シンプルで壊れにくい変速のかたち
ダウンチューブシフターってご存知でしょうか?
古い自転車を調べると一度は見たことがあると思います。

いまの自転車は、速く、正確に、ストレスなく行うためにハンドルから手を離さずに変速できるのが当たり前です。
けれどその一方で、構造はどんどん複雑になり、トラブルが起きたときの対処は難しくなっています。
そんな中で、あえてダウンチューブシフターを選ぶ人たちがいます。
僕もその中の1人です。
ダウンチューブシフターとは
ダウンチューブシフターは、その名の通りフレームのダウンチューブ部分に取り付けられる変速レバーです。

1950年代頃から使われてきた歴史のある仕組みで、かつてはレースシーンでも主流のひとつでした。
シマノ社が1983年にShimano Index System(SIS)を開発し、
その後「Rapidfire」を経て、1990年にShimano Total Integration(STI)を開発、1991年にDURA-ACE 7410系で世界初のデュアルコントロールレバーとして発売されるまで、長らくレースシーンでも使用されてきました。
その後、ハンドルから手を離さなくとも変速できるようになったことや、フレームマテリアルや形状の変化に伴い、その後ダウンチューブシフターは徐々にメインストリームから外れることとなっていきます。
ですが現在でも、一部のメーカーが作り続け、愛用しているサイクリストも少なくありません。

なぜ今、ダウンチューブシフターなのか
現代の変速システムはとても優れていて便利です。
ただその分、内部構造は複雑になり、
ワイヤーのほつれや断線といったトラブルも起きやすくなっていることも事実です。
実際に、走行距離が2,000〜3,000kmほどでシフトワイヤーに不具合が出た経験がある方も多いのではないでしょうか。

その点、ダウンチューブシフターはとてもシンプル!
ワイヤーの取り回しも素直で、構造的にトラブルが少ない。
実際に使ってみても、長い距離を走っても大きな問題は起きていません。
この「単純さ」が、魅力なんです。
実際に使ってみてどうか
僕が使っていて感じる一番のメリットは、「とにかく壊れにくいこと」
先ほども触れましたが、レバー内部に複雑な機構を持たないため、トラブルの原因が少なく、何かあったとしても状態が分かりやすく対処もしやすいです。
今回、紹介するMICRO SHIFTのダウンチューブシフターは、指のかかる部分が「くの字」に設計されていて、操作時にしっかり力をかけることができます。
シンプルでありながら、操作感もきちんと考えられているのが良いですね。

不便だけどそれがいい
もちろん、良いことばかりではありません。
変速のたびにハンドルから手を離す必要がありますし、
慣れるまでは操作に戸惑うこともあります。
ただ、この「ひと手間」を愛せるようになるんです。
効率やスピードだけでなく、操作そのものを楽しめるかどうか。
ここがダウンチューブシフターを選ぶかどうかの分かれ目だと思います。
MICRO SHIFTという選択肢
そんなダウンチューブシフターを、今でもきちんと作り続けているのがMICRO SHIFTです。
本当にありがとうございます笑
サムシフターやバーエンドコントローラーなど、さまざまなニッチなラインナップを展開しているブランドですが、ダウンチューブシフターもしっかりラインナップしています。
BASSI RACHELやLe Montréalのように、台座を備えたフレームであればそのまま取り付けが可能です。


最後に

速く走るための装備。
効率よく走るための仕組み。
それとは少し違う軸で、自転車を選ぶこともできます。

壊れにくいこと。
シンプルであること。
そして、ちょっとだけ手間がかかること。
ダウンチューブシフターは、そんな価値観を形にしたパーツです。
便利さの先にあるちょっとした「余白」すらも楽しみたい方に、ぜひ一度試してみてほしい選択肢なのです。