセンのおかげだったりします。 とにかくこの東海エリアにおいては、走ったことのない道はないのではないかというくらい、ライドという名の冒険をやめることのない孤高のサイクリストだと僕らはリスペクトしているのです。
 
SevenCycles axiom SL 
そんなパイセンは、昨年にSeven Cycles evergreen SLという名の最高の探索マシンを手に入れ、週末になればいそいそとアドベンチャー・ライドを楽しんでいます。
 
自分自身の身体にしっかりとフィットし、ライドの目的やスタイルに合わせて、その人のために作られるセブンのバイクの本質的な良さを体で感じ、その可能性をさらに広げるために新たな一台をオーダーしようと決意したのは、evergreenの納車から半年後のことでした。 私自身はもちろん、まさか彼もこんなにセブンに魅了されるとは思っていなかったのかもしれませんが、彼に迷いはありませんでした。
  
次なる一台は、より速く、より遠くへ行くためのロードレーサー。 今まで乗ってきた数々のバイクと、前回オーダーしたevergreenで感じた直感的なフィーリングをベースに、彼自身が今現在週末に求める道のりを、ただただ単純に楽しむためのバイクとしてaxiom SLをチョイスされました。
 
SevenCycles Axiom SL 
一昔前は、レースやそのためのトレーニングとして、表示される数値とにらめっこしながら頑張っていた彼も、今ではライドへの向き合い方がガラッと変わり、己の内面と向き合いながら、ただ最良の線引と、その道中で出会うことができる各地域の特産物に舌鼓を打ったりしながら、起伏に富んだ山道を楽しむ事が多くなった、そんな彼のリクエストにしっかりと応えるべく製作された一台。
 
SevenCycles Axiom SL
 
SevenCycles Axiom SL 
自転車のフレームにおいて大切なのは、狙い通りのしなやかさ、適度な柔軟性があるかどうかと、その柔軟性はどこに向いているのかが全てと言っていいほど重要な部分です。 axiom SLのようなバテッドチューブはエンド部ほど厚く、中央部分に向かって薄くなっているのですが、その薄くなり始めているポイント、そしてチューブの長さに沿ってどのくらいその素材が削られているのかというポイントを見ると、そのオーダーメイドで作られる独特な性質や剛性、加えてしなやかさがどれほどあるのかというところまでもがしっかりと見えてきます。
 
様々なポイントを注意深く、狙いを定めてバテッド加工することにより、ライダーが望んだフィーリングや思い通りのハンドリングを叶えた自転車を作り出す事ができ、それは時代が移り変わって世の中に次々と新しいものが生まれていっても、トレンドというものに一切左右されず、流行り廃りのない世界にただ一つのバイクとして存在し続けるのです。
 
SevenCycles Axiom SL 
フレームの中にサークルズを表現する円が描かれた特別なカラースキームを用い、セブンのペイントチームにすべてをお任せでお願いしたペイントワークは一見の価値あり。
 
カスタムペイントという分野において圧倒的な技術を誇り、とても良質なペイントを施すセブンのペイント・チーム。 そのペイント・ブースでは、カスタマーのすべての要望を満たすため、丁寧にマスキングを貼っては剥がし、クリアコートを重ねながらその独自の世界観の演出の手助けをしています。 今回最もアップチャージかかるペイントワークを依頼したのだが、そこをお任せでオーダーしてくれちゃうパイセンの男気もまた、圧倒的でした。
 
SevenCycles Axiom SL
 
SevenCycles Axiom SL 
ある人は、「なぜそんなにも一日中、自転車に跨っているの?」と問うのだけれど、そんなことには一切構わずに、己の進む道をひたすらペダルを漕ぎ進んで行く。 新しい道を開拓する楽しさや、普段見落としてしまいがちな思わぬ発見、雨に降られ続けた後にやってくる晴れ間や、日没間際の綺麗な景色。 そういった瞬間の積み重ねがあるから、ライドというのは飽きることがない、そう彼はつぶやきます。
 
自身のライドスタイルの変化にもきっちりと向き合いながら手に入れた新しいバイク。 普段は一人淡々と走る事の多い彼も、今年は色んな人とのライドを楽しもうと、まだわれわれが知らぬ道をひたすら探しては、週末に仲間と一緒にライドをできることを楽しみにしているのです。 

ぼくもまた週末に彼とライドに行く事がとても楽しみで仕方がないのですが。
 
SevenCycles Axiom SL 

-BIKE SPECS-
Frame SevenCycles Axiom SL
Fork SevenCycles 5E Carbon Fork
HeadSet Chris King NTS Mango
Crankset Shimano Ultegra FC-6800(52/36T)
BB Chris King Thread Fit24 Mango
Brake Shimano DuraAce BR-9000
Brake Lever Shimano Ultegra ST-6800
FD Shimano Ultegra FD-6800 34.9mm
RD Shimano Ultegra RD-6800 SS
CS Shimano Ultegra CS-6800(12/25T)
Rims ENVE SES 2.2 Front:20H/Rear:24H
Spoke DT Swiss Champion
HUBS DT Swiss 240S
Tires Continental Grandprix 4Season Black Edition 700-25c
Handle Ritchey WCS AL 400mm
Stem Thomson X2 100mm
Seatpost Thomson Elite
Seat Ritchey Contrail

 

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Ikeyama Toyoshige
池山 豊繁

Circles / SimWorks / CWD 学生の頃のメッセンジャー・サークルズでのアルバイトを経て、今に至る。 サークルズスタッフ最年少を公言していたが、今ではニュージェネレーションも加わり古参の存在。 でも身長は最小です(#163cmですがなにか)。 CXレース経験もありますが、今はのんびり瀬戸のグラベルを走ったりするのが専らで、過去の面影はどこへやら。自転車で釣り場にアプローチするBikeToFishingのスタイル研究にも余念がない。
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